スタッフ育成

クレーム対応の基本は「謝罪」と「誠意のみえる対応」!

開店ポータル編集部
2018/07/11
 どんなに気を付けていても、些細なことがきっかけで起こってしまうクレーム。特に飲食店をはじめとしたサービス業では起こりやすく、裁判沙汰になるほど大きな問題になってしまうこともあります。店舗の不手際によるクレームは、起こらないに越したことはありませんが、万が一起きてしまった時にどのように対応するかがとても重要となってきます。本記事では、クレームの対応法をシーン別で説明していきます。もしもの時に備えて、しっかりと頭に入れておきましょう。


クレーム1.「後から来た客の方が、早く料理が届いてるっておかしくない?!」

 

~料理提供の順番が前後したケース~

 お腹を空かせて訪れたお店で、もし後から来た人に先に料理が提供されていたらどのように思うでしょうか。“注文が忘れられているのではないか”、“自分の方が先に頼んだのに!”といった不安や怒りからクレームに繋がってしまうことも。ましてやそれが同じ料理であればなおさらですよね。
 もしこのようなミスをおかしてしまった場合には、きちんとお店側のミスであることを認めて謝罪し、素早く注文のあった料理を提供しましょう。その際は、再び待たせることがないように注意してください。調理に時間がかかるものは注文を受けた際に、提供が前後する可能性があることを伝えておけば、トラブル防止になります。
 

クレーム2.「このサラダ、虫が入ってるけどどうなってるの?!」

 

~料理に異物が混入しているケース~

 飲食店で度々問題となっている異物混入。もし起こってしまった時は、謝罪後すぐに新しいものと交換しましょう。ただしお客様によっては気分を害して退店してしまうこともあります。その際は無理に引き留めるなどせず、代金をサービスするなど誠意が見える対応をとってください。この時の対応次第でお客様がまたお店に足を運んでくれるかどうかが決まるでしょう。
 しかし何といっても、異物混入が起きないにこしたことはありません。日頃から身だしなみや清掃チェックを行い、店内の衛生環境を整えておきましょう。料理を提供するホールスタッフは異常がないか目視確認をしてからお客様のもとに運ぶと良いでしょう。テラス席がある店舗は虫や埃が入ってしまうリスクに備えて、注意書きを貼るなど、あらかじめ対策をとる必要があります。

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クレーム3.「この料理、なんだか変なにおいがするんだけど…!」

 

~料理から異臭がするケース~

 “変なにおいがする”とお客様に言われたら、そのにおいは何からきているものなのか、原因を確認しましょう。料理によっては独特なにおいのする調味料や食材を使っていることもあります。もしそれが原因ならば、謝罪後にその旨を説明することで解決する場合がほとんどです。それでも納得してもらえない場合には、他の料理との交換を提案してみましょう。
 しかし、もし食材の腐敗や傷みが原因であれば大問題です。即座に新しいものと交換する必要があります。あわせて、同じ食材を使った料理を提供していないかを確認し、お客様からの指摘がない場合でも、率先して交換するなどの対応をとりましょう。

クレーム4.「熱っ…!!火傷しちゃったじゃない!」

 

~料理が熱すぎて火傷してしまったケース~

 鉄板に乗った料理や出来立ての料理を提供するときは、お客様が火傷をしないように❝お熱くなっておりますので、召し上がる際はご注意ください❞と一言添えましょう。提供時に注意を促したとしても、誤って触れてしまい火傷をしてしまうこともあります。その場合には冷たいおしぼりや氷水など患部を冷やせるものを用意しましょう。塗り薬も用意しておくと良いです。症状によっては病院まで同行し治療費を負担するなどの対応をとりましょう
 また、スタッフの不注意で料理をこぼして火傷をさせてしまうこともあるので十分に注意してください。

クレーム5.「椅子のささくれで服が破れた!弁償して!」

 

~店内の備品で衣類を汚してしまったケース~

 椅子やテーブルのささくれや汚れ、スタッフの不注意が原因でお客様の衣類を汚してしまい、生まれるクレームもあります。謝罪後、被害の程度にあわせてクリーニング代の負担や弁償といった対応をとる必要があります。ささくれがあった場合には、衣類の破れの他にお客様自身に怪我がないかあわせて確認しましょう。
 営業前やお客様の案内前に不具合がないかその都度確認し、トラブルが起きない環境を整えておくことが大切です。

クレーム6.「床がつるつるで転んだじゃない…!」

 

~お客さまが滑って転倒したケース~

 飲食店に多いフローリングタイプの床は、油汚れや清掃の際の拭き残しなどがあるととても滑りやすく危険な状態です。もし店内の清掃不十分が原因で転倒してしまったら、謝罪とともに怪我がないか確認をとりましょう。擦り傷や打撲、打ち所が悪ければ骨折してしまうことも。重症であれば病院へ同行したり治療費の負担といった対応が必要になってきます。

クレーム対応の基本は謝罪から

  
 実はクレームを言うのはごく一部で、サイレントクレーマーの割合がはるかに多いのです。たとえば、料理にほとんど手をつけず食事を終えてしまったお客様がいたら、それはサイレントクレーマーかもしれません。何も言わないかわりに、気に入らないお店には二度と来てくれなくなります。もしサイレントクレーマーと思われるお客様がいたら、そのままにしてはいけません。味やサービスなど不満点を聞いて改善に繋げていく必要があります。
 どのようなクレームであっても、起きてしまったらまずは謝罪をしましょう。店舗のミスによるものでなかったとしても、不愉快にさせてしまっていることに対して謝る必要があります。原因や事情を説明する場合でも、“申し訳ございません。”と一言お詫びをしてから話しましょう。決して言い訳や反論をしてはいけません。気持ちが高ぶっている状態のお客様に、責任逃れのような発言は火に油。怒りを逆なでし、さらに大きなクレームへと発展してしまう可能性があります。お客様の言い分や要望をしっかりと聞いて、迅速に誠意をもった対応していきましょう。

 
開店ポータル編集部
2018/07/11