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独立開業|ゴーストレストラン経営に飲食店営業許可は必要?注意点やオープンまでの流れ

開店ポータル編集部
2020/08/05
 実店舗を持たずにシェアキッチンなどで調理をおこない、デリバリーやケータリングで売上を立てる「ゴーストレストラン」。中食の需要が高まる日本で、新しい飲食店のスタイルとして広がりつつあります。

 これから飲食店を開業する方は、まずはゴーストレストランとして開業し、ファンを増やしてから実店舗を持つという方法がおすすめです。本記事では、ゴーストレストランのメリットや開業時に気をつけたいトラブルなどをご説明します。
>>【ゴーストレストラン開業】自宅のキッチンをつかって営業は可能!?

【独立開業】新業態「ゴーストレストラン」とは?


 ゴーストレストランは、電話やインターネット、アプリからの注文にのみ対応するデリバリー専門店。レストランとしての実店舗を持たないことにより、賃料を安く抑えられるため、開業初心者でもチャレンジしやすい業態です。整ったキッチンさえあれば開業できるのが、ゴーストレストラン開業の魅力といえます。

 ゴーストレストランはもともと、アメリカではじまったもの。日本でも『出前館』『Uber Eats』といったデリバリーサービスの普及とともに、新たな飲食店のあり方として注目されるようになりました。ゴーストレストランという形態が日本で受け入れられた背景には、昔からの「仕出し」や「出前」の文化があると言われています。

【独立開業】ゴーストレストランとして開業するメリット

▼初期費用を抑えられる

 通常、飲食店を開業するには、物件取得費、内装工事費、備品代などをあわせて数百万~1,000万円ほどの費用がかかります。
 ゴーストレストランは店舗を持たないため、物件取得費や内装工事費の負担がなく、安ければ数十万円で開業できます。飲食店にありがちな「初期費用を回収しきれず、資金繰りが苦しくなって数年で廃業」というリスクが低いのです。

▼配達・宣伝コストがかからない

 ゴーストレストランにはホール業務がないため、スタッフは料理人を含めて1~2人でよく、人件費がかかりません。
 商品をお届けするさいには、デリバリー代行サービスを使うのが通例。デリバリー代行サービスの配達員がいるため、店舗が配達員を雇ったり、配達用バイクを購入したりする必要がないのです。デリバリー代行アプリに掲載することで、お金をかけずに幅広いユーザーへ宣伝できるのもメリットです。

【独立開業】間借り・シェアキッチンのゴーストレストラン経営で気を付けたい5つのトラブル

①備品や設備のトラブル

 たとえばお皿やグラスを割ってしまったときです。備品を破損させた場合の処理方法や対応をあらかじめ確認しておきましょう。
 また、こちらの不注意で紛失・破損した備品は弁償になるのか、新しく購入するときに半額を負担するのか、といった対応も忘れず確認しましょう。

②共有スペースのトラブル

 ゴーストレストランでは調理器具はもちろん、フードパックや割り箸、手提げ袋などの備品を置くスペースが必要です。共有スペースをはみ出して物を置いたり、勝手に冷蔵庫や冷凍ストッカーを使ったりすると、トラブルの原因になります。
 内覧時には、自分たちのものを置くスペースを十分に用意してもらえるか確認しましょう。冷蔵庫のスペースはどこまで使っていいか、シェアNGの場合は冷蔵庫や冷凍ストッカーを持ち込めるスペースがあるかも確かめてください。

③食材管理のトラブル

 先方がストックしている食材を勝手に使った、共用の食材を大量にダメにしてしまった、お酒の瓶を倒してこぼしてしまった…など、食材の管理に関するトラブルも多いです。
 共用スペースのトラブルと同様に、対応については先方の人柄による部分も大きく、かなり厳しい人もいれば「このくらいは大丈夫ですよ」とフォローしてくれる人もいます。間借り先のお店と一緒に、ミスをしたときの賠償、または契約解除をおこなう一定の基準を決めておきましょう。

④お金のトラブル

 既存店のキッチンを間借りする場合、レジシステムも使わせてもらえることがあります。しかし金銭が絡むことなので、互いに疑いの目を持たないためにも、お金の管理は別々にしましょう。
 キッチン使用料の支払いについても、支払い期日を厳守することや、余裕を持った資金繰りをすることなどを心がけましょう。「1日でも遅れたらアウト」「初回の滞納に限り、〇日後まで待つ」などのルールの説明も、先方からしっかり聞いておいてください。 

⑤ゴミ捨てのトラブル

 ゴミ捨てについては、「何曜日にここへ」と収集日や場所を案内してもらえると思います。しかし、家賃とは別に「ゴミ回収費用」を毎月請求される場合もあるので、こちらも内覧時に確認するようにしましょう。
 ゴーストレストラン開業に必要な「レジシステム」「電話番号」「HPやデリバリー代行アプリ」の3点セットをまるっとご用意いたします!
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【独立開業】ゴーストレストラン開業までの流れ

Step ①食品衛生責任者の資格を取る

 まず、通常の飲食店と同じように「食品衛生責任者」の資格を取得します。この資格は実店舗がある・ないにかかわらず、料理やお菓子を販売する場合は必ず取得しなければなりません。また、全国共通の資格なので、取得した都道府県以外の地域で開業しても問題ありません 。
 食品衛生責任者の資格は、食品衛生協会による6時間の講習(受講料は10,000円ほど)を受ければ誰でも取得できます。ただし、調理師や栄養士、製菓衛生士などの資格を持っている場合は講習が免除されます。

Step②物件を探す

 調理のために間借りする、もしくはキッチンが備え付けられた物件を探します。主に、既存のお店のキッチンを借りる方法と、シェアリングキッチンを利用する方法のふたつがあります。物件探しでは、次のポイントに気をつけてください。
▽Wi-Fi環境の有無
…ゴーストレストランに必須のデリバリー代行アプリは、タブレット端末で受注するしくみになっています。よって、Wi-Fi環境がないと開業できません。ポケットWi-Fiやテザリングで通信することもできますが、テザリングだと月々のインターネット料金が馬鹿になりません。Wi-Fi環境の有無は物件サイトで分かりますが、内覧時にもしっかり確認しましょう。

▽「飲食店営業許可」の有無
…料理やお菓子を販売するからには、ゴーストレストランであっても、「飲食店営業許可」の下りたキッチンを使わなければなりません。既存店のキッチンを間借りする場合は、すでに営業許可が下りている店舗を選ぶと効率的です。

▽立地、家賃
…デリバリー専門店の場合、お店の立地はあまり関係ないように思われますが、配達クルーは駅前付近で待機しているケースが多いです。商品を受け取りに来てもらうことを考え、駅から遠すぎない物件を選びましょう。

▽週の営業可能日数
…ゴーストレストランの場合、週1日の営業では売上が立ちにくいです。基本的に週7日、土日祝日を含めて営業できる店舗を探しましょう。

▽掲載情報に変更はないか
…物件の管理者が古い情報をそのまま物件サイトに載せている場合もあります。内覧の申し込みなどで管理者にダイレクトメッセージを送れる場合は、掲載情報と違うところがないか聞いてみましょう。レンタルしていない曜日や時間帯など、細かい条件を教えてくれるかもしれません。

Step③電話番号を決める

 次に、注文を受けるための電話番号を用意します。私用の携帯電話の番号でも問題ありませんが、プライベートでかかってきた電話なのか、お客さまからの注文や問い合わせなのかわからず困ることもあります。できれば、私用とお店用の番号を分け、端末を別に持ちましょう。お客さまからの信頼につながります。

Step④デリバリー代行アプリに登録する

 ゴーストレストラン開業で必須なのが、デリバリ―代行アプリへの登録です。ホームページやSNSでも注文を受けることはできますが、一部のユーザーにしか宣伝ができません。多くのユーザーを抱えるデリバリーアプリなら、広範囲への宣伝・集客ができるうえ、配達員や配達用バイクの準備が要りません。

【関連】開業時のインターネット回線・電話回線の必要性と選び方

【独立開業】人気デリバリー代行アプリ5選

■出前館

 人気ナンバー1のデリバリーアプリは、全国20,000店舗以上が登録する『出前館』。クーポンやキャンペーンが充実しています。
 会員登録すると、注文回数に応じてグレードが上がり、さまざまな特典やプレゼントがもらえるのが人気の秘密。お得にデリバリーを楽しみたいユーザーに注目されています。

■楽天デリバリー

 楽天デリバリーは、楽天ユーザーなら会員登録不要で、すぐにデリバリーの注文ができます。ネット注文ならではの特典や、楽天ポイントが2倍・3倍にアップするキャンペーンなどもあり、全国12,000以上の幅広いジャンルの店舗が登録しています。

■LINEデリマ

 LINEユーザーなら会員登録なしで使えるデリバリーアプリで、有名チェーンから地域密着のお店まで全国18,500店舗が登録しています。日本人の2人に1人が利用するメッセージアプリから注文を受ければ、お店の認知度が高まること間違いなしです。

■UberEats(ウーバーイーツ)

 デリバリ―代行アプリの代名詞・Uber Eatsは、全国の主要都市で利用できるサービスです。知名度が高く、同業者の中で今もっとも伸びているアプリといえるでしょう。タブレットひとつで受注ができ、配達員に商品を渡せば完了するため、難しいオペレーションは不要です。

■fineDine(ファインダイン)

 東京・神奈川限定のデリバリー代行アプリで、通常デリバリーをおこなっていない有名チェーンも多数登録しています。個人・法人問わず注文を受け付けており、最長30日前までの予約注文が可能。注文履歴や配達状況の確認など、ユーザー想いの機能が充実しています。

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 ゴーストレストランは、電話やインターネット、アプリからの注文にのみ対応するデリバリー専門店。レストランとしての実店舗を持たないことにより、賃料を安く抑えられるため、開業初心者でもチャレンジしやすい業態です。

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開店ポータル編集部
2020/08/05