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飲食店のテイクアウト営業はレジ袋有料化にどう対応すべき?無料で提供する方法・大手の取り組みとは

開店ポータル編集部
2020/08/04

 2020年7月1日からレジ袋が有料化しました。ここで飲食店オーナーが気になるのは、テイクアウトにつかうレジ袋。飲食店のテイクアウト販売時につかうレジ袋も、有料化の対象です。
 本記事では、飲食店オーナーがおさえておきたいレジ袋有料化について、そして無料で配布できるレジ袋、大手の取り組みについて詳しくみていきます。

【飲食店経営】レジ袋有料化の背景とは?

 そもそも、なぜレジ袋を有料化することになったのか、その背景について見ていきましょう。

 レジ袋の多くは、プラスチックでできています。プラスチックは成形しやすく、軽くて丈夫で密閉性も高いすぐれもの。一方で、廃棄物・資源制約のほか、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの課題も多いです。

 レジ袋は買い物をするさいに必要なものですが、エコバッグを使用すれば削減できるもの。私たちは、プラスチックの過剰な使用を抑制し、賢く利用していく必要があるのは言うまでもありません。
 そのため、レジ袋を有料化してちょっぴりハードルを設けることにより、レジ袋使用量を削減しようという取り組みがスタートしたのです。

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【飲食店経営】レジ袋有料化の対象事業者は?飲食店も対象?

 レジ袋有料化の対象事業者として定められているのは、どの業種でしょうか。テイクアウトやデリバリーでレジ袋を使用する必要のある飲食店は対象になるのでしょうか。

 この答えは、「小売業に携わる事業者は全て対象となる」です。もちろんテイクアウト販売をおこなっている場合も小売りとみなされ、レジ袋を有料にしなければなりません。

▼レジ袋有料化の対象事業者

・プラスチック製買物袋を扱う小売業を営む全ての事業者
・小売業が主ではない事業者であっても、事業の一部で小売業を行い、プラスチック製買物袋を扱う場合は対象
 ※各種商品小売業、織物・衣服・身の回り品小売業、飲食料品小売業、自動車部分品・附属品小売業、家具・じゅう器・機械文具小売業、医薬品・化粧品小売業、書籍・文房具小売業、スポーツ用品・がん具・娯楽用品・楽器小売業及びたばこ・喫煙具専門小売業

▼レジ袋有料化の対象ではない事業者

・フリーマーケットやイベントなど、反復継続性のない単発の小売り

【飲食店経営】レジ袋の価格はどのように設定するの?

 それではレジ袋の価格はどのように決めればいいのでしょう。

 原則として、1円以上の価格を設定すれば自由に決めてよいとされています

 しかし、この制度の目的は「レジ袋はいりません」とレジ袋の利用を辞退することで、プラスチックでつくられたレジ袋消費を削減することにあります。そのため、ある程度の価格に設定する必要があります。

▼認められる価格設定

・レジ袋の代金を1円以上の価格に設定し、レジに掲示している場合

▼認められない価格設定

・レジ袋の価格を1円以下に設定している場合
・レジ袋の価格を提示していない場合
・レジ袋の有料化に枚数制限を付け、「1枚目無料」または「3枚目以降無料」などと設定している場合
・レジ袋を提供しないことを条件に、商品価格を値引く場合
・レジ袋を無料で提供し、「レジ袋を辞退するとポイントを付与する」と設定している場合

 経済産業省のガイドラインによると、「レジ袋はいりません」とお客さまが辞退する価格の目安は2~5円。有料化を検討している場合は、価格設定の参考にしてみてください。

【飲食店経営】レジ袋を無料にする条件とは?

 レジ袋の有料化は避けられない――と思われがちですが、実はあるレジ袋をつかうことで、これまでと同様に無料でレジ袋を提供することができます。

 無料提供できるレジ袋は、以下のいずれかの条件を満たしている場合です。

▼無料で提供できるレジ袋の条件

①紙袋
②布袋
③持ち手がついていないプラスチックビニール袋
(魚や果物などをまとめるために設置された小分け用のビニール袋)
④プラスチックのフィルムの厚さが50μm以上のもの
※ 丈夫で繰り返し使用できる袋は大量消費削減につながるためOK
 ただし、「この袋は厚さ50μm以上で繰り返し再利用できます」等と明記
⑤海洋生分解性プラスチックの配合率が100%のもの
※「海洋生分解性プラスチックの配合率が100%であることが(第三者により)認証された袋です」と文章や記号で表示
⑥バイオマス素材の配合率が25%以上のもの
※「バイオマス素材の配合率が25%以上であることが(第三者により)認証された袋です」と文章や記号で表示

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【飲食店経営】レジ袋を有料化するか、エコ素材に切り替え無料にするか

 さて、ここでテイクアウトをおこなう飲食店のオーナーが考えなくてはならないのが、「レジ袋を有料化してエコバッグを持参してもらうべきか」それとも「エコなレジ袋を使用して衛生に配慮すべきか」という点でしょう。

 レジ袋を有料化するとなると、お客さまはエコバッグを持参する必要がでてきます。
 ここで注目したいのが、株式会社NEXERが運営する日本トレンドリサーチが、900人の男女を対象におこなった調査結果です。

 「普段、エコバッグを使っていますか?」という質問に対し、「エコバッグを使用している」と回答した人は全体の79.8%。そのうち、「エコバッグは定期的に洗濯、または洗浄していますか?」という質問に対しては、55.6%が「洗濯していない」と答えたことがわかりました。 

【飲食店経営】レジ袋は有料化せずに環境に配慮したものを取り入れるのがベスト

 上記の調べから、「エコバッグを持参する人の過半数が、不衛生なエコバッグを使用している」ということがわかります。飲食店オーナーにとって、この点は無視できないところ。不衛生なエコバッグに食べ物を入れて持ち帰ることは、食中毒のリスクを高めることにつながるからです。

 利便性はもちろんですが、衛生面への配慮から、無料提供が認められるレジ袋に切り替えているお店は多いです。
 その代表として挙げられるのがマクドナルドやガスト、ケンタッキーフライドチキン、吉野家、くら寿司、ロイヤルホストといった外食チェーン。これらの店舗では、利便性や衛生面を配慮し、バイオマスプラスチック配合のエコ素材レジ袋に切り替え、衛生に配慮したレジ袋を無料提供しています。



 個人飲食店もこの取り組みは見習いたいところです。不衛生なエコバッグにいれて持ち運んだがゆえに、食中毒が発生した場合を考えてみてください。お店に非がなくてもその疑惑が立つことで、経営に大きな打撃をあたえかねません。
 また、料理がこぼれないようにと、スタッフがお客さまのエコバッグに詰めるケースもありますが、スタッフがエコバッグに触れることをよく思わないお客さまもいます。特に新型コロナウイルスの感染が終息していないいま、マイバッグを介した感染にも目を向ける必要があるでしょう。

 飲食店にとってベストなのは、紙袋や海洋生分解性プラスチックの配合率が100%の袋、バイオマス素材の配合率が25%以上の袋を用意して、無料で提供すること。
 お店のロゴをプリントしたおしゃれなオリジナルの紙袋をつくれば、お客さま満足度の向上も期待できそうですね。

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新規開業、店舗経営のお悩みは、開店ポータルBizにご相談ください

 今回取り上げたレジ袋有料化は、日本だけでおこなわれている取り組みではなく、世界中で動いているもの。大手の取り組みを参考に、レジ袋有料化対策について、考えてみましょう。

 テイクアウトに関するご相談、お悩みは開店ポータルBizにお問い合わせください。開店ポータルBizでは、テイクアウト・デリバリーサービスの導入をサポートしております。いま急増している中食需要の波にのって、売上アップを目指しましょう。
開店ポータル編集部
2020/08/04