調理機器・器具

飲食店 厨房機器の選び方と揃え方(中古・新品・リース)ポイントまとめ

開店ポータル編集部
2020/01/27
※2024年12月現在、厨房機器のお見積もり対応は行っておりません。ご了承ください。

 飲食店を開くときに、必ず購入しなければならないのが厨房機器です。オープンしてから「しまった!あれがない」と困るのは避けたいですし、逆に不必要なものを揃えすぎて、倉庫の肥やしになるのもお金の無駄です。

 そこで本記事では、最低限揃えておきたい6つの厨房機器と、選び方のポイントをご紹介します。

厨房機器選びで大切なこと


 どんな厨房機器が必要かは、業態によって異なります。しかし、居酒屋であってもカフェであっても、飲食店として必要になる基本のアイテムは同じです。

 厨房機器を購入するときは、ふたつのポイントに気をつけましょう。
 まずひとつは、保健所から営業許可を受けるために、一定の設備基準を満たしたものを選ぶこと。各アイテムで基準が違うので、次章で詳しく説明します。
 もうひとつは、キッチンの広さや作業動線を考え、それに適した大きさや仕様のものを選ぶことです。キッチンが狭い場合、スムーズに作業をするには、なるべくスタッフ同士がすれ違わずに済むように厨房機器を置かなければなりません。キッチンの中央から数歩以内の範囲で、オーダー受けから調理、ホールスタッフへの料理の受け渡しまでできる配置が理想です。冷蔵庫の扉が通路をふさいでしまったり、盛り付け台と受け渡し場所が離れていたりすると、オペレーションにも響いてしまいます。

飲食店に必要な6つの厨房機器

【営業許可を受けるために必須の厨房機器】

 飲食店をオープンするためには、 保健所の許可(飲食店営業許可など)を受ける必要があります。このとき、書類の提出とあわせて、保健所職員による施設検査を通らなければなりません。
 以下3つの厨房機器は、営業許可を受けるために必須となります。

①冷凍冷蔵庫
②シンク
③食器棚


 一つひとつ詳しくみていきましょう。
 

①冷凍冷蔵庫


 冷凍冷蔵庫は、食材の鮮度を保ち、衛生的に保存するために必須となるアイテム。サイズ、ドア数、冷蔵メイン・冷凍メインといったバランスによってさまざまなバリエーションがあります。

 選ぶべきサイズや容量は、どんな食材を保存するかによって変わります。魚や塊肉のように大きな食材を取りあつかうお店には、大容量でドアが大きく開くタイプがおすすめです。冷蔵品が多い、冷凍品が多いといった食材のバランスも、機種選びの基準になるでしょう。

 ただしドアが大きすぎると、開けるたびに物にぶつかったり、通路をふさいだりしてスムーズに作業ができません。作業動線を考えたうえで、適切なサイズを選びましょう。

 営業許可を受けるためには、「庫内温度の分かる温度計が設置されていること」が必須条件です。業務用冷凍冷蔵庫であれば、基本的に温度計はついているので心配ありません。注意したいのは、家庭用冷蔵庫を使う場合です。隔測温度計を取りつけ、外から庫内温度がわかるようにする必要があります。

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★業務用冷蔵庫の選び方に関する記事はこちら★
飲食店の必需品「業務用冷蔵庫」のかしこい選び方
 

②シンク(流し台)


 業務用シンクは、1槽、2槽、3槽と槽の数でタイプが分かれています。「舟形シンク」という横長のタイプもありますが、こちらは中にまな板を置ける仕様のシンク。大きな魚をさばく作業のあるお店に適しています。

 営業許可を受けるための基準は、自治体による差がありますが、一般的には「奥行き36cm以上、幅45cm以上、深さ18cm以上のシンクが2槽以上あること」です。2槽以上必要なのは、食材と食器の洗浄を別々におこなえるようにするため。1槽式のシンクを横並びに置いて、2槽としても問題ありません。
 
 食器洗浄機がある場合はそれで1槽とみなされるため、シンクが1槽でも営業許可が下りることがあります。管轄の保健所に確認し、適切な槽数のシンクを揃えましょう。
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③食器棚


 なくてもいいと思われがちな食器棚ですが、実は必須アイテムです。
 営業許可を受けるためには、食品衛生法にもとづき、扉つきの食器棚を1台以上設置する必要があります。扉の材質はガラスでも木でもかまいません。

 次の場合は、「一時保管用」として扉のない食器棚が認められる場合もあります。
・目線より低い位置に棚がある場合(天板の清掃がしやすいため)
・ひざよりも高い位置にある場合(歩くときに舞うほこりの影響を受けにくいため)

 食器棚は、キッチン内のお客さまの目に触れにくい場所に設置することが多いです。ほかの厨房機器のように故障することもないため、こだわりがないようであれば、中古品でも問題ないでしょう。
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【その他、揃えておきたい厨房機器】

④ガステーブル(ガスレンジ)


 ガステーブルは、2口以上のコンロを備えた据え置き型のガス台です。一方、ガスレンジは、コンベクションオーブンとガステーブルを一体化した厨房機器。煮込み料理と同時に、下のオーブンで焼きものをするといった同時調理が可能になります。どちらにしても、なるべく安全装置のついたものを選ぶようにしましょう。

 ガステーブルとガスレンジには、ヘッダーにノズル付きのガス栓がついた「外管式」と、ヘッダーのない「内管式」の2種類があります。
 外管式は、ガス栓を手動で開けて、着火棒などで点火するタイプです。一方、内管式はつまみを回すだけで自動点火しますが、外管式のようにコックを回して火加減の微調整をすることはできません。お店で使うガスの種類に対応したものを選びましょう。


 

⑤作業台、コールドテーブル


 作業台は、さまざまな高さやサイズのものが出回っており、サビにくく手入れのしやすいステンレス製のものが一般的です。すのこや引き出しがついた作業台もあるので、使い勝手のよいものを選んでください。

 キッチンのレイアウトや作業動線を考えるのはもちろんですが、一般的に作業しやすい高さといわれる「身長÷2+5cm」の高さを目安にしましょう。作業台をおもに使う人(調理や盛り付けの担当者)の身長に合わせると選びやすいです。

 コールドテーブル(横長の冷凍冷蔵庫)は、作業場と兼用することでキッチンのスペースを有効活用できます。すぐに使う食材をコールドテーブルに、明日以降の分は冷凍冷蔵庫に、と分けてストックするなどして活用しましょう。

⑥製氷機


 製氷機は、サイズと製氷能力で選びましょう。目安となる製氷能力は、「席数×1.9kg」。たとえば15席のお店なら、30kg以上の製氷能力があれば安心です。ドリンクメニューの多い居酒屋やバーなどでは、この数値に上乗せして考えましょう。

 また、冷たいメニューがよく売れる夏場と、そうでない冬場とでは、一日に必要な氷の量が変わります。氷の使用量がもっとも多くなる夏場を基準に、若干大きめのサイズを選ぶとよいでしょう。

 製氷機には、卓上タイプのほか、ストッカーがついた縦型の「バーチカルタイプ」、コールドテーブルのように作業台と兼用できる「アンダーカウンタータイプ」などがあります。キッチンが狭い場合、オープン式ではなくスライド式のドアがついたものを選ぶと場所を取りません。
★製氷機の選び方に関する記事はこちら★
飲食店の必需品 製氷機はお店の「席数」で決めよう!

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購入?それともリース?


 厨房機器は、すべて新品で揃えなければならないわけではありません。市場には、1~3年ほどしか使われていない、コンディションのよい中古厨房機器が多く出回っています。

 中古品の場合、新品よりもかなり安く手に入りますが、故障の可能性が高いというデメリットがあります。
 修理代がかさむようでは、せっかく安く購入できても意味がありません。中古品の場合は、メーカーと提携している開店ポータルBizや、きちんと保証をつけている業者から購入すると、長く安心して使えます。
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 しかし中古品であっても、すべての厨房機器を揃えるとなるとそれなりの出費を覚悟しなければなりません。
 予算が不安であれば、リースを検討してみてもいいでしょう。毎月リース代を支払えば、必要な厨房機器をリース会社から借りて使うことができます。購入のためのまとまったお金を用意しなくて済むので、初期費用を抑えることができますね。

 リース品の解体・処分などはすべてリース会社がおこなってくれるため、別途費用が発生することもありません。リース品は固定資産と見なされ、経費として計上できるのもメリットです。
 ただし営業年数が長くなると、リース代の総額が、新品で購入した場合の費用より高くなることも。そのため、予算に余裕があれば、リースよりも購入をおすすめします。

★リース・割賦・レンタルの違いに関する記事はこちら★
リース・割賦・レンタルそれぞれの違いは?飲食店開業の豆知識

定価と販売価格の違いを知ろう


 業務用厨房機器のカタログやオークションサイトを見ると、「定価」が記載されています。その定価を見て、「厨房機器って、こんなに高いの?」と驚く方も多いでしょう。

 ですが、安心してください。実際に定価で取引される商品はほとんどありません。メーカーや商品によって違いますが、定価の30~70%ほどの価格で購入できるものがほとんどです。予算を組むときは、定価ではなく販売価格を見るようにしましょう。
 厨房機器は、まとめ買いをするとさらに値引きされる場合もあります。開業時にはいちどに複数の厨房機器を購入することも多いため、値引きがあるのは助かりますね。



 また、業務用厨房機器は100kgを超える大型のものも多いため、搬入と設置に人手と手間を要します。そのため、本体価格のほかにかかる配送料や搬入設置料も、予算に入れておかなければなりません。購入前には必ず、配送料や搬入設置料込みの見積もりを取るようにしてください。

 ここまで、厨房機器の選び方をいろいろとお伝えしてきましたが、価格相場はなかなかつかみにくいものです。購入前にはぜひ、専門店に足を運んだり、さまざまなサイトを見比べたりして、「高い、安い」の大まかな判断ができるようになりましょう。

 私たち開店ポータルBizは、メーカーとの繋がりがあるため、新品、中古品ともにメーカーが提示しているの販売価格よりもお安くご提案できます。自分でおこなうとすこしめんどうな、比較、見積もりも無料で承っています。厨房機器の購入(レンタル)をご検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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 飲食店を開くときには、厨房機器の購入以外にも、物件を借りるための敷金や保証金、内外装工事費、広告宣伝費などさまざまなお金がかかります。
 お店が軌道に乗るまでは、赤字が続くことも仕方ありません。それを考えると、厨房機器はなるべく安いもので間に合わせ、とにかく運転資金を確保しなければ…と思うオーナーも多いでしょう。

 とはいえ、安さだけを基準に選ぶのは避けたいところ。営業に支障が出ないよう、キッチンのレイアウトや動線、取りあつかう食材に適したものをきちんと見極めることが大切です。
 開店ポータルBizでは、厨房機器・キッチン用品に関するご相談を無料で承っています。新規開業・店舗運営にまつわるご相談も大歓迎!下記のフォームからお気軽にご連絡ください。

★必要な厨房機器・調理器具に関する記事はこちら★
飲食店開業前に揃えるべき厨房機器・調理器具について調べてみた
開店ポータル編集部
2020/01/27