デリバリーをはじめるなら、出前館とUberEatsどちらがいい?
飲食店ではコロナ禍でデリバリーの需要が伸びたことを受け、導入を急いでいる店舗が多いのではないでしょうか。
しかし、デリバリーサービスといっても、自店舗運営でするものもありますし、出前館やUberEatsのようなフードデリバリーサービスアプリなどに登録して従業員以外の人に配達をお願いできるシステムもあります。ただ、こうしたサービスは近年乱立してきており、実際どのサービスを利用したらよいのか、それとも併用する必要はあるのか気になり、なかなか手を出すに至っていないという店舗様もいらっしゃるでしょう。
そこで、本記事では、デリバリーサービスの中でも、特に出前館とUberEatsをピックアップし、項目ごとに徹底比較をしたうえで、飲食店が登録すべきデリバリーサービスについて解説してまいります。
デリバリーサービスの特徴
デリバリーサービスと一口に言っても、出前館やUberEatsはもちろんのこと、他にもLINデリマや楽天デリバリー、menuなど様々なサービスがあります。
そうした中、特に最近注目を集めているのが出前館とUberEatsなのではないでしょうか。詳しい対応店舗数などについては後述しますが、LINEデリマや楽天デリバリー、出前館が全国に対応しているのに対し、UberEatsは11都府県しか対象でないのにも関わらず、対応を心待ちにしている県もあるほど、その知名度は圧倒的なものです。
まずは、出前館とUberEatsの特徴から解説してまいります。
UberEatsの特徴
UberEatsは、料理を宅配してほしい飲食とUberEatsに登録した配達パートナーとのマッチングを行うアメリカ発のフードデリバリーサービスです。もともとはUberTaxiといって、Uberに登録した個人の運転手が、Uberに登録して目的地に車で連れて行ってほしい人を見つけ、運んであげるというサービスが始まりでした。
UberEatsでも、配達員は個人で、一般の方が配達を行うというのが特徴です。飲食店側はUberEatsに加盟店として登録することで、自店舗に配達員を雇うことなくデリバリーを行うことができます。
2020年10月現在では全国11都府県での対応に限られているものの、2016年に日本に上陸して以降、瞬く間に人気になりました。今後は全国へ展開されていくことになるでしょう。
出前館の特徴
一方、出前館は株式会社出前館が全国に提供する国内最大級のフードデリバリーサービスです。対応店舗数が多いことで、日本でUberEatsより以前から展開されている信頼できるサービスになります。また、配達員も出前館正規の社員になりますので、安心して任せることができるでしょう。
これまで、出前館は自社で提供を行っている出前の注文を受けるポータルサイトでしたが、2017年より、出前サービスのない飲食店でも出前館と提携することにより、出前館を通してデリバリーを始めることができるようになりました。
出前館とUberEatsで項目ごとに徹底比較
ここからは具体的に出前館とUberEatsの比較を項目ごとに行っていきます。比較をしたうえで、最後導入したほうが良いデリバリーサービスについて解説していきますので、是非最後までご覧ください。
ダウンロード数、アクティブユーザー数比較
まずはダウンロード数とアクティブユーザー数から見ていきましょう。
ダウンロード数 |
アクティブユーザー数 |
|
出前館 |
280万 |
140万 |
UberEats |
550万 |
320万 |
出前館のアプリダウンロード数が280万ダウンロード、UberEatsのダウンロード数が550万ダウンロードとなっており、そのうち現状も利用しているアクティブユーザー数は出前館が140万人、UberEatsが320万人となっています。
UberEatsは利用エリアが出前館と比べて限られているのにも関わらず、利用者が出前館のダウンロード数を優に超えているのが分かります。
加盟店舗数の比較
続いて加盟店舗数です。ここでいう加盟店舗数とは、実際に出前館やUberEatsに登録して、デリバリーサービスを行っている飲食店の数のことを指します。
加盟店舗数 |
|
出前館 |
19,122店(2019年4月末時点) |
UberEats |
14,000店(2019年9月末時点) |
現時点の加盟店舗数は出前館が5000店舗ほど多いのです。しかしUberEatsは2016年9月に始まったサービスであり、かつエリアも限られた状態で、この結果ですので、今後は出前館の加盟店舗数を抜く可能性もあるのではないでしょうか。
(参考データ)
手数料の比較
また、飲食店が最も気になるところは出前館やUberEatsを利用する上での手数料でしょう。
手数料の料金比較結果は下記のようになっています。
手数料 |
|
出前館 |
40% |
UberEats |
35% |
ちなみに、ここでいう手数料とは、システム手数料、配達手数料、クレジットカードの手数料などがすべて含めてこの割合という形になります。
ですので、それぞれを利用する場合は、手数料のことも加味したうえでどのくらいの金額設定をすれば飲食店側にも利益が出るのかなども検討しておく必要があるといえるでしょう。
対象エリアでの比較
続いて対象エリアの比較です。
配達エリア |
|
出前館 |
全国※一部地域を除く |
UberEats |
・富山県富山市 ・宮城県仙台市 ・石川県金沢市 ・東京都 ・神奈川県横浜市 ・埼玉県 ・千葉県 ・大阪府 ・京都府 ・兵庫県神戸市 ・愛知県名古屋市 ・広島県広島市 ・愛媛県松山市 ・香川県高松市 ・岡山県 ・福岡県 |
出前館が一部地域を覗いて全国に展開されている一方、UberEatsが11府県に限られています。
注文可能時間の比較
また、居酒屋やバー、24時間営業の飲食店など夜遅くまで開店しているお店にとっては、注文可能時間も気になるところでしょう。
注文可能時間 |
|
出前館 |
9:00~26:00 |
UberEats |
8:00~25:00 |
ただし、双方ともに、24:00~26:00に対応できるお店は24:00間営業の飲食店に限られてくるでしょう。閉店間際にデリバリーサービスを利用する人がいると、なかなか店じまいができなかったり、不具合があったときに対応できなかったりする場合もありますので、デリバリーの注文は何時までなどリミットを決めておくのも良いのではないでしょうか。
と、このように、5つの比較項目から出前館とUberEatsを比較した結果、総合してみると、注文可能時間には大差なく、対応エリアは全国と広い為、出前館のほうが使い勝手が良いという結果になりました。
デリバリーを始めるなら、〇〇!
結論、飲食店がフードデリバリーサービスのアプリを利用し、加盟店登録をしてデリバリーを始めるなら、出前館が良いと申し上げました。
しかし、集客の糸口を広げるといった意味合いではUberEatsと出前館を両方加盟店登録しておくこともできます。というのも、出前館やUberEatsを利用するには手数料が取られるわけですが、想定される手数料をあらかじめ上乗せした料金をデリバリー専用の金額として指定しておけば損することはないのです。
集客の糸口を広げておくためにも、デリバリーサービスの登録をしてみてはいかがでしょうか。なお、まずは出前館かUberEatsどちらか一方から始めたいという方は出前館から始めるのがおすすめです。UberEatsの対象エリアが広がってから、併用するのかどちらか一本にするのか検討するのも良いかもしれませんね。
まとめ
本記事では、飲食店がデリバリーサービスを導入するとき、出前館かUberEatsかどちらがおすすめか?という論点に対して、利用者数や対象エリア、手数料などを比較して解説してまいりました。
コロナ禍で急激にデリバリーの需要が拡大したことで、導入を検討している飲食店も多いかもしれませんが、むしろ、今後デリバリーをしていない飲食店は淘汰される可能性もあるかもしれません。
出前館やUberEatsなどデリバリーサービスに登録していることをいち早く認知してもらうためにも、早めの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
開店ポータルBizでも随時デリバリーサービスに関するご相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください。