デリバリー代行サービスが実店舗をオープン?!飲食店が学ぶポイントはここ
飲食店業界のなかで、注目を集めているのが「デリバリー」です。飲食店の中には新型コロナウイルスの影響から、Uber Eatsなどのデリバリー代行を使っているという店舗も多いでしょう。すでにデリバリー文化が浸透してきた日本では、急激にデリバリー専門店も増えてきています。
そうしたなか、デリバリー代行サービスの新鋭「FOODNEKO(以下、フードネコ)」が「ネコキッチン」というデリバリー専門店をオープンさせるというニュースが飛び込んできました。デリバリーサービスが実店舗を持つということで、飲食業界のなかでは、すでに話題になっているようです。
そこで本記事では、フードネコと実店舗の様子をいち早くお伝えします。またネコキッチンの仕組みを見てみると、飲食店の業務効率化に役立つ要素が盛りだくさんでしたので、ぜひ参考にしてみましょう。
>>【消費税総額表示】飲食店がすべきメニュー表示価格の変更と改定!
フードネコ(FOODNEKO)とは
(参考;一人前から、うれしいデリバリー『FOODNEKO(フードネコ)』が2020年12月8日(火)より港区、渋谷区、新宿区にてサービス開始!“3つのナシ”でおいしいお料理をもっと手軽に。)
まだフードネコをよく知らないという方も少なくないでしょう。
フードネコは2020年12月に始まったフードデリバリーサービスです。ウーバーイーツと同様、飲食店のデリバリーを配送スタッフが代行してくれる仕組みとなっています。
アプリからのみ注文が可能で、かわいらしい白猫が目印です。現在は東京23区の一部限定でサービスが始まっています。
フードネコの3つの特徴
フードネコの特徴は以下の3つです。
①ユーザーの配達手数料は基本0円
②飲食店の手数料は注文額の20%
③デリバリースタッフはネコライダーと呼ばれる
とくに特徴的なのが②「飲食店の手数料は注文額の20%」という部分です。ウーバーイーツの手数料は35%ですから、飲食店はフードネコを使った方がお得にデリバリーサービスを利用できるでしょう。
デリバリーサービスが実店舗をオープン!
フードネコは、じわじわと知名度を上げてきているデリバリーサービスです。そんなフードネコが2月末にデリバリー専門店「Neko Kitchen(ネコキッチン)」をオープンさせます。
(参考:株式会社ダブリュービージェー 『Neko Kitchen(ネコキッチン)』)
ネコキッチンの特徴は、キッチンとデリバリーだけで店舗が成立しているという点です。オンラインで注文・決済が完結し、できあがった料理をスタッフが配送します。この形態は、店内飲食のスペースをもたないことから「ゴーストレストラン」とも呼ばれています。
ゴーストレストランについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご確認ください。
【ゴーストレストラン開業】コロナ禍における新しい形の飲食店の仕組みとメリット
店舗情報
・場所:東京都新宿区大久保2丁目19−1(JR新大久保駅 徒歩5分)
・ジャンル:和食、洋食、中華、アジア、エスニック料理
ネコキッチンがあるのは、メイン通りから少し外れた路地裏です。ゴーストレストランは店内飲食のスペースはありませんから、人目につく大通りに場所に店を構えなくても問題ないのでしょう。
コロナ禍でゴーストレストランが大注目
新型コロナウイルスの影響で店内飲食の需要が下がり、デリバリーやテイクアウトといった「中食」の需要が伸びています。ゴーストレストランはまさに、中食市場の拡大を後押しする業態と言えるのではないでしょうか。
ゴーストレストランの1番のメリットは、コストを下げられるという点です。デリバリー専門店なら、食事スペースも人通りのある立地も必要もありません。通常の飲食店よりも簡単にコスト削減にでき、利益率を高めることができます。
また店内の接客をゼロにすることで、調理に専念できるのもメリットです。注文・決済もオンライン上で完結していますから、生産性が高く、少人数でも店舗をまわすことができるでしょう。
飲食店がとるべき対応は?
コロナをきっかけに注目が集まったゴーストレストランは、コスト削減や生産性の高さから、今後も増加していく見込みです。そこで店内飲食スペースのある飲食店でも、ゴーストレストランの仕組み参考にしてみてはいかがでしょうか。こちらではゴーストレストランが採用しているシステムについて解説していきます。
キャッシュレス決済
オンラインでの注文が基本のゴーストレストランでは、当然キャッシュレス決済が採用されています。キャッシュレス決済は、レジ業務にかかる時間を減らし、生産性の向上に役立つでしょう。また対面での現金の受け渡しが発生しないので、感染症対策としても効果的です。
キャッシュレス決済は、d払いやメルPAYなど複数の企業が参入しています。そのため1つのQRコードで複数の決済ができる「マルチ決済」を導入するのがおすすめです。
・POSレジ
飲食店の業務効率化を図るためにも、POSレジ導入はかなり重要です。POSレジは会計と同時に売上データが記録されるので、時間帯ごと曜日ごとなどの様々な軸から、商品分析を行うことができます。またPOSレジで会計記録をつけていてくれるので、レジ締めにかかる時間を10分の1にすることもできるでしょう。POSレジ中心に、キャッシュレス決済や会計ソフトと連携することもできますので、飲食店経営をより便利にできるはずです。
【飲食店向け連載③】IT導入補助金でPOSレジは導入できる?
・デリバリー代行サービス
フードネコやUber Eatsは、飲食店に代わって料理を届けてくれるデリバリー代行サービスです。飲食店は新たに配達バイクや配達スタッフを用意する必要はありませんので、気軽にデリバリーを始めることができます。またアプリから注文+デリバリーという特性上、立地にとらわれない集客ができるのも魅力です。大通りに面していない小さな飲食店でも、チェーン店と変わらない注文数をとれるでしょう。
【飲食店向け連載②】IT導入補助金でデリバリーを始めよう《2021年最新版》
・RPAシステム
RPAシステムは、決まった業務を自動化してくれる業務効率化ツールです。「注文したユーザーへの自動返信」や「電話の自動応答」などテンプレート化された業務を、機械が自動化してくれます。RPAシステムを導入することで、業務ミスを減らし本来の業務に集中することができるでしょう。
【飲食店向け連載⑦】RPA導入におけるIT導入補助金の利用について
飲食店のITツールはIT導入補助金を使おう
飲食店の業務効率化を進めるためにはITツールの導入が欠かせません。しかしITツールの導入には、それなりの費用が必要です。少しでもコストを抑えてITツールを導入するならIT導入補助金を活用しましょう。IT導入補助金は、企業や店舗がITツールを導入するときに、導入費用の最大3/4を負担してくれる国の制度です。IT導入補助金の申し込みには、条件がありますから、ぜひ確認してみましょう。
▶︎【飲食店向け連載①】IT導入補助金を利用して整えたい店舗環境《2021年最新版》
まとめ
フードデリバリーの新生「フードネコ」は、今後デリバリー範囲を広げていく見込みです。デリバリーの拡充に合わせて、フードネコのゴーストレストラン「ネコキッチン」も増加していくのではないでしょうか。ゴーストレストランが飲食業界から注目されるのは、コスト削減と業務効率化を実現した「仕組み作り」にあります。店内飲食を行なっている飲食店も、ゴーストレストランから学ぶポイントは多いでしょうから、ぜひ参考にしてみてください。もしゴーストレストランが活用しているITツールを導入するなら、補助金を使わない手はありません。IT導入補助金の情報は、今後も開店ポータルBiz内で紹介していきますのでチェックしてみてください。