Clubhouse(クラブハウス)は収益化できる?集客への活用法を考察
昨今では突如日本にも現れた「音声SNS」として、Clubhouse(クラブハウス)が注目されています。
現時点で週間アクティブユーザー数は200万人を突破しており、瞬く間に利用者が広がっているところです。
(出典:https://www.businessinsider.jp/post-228700)
さて、”新SNS”ともなれば、勘の良い方は「収益化できるのか?」「ビジネスモデルはあるのか?」という点が気になっているはずです。
特にインスタグラムやYouTubeでは、SNSを収益源とする「インスタグラマー」や「ユーチューバー」が1つのビジネスとして成り立ち始めていますが、Clubhouseでもそれができるのでしょうか。
そこで本記事では、Clubhouseは収益化できるのか?という点に注目し、飲食店におけるSNSの集客への活用法について考えていきたいと思います。
Clubhouse(クラブハウス)とは
そもそも、Clubhouse(クラブハウス)とは、昨年3月にアメリカの企業がリリースした音声配信型SNSのことをさします。日本でも1月26日にダウンロードができるようになり、芸能人を中心に利用者が広がりました。
Clubhouseのコンセプト
Clubhouseのコンセプトは、「世界中の人が気軽に話し合える場所を提供する」です。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響や、SNS社会となりつつある世の中で、テキストのみでのコミュニケーションが主流になってきています。特にテレワークで仕事をしている場合は、一日誰とも会話をせずに終わってしまったというケースも少なくないのではないでしょうか。
人と話をすることは、インスピレーションを受けたり、逆にインスピレーションを与えたりする面でも重要なことで、精神の安定にもつながるとされています。その点、気軽に誰かと話をする場所、”話す”ということでコミュニケーションを取れる場であるという点が同アプリの魅力です。
Clubhouseの特徴
Clubhouseには大きく分けて下記3つの特徴があります。
①音声のみの配信アプリであること
②完全招待制であること
③バックラウンド再生ができること
従来のSNSと大きく違う点は、「音声のみ」の配信アプリであることです。テキストや動画の投稿機能はありませんので、現時点では顔出しはできません。
また、完全招待制のアプリなので、周りですでにClubhouseを利用している人に招待コードをもらう必要があります。参加の仕方については、事項で詳しく解説します。
YouTubeやインスタグラムのインスタライブなどは、アプリを閉じてしまうと基本的にはバックラウンド視聴をすることができません。YouTubeでは一部有料会員のみバックラウンド再生ができる場合もあるようですが、Clubhouseは、全ユーザーがバックラウンド視聴をすることが可能です。
そのため、他の作業をしながらラジオ感覚で配信を視聴することができるでしょう。
Clubhouseの参加方法
先述にClubhouseの利用について、参加は完全招待制と解説しました。ここからは、Clubhouseへの参加方法や、招待枠の増やし方について解説します。
iPhoneユーザーのみ招待可能
Clubhouseは2/18現在ではiOS版しかリリースされていません。そのため、Clubhouseを利用できるのはiPhoneユーザーのみということになります。
Clubhouseに参加するには、すでにClubhouseを利用している人から招待をしてもらう必要があります。招待してもらうのには「電話番号」が必要で、招待する側はアプリのホームの「お手紙マーク」から、招待コードを送信するユーザーを選択して招待します。
招待コードが送られたら、SMSに招待URLが届きますので、そこからClubhouseをダウンロードし、登録完了です。
招待枠の増やし方
招待できるユーザーは、新規登録の時点で2枠あります。その後、何日か時間がたつと、枠が増えていくようです。
そのため、「招待枠を手動で増やす方法」はありませんが、時間がたてば「お手紙マーク」に「〇人招待できます」という表示が出てきますので、確認して、新規ユーザーを招待してみてください。
ルームの作り方
基本的に、Clubhouseはルームを作った人が「スピーカー」、参加者が「リスナー」という形になります。
自身がスピーカーとなる場合は、ホーム画面下部の「+ Start a room」という緑色のボタンを押すことでルームを作ることができます。
その際に、
①open
②Social
③closed
の三つのルームスタイルを選ぶことができます。
Clubhouse全ユーザーにルームを公開したい場合は①を、フォロワーのみに公開したい場合は②を、指定したユーザーのみに公開したい場合は③を選択してください。
ルームへの参加方法
ルームへ参加する場合はトップページからフォローしているユーザーが参加しているルームに入るか、虫眼鏡マークから好きなルームをさがすかの2つの方法があります。
芸能人などがClubhouseで定期的に配信を行っている場合もありますので、Clubhouseでお話ができるチャンスですよ!
会話に参加する方法
基本的にClubhouseは、スピーカーの話す内容をラジオのように聞く形が殆どですが、手をあげるマークをタップすることで、主催者からスピーカーの権限を与えてもらうことができます。
芸能人からスピーカーにピックアップしてもらえると、Clubhouseを通した対談も夢ではないかもしれません。
Clubhouseの盛り上がりは今だけ?
と、このように完全招待制かつ、iPhoneユーザーのみと利用者が限定されている中でも着々とユーザーが増えているClubhouse。
しかし、全体的に見れば利用者は増えているのかもしれないが、自身の周りに利用している人が少ないと、「盛り上がりは今だけなのか?」と考える人も少なくないでしょう。
爆発的にユーザーが増えたのは日本でリリースされてから
そもそも、アメリカの企業がローンチした同アプリですが、昨年12月時点では利用者60万人程度と、利用開始から9か月経った時点でも目だった流行はありませんでした。
しかし、1月に日本版がリリースされたことで、急激にユーザーが増えたのです。
日本でClubhouseはたった1ヶ月弱でアメリカの半分以上のダウンロードになりこの20日間では世界一位。
— Kenichiro Hara| DCM Ventures (原健一郎) (@kenichiro_hara) February 17, 2021
Dispoのβ版はユーザーの大半が日本。
どちらもシリコンバレーで最注目の会社。日本がコンシューマーアプリのアーリーアダプターのテスト市場になってて面白い。
(僕も細々とDispoβやってます)
また、アメリカでは「Clubhouseは日本よりも流行っていない」としているユーザーも居ます。
乗り遅れちゃいけないという焦りの様なものを感じますね😅
— 保育士園長まゆあ@保育者が幸せに働ける職場作りやります (@hoikushiencyo) February 7, 2021
アメリカではそんなに流行っていないみたいな話を聞きますし、clubhouse疲れや早期離脱は確実に訪れそうです😌
おそらく日本人の性質的に”周りから遅れを取りたくない”ですとか、”トレンドに敏感でいたい”という考えが、爆発的なダウンロードを手伝ったのかもしれません。
そうしたこともあってか、Clubhouseではトレンドのキャッチアップに敏感な起業家やビジネスマンがスピーカーとなっているケースが多いです。気軽に話ができるSNSとしていますが、日本では”ビジネスについて考える場”という色が強いようにも感じます。
clubhouseを聞いていて勉強になることの一つが、起業家へビジネスの作り方やマーケティングなどをアドバイスしている部屋が結構あり、人へのアドバイスをどのように行っているのか聞くことができること。そういうことを聞く機会ってなかなかないから新鮮。
— 川北英貴/中小企業の資金繰り改善支援 (@kawakita0805) February 11, 2021
clubhouseで人事の方や起業家の貴重なお話とキャリアのご相談をさせていただきました!メモをして特に響いた言葉が「打率よりも打数を追え!」実戦で知ることの大切さ。「強みとは呼吸をするようにできること」分かると出来るは違う。どうしたら行動できるようになるかの視点を学ぶことができた夜。 pic.twitter.com/FNWiufrgt0
— 小 口 夏 輝 (@natsu_yume8) February 11, 2021
そのため今後は、ビジネスマンや起業家、それらを志すユーザーを中心に粛々とユーザーが増えていくのではないでしょうか。また、Clubhouseを使ったビジネスモデルが確立されると、更にユーザーが増える可能性もあります。
Clubhouseで収益化を図る方法
前置きが長くなりましたが、Clubhouseで飲食店が収益化をはかったり、集客に結び付けたりする方法はあるのでしょうか。
現時点でビジネスモデルは確立されていない
Clubhouseは1月末に日本でリリースされたばかりということもあり、現時点ではビジネスモデルは確立されていません。とはいえ、SNSを使ったマネタイズが注目されている世の中ですので、今後は必ずといってよいほど、その活用方法が生まれてくると言えるのではないでしょうか。
むしろそれがないのであれば、インスタグラムを使ったライブ配信やYouTubeでの配信のほうが収益化が見込めますし、それも”気軽に”配信することができるためClubhouseの利用者は減っていくといっても過言ではありません。
ユーザーの利用方法の中からアイディアが生まれる可能性も
そもそも、インスタグラムがリリースされた当初では、インスタグラムを通してフォロワーの多いユーザーが商品を紹介したり、公式アカウントからそのまま商品が購入できたりするといった使い方はされていませんでした。
むしろ、インスタグラマーと呼ばれるユーザーが増えてきて、その人々に商品を紹介してもらうという使い方がユーザーの中で広まったからこそ、マネタイズ方法が確立されてきたのです。
そして情報を配信するユーザーと、情報を獲得するユーザーの2層がどちらも増えてきて、飲食店などの店舗では、”情報を獲得するユーザー”に向けては配信をすることが集客に繋がるという概念が広まりました。
>>【飲食店向け連載⑧】IT導入補助金でSNS運用ツールが導入できる!?
そのため、今後のユーザーのClubhouse利用方法によっては、マネタイズ方法などアイディアが生まれていく可能性もあります。
飲食店の集客にClubhouseを活用しよう!
そうした意味では、今後Clubhouseを上手く使っていくのは、ユーザーだということに他ならないのです。
飲食店では、Clubhouseを上手く利用して集客に結び付けていくことで、いずれClubhouseを活用したビジネスモデルが確立された時、いち早く収益を得ることができるようになっているかもしれません。
では、最後に飲食店の集客に役立てられるClubhouseの活用方法についてご紹介していきましょう。
テイクアウトを利用した人限定のルームでバーチャル会食
例えば、テイクアウトを利用した人限定でルームを作り、バーチャル会食をするというアイディアです。
お弁当の熨斗などに、アカウント名と開催時間を記載しておき、購入した人は一緒にお弁当を食べながら色々な人と気軽に話すことができます。特に最近ではテレワークを導入している企業も多いので、一人でランチをしているという方も少なくありません。
そのような方でも、一緒のお弁当を食べながら楽しく話ができるという場を作ってあげることができるでしょう。
音声配信型料理教室
これはイートインのお客が多い時間では難しい可能性もありますが、休日の夕食の時間帯などを使って、音声配信型料理教室をするのも効果的です。
毎週〇曜日に配信すると、予定を決めておけばClubhouseのリスナーとしてリピーターが付き、更にはお店に足を運んでくれる可能性もあります。
まとめ
本記事では、Clubhouseの利用方法など基本的な概要と合わせて、マネタイズ方法などのビジネス的な点に注目して解説しました。
飲食店ではインスタグラムの活用やYouTube配信など、SNSを使った集客が爆発的に広まっています。料理という視覚的な部分で、お客の興味を引き寄せるにはインスタグラムや動画は重要ですが、それと合わせてお店の話題つくりとしてClubhouseの活用も着々と進めていくと良いでしょう。
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