調理機器・器具

飲食店「業務用冷蔵庫」の選び方・おすすめのメーカー2社【ホシザキ・Fukushima(フクシマガリレイ)】

開店ポータル編集部
2019/10/15
 飲食店をオープンするときに、必ず用意しなければならないのが冷蔵庫です。仕入れる食材の種類や量に加え、厨房の広さやレイアウトもお店によってさまざま。あらゆる条件を考慮して、機種を選ばなければなりません。
 
 本記事では、業務用冷蔵庫を選ぶときのポイントと、おすすめのメーカーをご紹介します。

「業務用冷蔵庫」と「家庭用冷蔵庫」の違い

 「小さなお店だから家庭用冷蔵庫で十分なのでは?」と思うかもしれませんが、一概にそうとはいえません。まずは、業務用冷蔵庫と家庭用冷蔵庫の違いを押さえておきましょう。

①素材

 業務用冷蔵庫が家庭用冷蔵庫と大きく違う点は、強度の高いステンレスでつくられていることです。
 飲食店の厨房には、調理で発生する水蒸気や油煙が充満しています。さびにくく、耐熱性のある素材でつくられた業務用冷蔵庫だからこそ、高温多湿の環境に対応できるのです。

②設計

 業務用冷蔵庫はサイズが大きいぶん、掃除やメンテナンスがしやすいように設計されています。大量の食材の重さに耐えられるよう、頑丈な網棚を設置しています。

 また、家庭用冷蔵庫には飲み物や調味料を入れるドアポケットがありますが、業務用冷蔵庫にはありません。これはドアを頻繁に開け閉めすることで庫内の温度が上がり、ドアポケットに入れた食品が傷みやすくなるからです。

③容量

 家庭用冷蔵庫の容量は、一人暮らし用の50ℓ程度のものから大きなものでも500~700ℓといったところです。一方で、業務用冷蔵庫は、70ℓほどの小さなものから1000~1600ℓ以上のものもあります。

④形状

 業務用冷蔵庫には、おもに縦型と横型のふたつのタイプがあります。
縦型冷蔵庫

 幅60cmほどのスリムなものから幅180cmほどのワイドなものまで、サイズのバリエーションが豊富です。

横型冷蔵庫

 横型冷蔵庫は「コールドテーブル」とも呼ばれます。上部が平台になっているため、作業台としても利用可能。厨房内のスペースを有効活用できます。
 ほとんどのメーカーで、調理台と同じ80cmの高さに統一されているのも特徴です。

業務用冷蔵庫を選ぶポイントは?

1.寸法

 届いてしまってから「厨房に入らない!」と焦らないためにも、設置スペースの寸法を測ってから機種を選びましょう。

 そのさいは、冷蔵庫本体の寸法だけでなく、扉を開いたときの寸法まで考慮してください。冷蔵庫を開けるたびに扉が通路をふさいだり、ものにぶつかったりするようでは、スムーズに作業ができません。

2.機能や使用感

 業務用冷蔵庫には、冷蔵室だけのもの、冷凍室だけのもの、冷蔵室と冷凍室をあわせ持つものがあります。仕入れる食材に合わせて選びましょう。

 魚やブロック肉などを扱うお店には、センターフリー型の横型冷蔵庫がおすすめです。庫内にある柱をなくしたタイプで、大きな食材を出し入れしやすくなっています。

 ほかにも、冷蔵庫の前後から食材を取り出せるタイプ、ガラスドアで中が見やすいタイプなどさまざまな種類があるので、使い勝手のよいものを探してみてください。

3.省エネ性

 冷蔵庫は、24時間休みなく稼働させるアイテムです。光熱費に占める部分が大きくなるため、省エネ効果が高いものを選びましょう。
 食材の量に対して大きすぎる冷蔵庫を選ぶと、スペースがあまり、無駄な電気代がかかってしまいます。

 おすすめは、インバーター制御機能がついた冷蔵庫。インバーター制御機能とは、扉が開閉されないとき(営業時間外など)は電力をカットし、頻繁に開閉されるとき(営業中)は圧縮機の回転率を上げ、庫内の温度を一定に保つ機能です。

4.電源

 業務用冷蔵庫の電源は、単相100Vと三相200Vの2種類です。
 三相の場合はコンセントの穴が3つあり、それぞれの穴から送られる電流がひとつになって冷蔵庫を動かします。電動機への負担が少ないため、単相よりも電気代がかかりません。しかしコンセントの形が特殊なので、ない場合は工事で取りつける必要があります。

 ちなみに、冷蔵庫の心臓部であるコンプレッサーの寿命は5~10年。扉のパッキンも経年劣化するため、庫内の温度を保てなくなっていきます。そのため、中古品より新品を選んだほうが安心でしょう。

おすすめの業務用冷蔵庫メーカー2社

 業務用冷蔵庫の必要性はわかったものの、数あるメーカーの中からどの機器を選べばいいかわからないという方も多いでしょう。

 開店ポータルでは、お店にあった業務用冷蔵庫のご紹介を無料でおこなっています。メーカーとの繋がりがあるため、メーカー小売希望価格よりも特別にお安くご提案しています。導入をご検討中の方は要チェックです。

 以下は開店ポータルがおすすめする業務用冷蔵庫メーカー2社です。縦型、横型、中が見えるショーケース型、部屋がまるごと冷蔵庫になったプレハブ型など、両社ともさまざまなタイプを用意しています。
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1.ホシザキ

 
 業務用冷蔵庫だけでなく、食器洗い機やドリンクサーバーなど多様なアイテムを製造しているホシザキ。変わり続ける「食」のニーズに応える同社は、業務用冷蔵庫の国内シェアナンバー1を誇ります。2016年省エネ基準達成率は、驚きの150%です。

 特におすすめなのが2018年に発売した冷凍冷蔵庫『Atype』シリーズ。13年前の機種と比べると54%の電力をカットしています。
 Atypeシリーズのさらなる特長は、お手入れのしやすさです。フィルターの掃除どきをランプでお知らせしてくれるうえ、フロントパネルを開けずにフィルターを取り出せるので掃除が楽々。ドアパッキンははめ込み式になっていて、取り外して洗えます。

 独自のヒンジ構造により、ドアの半開きを防止する「オートクローズ機能」、冷蔵庫の状態を「点検」「霜取中」などの表示でお知らせするパネルなど、注目の機能も満載です。
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2.Fukushima(フクシマガリレイ)


 Fukushim(福島工業)は、国内で初めて業務用冷蔵庫を規格化・販売したメーカーです。業務用冷蔵庫のほかにも、医療・理化学機器や保冷ロッカーなどさまざまな製品を発売しています。
 サポート体制が手厚い同社ですが、信頼される理由はそれだけではありません。ホームページでは、冷蔵庫の各部位の名前、お手入れや安全点検のしかたなどがわかりやすく説明されており、困ったときも安心。コラム記事を読みながら業務用冷蔵庫を知れるサイト『フクラボ』も開設しています。

 横型冷凍冷蔵庫『TMU-51PM2-F』は特におすすめです。奥行き450㎜の超薄型なので、厨房内で場所をとりません。通常の横型冷蔵庫は、2枚の扉を開くと真ん中に柱があります。ところがこちらの機種は、柱のないセンターフリータイプ。大きな食材もストレスなく出し入れできます。
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 冷蔵庫選びでミスをすると、食材が入りきらなかったり、そもそも厨房に収まらなかったり…とさまざまな困りごとが出てきます。食材がうまく冷えずに傷み、食中毒を発生させてしまう恐れもあるでしょう。

 食品の鮮度管理が命である飲食店にとって、冷蔵庫選びはとても重要。めったに買い換えられない高額な設備でもあるため、失敗はしたくないですよね。お店の業態や取りあつかう食材、厨房の広さなどを考慮しながら、長く付き合える一台を選びましょう。



 本記事で取り上げたメーカー2社には、まだまだたくさんの業務用冷蔵庫があります。業務用冷蔵庫選びにお悩みの際には、お気軽に開店ポータルまでお問い合わせください。あなたのお店にあったメーカー・機種を予算に合わせてお安くご提案いたします。

 開店ポータルBizでは、お店のサイズや予算にあった業務用冷蔵庫、厨房機器のご提案のほか、インフラ周りのコスト削減、集客のご相談を無料で承っています。お気軽にご連絡ください。
 
開店ポータル編集部
2019/10/15