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【飲食店向け】プライムシェフの始め方や必要な手続を徹底解説

開店ポータル編集部
2020/11/26

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、デリバリーやテイクアウトサービスの需要が伸びる中、新たな売り上げ対策として注目を集めているのが「出張料理サービス」です。「出張シェフサービス」や「ケイタリングシェフサービス」など呼び方は様々ですが、基本的には、料理のプロであるシェフが、お客様の希望の場所にお伺いし、料理の提供をおこなうサービスです。

 

「出張料理サービス」の中には、シェフが顧客の前で直接料理を振舞うものから、家で料理の作り置きをしてくれるサービス、シェフの料理をデリバリーし、最適な食べ方のアドバイスがあるものまで様々なタイプのサービスがあります。

本記事では、飲食店のシェフが出張料理サービスを「プライムシェフ」の始め方や必要な手続きの流れを解説してまいります。

プライムシェフとは

プライムシェフ(PRIME CHEF)とは、一流シェフがご自宅やレンタルスペースなど、ご希望の場所へ伺い料理をする出張料理サービスです。

以前は、個人で活動する出張料理人を対象に展開されてきましたが、コロナ禍で売り上げが落ち込む飲食店が増えたことで、2020年6月より法人など飲食店のシェフも登録できるようになりました。

 

サービス内容は

①シェフがお客様のご希望の場所へ伺い、その場で食材を調理し提供する『出張料理』

②シェフがお客様のご要望に合わせた5品のコース料理と、その料理をより楽しめるメッセージが添えられてお届けする『デリバリー』

の2パターンがあります。

 

また、プライムシェフでは通常の出張シェフだけではなく、出張料理教室にも対応しています。プライムという名前とは違って、庶民料理から高級料理まで幅広く取り扱っていますので、飲食店経営を行っているシェフ各々の得意ジャンルが生かしやすいサービスとも言えるでしょう。

 

「プライムシェフ」の特徴

一般的なデリバリーや出前、テイクアウトとは異なる独自のサービスを展開しているのも「プライムシェフ」の魅力です。

 

①オンライン接客に対応

料理をお届けするだけでなく、料理に関する詳しい説明など、通常店舗で提供されている特別な体験を、「オンライン接客」という形でお客様に提供することができます。オンライン接客では、事前に利用シーンやご要望を確認することができ、それぞれのお客様に合わせたコースやドリンクのご提案が可能です。

 

②配達スタイルを選べる

デリバリータイプのサービスの場合、 配達をする人員を予め選択することができます。飲食店のシェフ自ら行うか、飲食店の店舗スタッフが行うか、プライムシェフが提携するパートナーによるお届けを依頼するかを選択することができます。

 

③店舗専用ページを開設

「プライムシェフ」のサイトでは、飲食店ごとに、店舗のイメージに合わせた専用のページを開設してくれますので、料理のポイントやシェフのアピールなどを盛り込むことができます。

 

④サイト内の充実したの検索機能

プライムシェフのサイトは、お客様がサービスを選ぶ際の検索機能が充実しています。

和洋中などのジャンル検索、駅名検索、値段検索、人数検索など細かく設定検索することができるので、お客様にとっては迷うことなく受けたいサービスを選ぶことができるのが魅力の一つです。

お客様から選ばれる「プライムシェフ」

お客様が求める利用シーンは様々で、それぞれのニーズに対応できるのが「プライムシェフ」の魅力でもあります。

例えば、ママ会から女子会、記念日などのプライベートでの利用から、接待、立食パーティーのケータリングまで、お客様の希望の形に沿ったサービスを提供しています。

また、小さなお子様やご高齢の方がいる場合、レストランでゆっくり食事することが難しいことがありますが、プライムシェフはお客様のご希望場所にシェフが伺うため、利用されるお客様は周りを気にせずゆっくり食事を楽しむことができます。

さらに、アレルギー対応や、咀嚼する力が弱い高齢者向けなどの要望に応じたメニューの提供サービスも行っていますので、非常に喜ばれています。

プライムシェフに必要な資格・手続


「プライムシェフ」とは、、プライムシェフへ応募し、審査に通過した方だけが登録することができるサービスです。まずは、「プライムシェフ」のサイトの「シェフ応募」のページから、必要事項を入力し送信します。入力欄には、名前などの基本情報から経歴、InstagramやTwitterのアカウント情報、熱意やアピールなどの入力項目があります。

現在は、たくさんのシェフからの応募があるそうで、プライムシェフ運営より応募の順番にレスポンスを行っているとのことです。

 

>>>シェフ応募のページはこちらから

プライムシェフに資格が必要ない理由

 

一般的に、資格が無くても出張料理人になることはできます。プロの料理人で無い方でもサービスをはじめることは可能です。実際に「プライムシェフ」の応募欄にも資格等の条件の提示は無く、「熱意のあるシェフの皆さまとご一緒できること、PRIME CHEF一同、大変楽しみにしております。」との表記のみになっています。

 

しかし、実際にサイトでシェフを検索してみると、「プライムシェフ」に登録しているシェフは高級レストランやパーティーケータリングで活躍する厳選されたプロがほとんどというのが実態となっているようです。

 

シェフへ応募後には、フードプロデューサーや食に詳しいスタッフが直接面談をしているそうですので、料理人としてのハードルは決して低くはないと認識したほうがよろしいでしょう。ちなみに、あくまで「プライムシェフ」の求めるシェフ像は「熱意のあるシェフ」と謳っていますので、応募の際には、意気込みや熱意をアピールしていきましょう。

 

求められるシェフ像

 

前途の通り、「プライムシェフ」の応募に関しての条件は設定されていませんが、総合的に求められるシェフ像は以下の点が挙げられます。

・出張料理もしくはケータリング経験者

・プロの料理人経験者

・接客とお料理両方できる人

・PC、スマートフォンを使える人

また、自由なスタイルでのサービス提供を追い求めたい人や、チャレンジ精神や向上心のある人を求めている傾向も見られます。

原則届け出も必要なし(出張の場合)

 

通常の場合、飲食店をオープンされる場合に必要な届け出などは、調理して提供した場所へ必要となりますので、原則、届け出は必要ありません。

仮にレストランであれば、店内の厨房で調理され、そのままお客様へ提供されますので、そのレストラン自体を対象にした飲食店の許可証や資格を掲示する必要があります。

したがって、出張シェフサービスの場合は、お客様のご自宅や希望の場所で調理し提供することになるため、ほとんどの場合は毎回、調理場所や提供場所が異なりますので、現在の法律上では資格や届出が必要ないということになります。

 

ケータリングの場合は届け出が必要(デリバリーの場合)

 

前項では、出張料理サービスは「届け出原則必要なし」と記述しましたが、ケータリングの場合は必要となります。ケータリングとは、出来上がった料理を現地に運ぶサービスのため調理場に飲食店同様の申請が必要となります。これは出張料理やケータリングシェフにも

当てはまります。

 

「プライムシェフ」では、出張料理とケータリングタイプのデリバリーの両方に対応していますので、シェフの登録からサービスの開始の際に、規約上の確認をしっかりと行いましょう。
 

プライムシェフを始めるのに必要なこと


「プライムシェフ」を始めるためには、まずは応募をしてから審査があり、通過したシェフが登録できるシステムになっています。登録後は、可能な限り様々なPR方法を取り入れることをおすすめします。

 

SNSの発信 

お客様がサービスを利用する場合は「プライムシェフ」のサイトから検索する形となりますので、もちろん、アピールできる専用ページを運営側に申請することも大切ですが、これだけでは受け身の情報発信になってしまいます。

 

そこで、SNSの発信を強化していくことをおすすめします。例えば、店舗のHPがある場合内は「プライムシェフ」のリンク先を掲載したり、ブログ発信をしている方は、出張料理コースの内容紹介や、お客様に許可を得て実際の出張料理風景を載せるのもいいでしょう。

また、FacebookやTwitter、Instagramでの発信もより効果的です。料理は見た目のインパクトが大事ですので、Instagramのリール機能を使って、ショートムービーのような短い動画

でアピールするのも効果的です。自分のフォロワーではないユーザーの目に留まれば、店舗のアカウントへの流入が見込めるかもしれません。

宣材画像を用意する

「プライムシェフ」のサイトに掲載されている料理やシェフの紹介画像は、どのページを見ても見栄えするきれいな画像が掲載されています。この宣材画像は、お客様が選ぶ大きな基準となりますので、他店シェフとの差別化を図る心構えで、インパクトのあるものや美しいものを用意しましょう。また、シェフ自身の写真も重要ですので、清潔感があり明るさをアピールできる写真が望ましいでしょう。


プライムシェフのサービスを行うメリット

「プライムシェフ」のサービスを行うメリットを見ていきましょう。

売り上げアップ

コロナ禍で飲食店経営が厳しくなっている店舗が増えている中、やはり一番のメリットは、デリバリーやテイクアウト以外にも、出張料理という新たなサービスの導入による売り上げを確保できることです。今後、店舗の時間短縮営業が求められた際にも、空いた時間帯などのスケジュールをやりくりして、出張シェフとしての選択肢が加わることで、+αの売り上げを確保することができるでしょう。

 

出張料理教室にも対応

「プライムシェフ」では、通常の出張シェフだけでなく、出張料理教室にも対応しています。料理教室も新たな収入源や集客対策となりますので、店舗の宣伝も兼ねた料理教室の開催ができるところもメリットの一つです。

集客対策

現在、顧客の集客経路は多種多様化しています。従来は、まずは来店して気に入ったからリピーターになったり、人に勧めたりするのが主流でしたが、今は、デリバリーやテイクアウトを利用してみて美味しかったから実店舗に来店するという流れも当たり前になってきています。この「プライムシェフ」でも、出張をお願いしてみて良かったから、次回は他の料理も食べたいという流れで、実店舗への集客ルートの開拓も見込まれます。

また、利用するお客様の層によって、口コミが広がりますので、宣伝効果もある集客対策になるでしょう。

スキルアップができる

出張料理は、1対1でお客様と直接メニューの好みや希望を擦り合わせる時間が生まれます。これによって、通常の店舗運営ではなかなか気づかなった新たな発見や改善点などを発見する機会になり、実店舗と出張料理との相乗効果でサービスの幅が広がるのではないでしょうか。寡黙な料理人のタイプもいらっしゃいますが、「プライムシェフ」では、お客様とダイレクトにコミュニケーションを取りながらサービスを提供することが求められますので、会話などのスキルアップにもつながるでしょう。

そして、やはり大きいメリットは実務経験が積めることです。料理人・シェフとして、経験値を積む場としても経歴を伸ばせられるでしょう。

プライムシェフのサービスを行うデメリット

デメリットに関しては、「プライムシェフ」のみではなく、出張料理サービス全般に共通する内容になってきます。

手数料がかかる

出張料理のポータルサイト等のシステムを通じてサービスを行う形となりますので、手数料はかかります。配分については、シェフ募集サイトなどには明記されておりませんでしたので、登録の際には、手数料とメリットのバランスを検討する必要があります。

 

運営側の意向に従う必要がある

出張料理サービスを運営している会社の方針や意向に従う必要がありますので、通常の飲食店運営のやり方とは異なる場面があるかもしれません。良かれと思ってやったサービスが、運営側としてはNGだったりとすることもあるでしょう。これも事前にしっかりと確認しておく必要があります。

食材や手荷物の持ち運びが大変

お客様の指定の場所に行く際、車を利用する場合は駐車場の有無確認が必要です。公共交通機関を利用する場合には重たい荷物を運ばなければなりません。食材や手荷物の持ち運びは、意外に労力を要しますので、スムーズに運べる工夫が必要となるでしょう。

まとめ

今回は、飲食店向けの出張料理サービス「プライムシェフ」についての始め方や必要な手続を解説してまいりました。

外食や中食の変化や、コロナの影響も重なって、厳しい店舗運営を何とか存続させたいと考えている飲食店経営者の方は是非、「プライムシェフ」への応募を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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開店ポータル編集部
2020/11/26