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飲食店経営 店舗を守る任意加入の保険について調べた|自然災害・地震

開店ポータル編集部
2020/07/08
 飲食店を開業し経営するうえで、万が一の事態に備えて加入しておきたい保険。内容により種類が細かくわかれ、料金もさまざまです。個人と法人で加入すべき保険は異なり、加入が必須と定められているものや、個人の自由で選べるものまであります。

 今回は、飲食店を経営するオーナーに向けて、知っておくと役に立つ「任意加入の保険」についてご説明します。

【飲食店経営】保険に加入してリスクに備える


 飲食店を開業するならば、さまざまなリスクを想定して事前に対策をしておく必要があります。

 災害時のための「店舗総合保険」や地震が起きた時の「地震保険」、損害賠償責任が発生した時の「施設賠償責任保険」や「生産物賠償責任保険」、休業時のための「店舗休業保険」など、任意加入の保険の種類は多岐にわたります。

 以下で、それぞれみていきましょう。

【飲食店経営】災害時のための「店舗総合保険」について


 店舗総合保険は、火災保険の一種で、店舗で起こりうるさまざまなリスクに対応した保険です。建物や設備、家財など、保険対象は自身で設定することができます。ただし、自動車や通貨、印紙等は対象には含まれません。

▼保険金が支払われるケース

 保険金が支払われるケースは、主につぎのような災害や盗難による損害が該当します。
・火災や爆発による損害
・落雷、風災、水災などの自然災害による建物の損害
・盗難による損害
・集団による破壊行為や暴力騒動による損害

・外部からの落下物や衝突による損

 補償内容や名称は保険会社によって異なります。あらかじめしっかりと確認をしておきましょう。
 店舗総合保険では補いきれないものがあれば、特約をつけるか別で契約を結ぶ必要があります

【飲食店経営】店舗総合保険とあわせて加入したい「地震保険」について


 自然災害の中でも気を付けなければならないのが地震です。建物の倒壊だけでなく火災や津波を引き起こし、時には甚大な被害をもたらす場合も。

 ほかの自然災害とは違って、地震や地震によって発生した災害の損害は、店舗総合保険に加入しているだけでは補償が効きません。それらを補うために、地震保険に加入する必要があります。この地震保険は単体で契約できず、店舗総合保険などの火災保険に申し込んでいることが前提です

▼受け取れる保険金について

 受け取れる保険金は、建物や設備の破損具合によっても変動します。地震保険で定められている「全損」に認められれば規定額のほぼ100%「半損」とされれば50%程度が保証される仕組みです。もしも最低ラインの「一部損」に満たない場合には、保険金は支払われません。また、同じく保険金が支払われないケースとしては、地震発生の翌日から10日以降に出た損害が該当します。

【飲食店経営】「施設賠償責任保険」と「生産物賠償責任保険(PL保険)」について


 店舗総合保険や地震保険は店舗が被害にあった時に役立つものですが、「施設賠償責任保険」と「生産物賠償責任保険(PL保険)」は、店舗の過失により損害賠償責任が発生してしまった時に備えた保険です
 場合によっては高額な賠償金が発生してしまうこともあるので、開業するほとんどの方が加入しています。必須ではありませんが、万が一に備えて入っておくとよいでしょう。

▼施設賠償責任保険とは

 施設賠償責任保険は、店舗施設の不備や欠陥で、業務遂行過程での過失によって、お客さまに被害をもたらしてしまった場合に適応されます。
 たとえば、設置している看板が落下してお客さまに怪我をさせてしまった場合や爆発事故を起こして近隣の住宅を破損させてしまった場合です。補償額と比較するとリーズナブルな保険料なので、少ない負担で加入できます。

▼生産物賠償責任保険(PL保険)とは

 生産物賠償責任保険は、店舗が提供した料理や製品によってお客さまに被害を与えてしまった場合が対象となります。
 飲食店で起こりうる代表的な例で言えば、食中毒が挙げられます。食中毒被害は大勢に及ぶ可能性があり、その後の売上にも影響してしまいます。特約をつけることで、+アルファの補償を受けることが可能です。

【関連記事】食中毒を予防するために、飲食店が徹底すべき3つのこと

【飲食店経営】休業の危機に必要不可欠な「店舗休業保険」について


 飲食店の場合、食中毒による営業停止や災害による建物の倒壊などで、営業を続けることが困難になる場合もあります。その場合は休業を余儀なくされるわけですが、休業の間は利益が無くなってしまうため、営業を再開させることが難しくなってしまうことも。そんな時に役に立つのが店舗休業保険です。

 店舗休業保険は、休業している期間も粗利益分を補償してくれる保険です。休業にならないことが一番望ましいのですが、やむを得ず休業の危機に陥ってしまった時のために、加入しておきたい保険です。

▼保険金を受け取れないケース

 また、下記の理由で休業となった場合は、補償対象外となります。
・法を違反している場合
・保険加入者が起こした事故による場合
・万引き被害による場合

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 本記事でご紹介した店舗総合保険地震保険施設賠償責任保険生産物賠償責任保険(PL保険)店舗休業保険はどれも任意加入の保険です。
 飲食店の経営には、さまざまなリスクがともないます。事態が起きてから対策を考えるのでは手遅れとなってしまう場合がほとんど。想定可能なリスクには、あらかじめ備えておくことが大切です。

 同じ内容の保険でも、保険会社によって補償対象の範囲や保険料が異なるため、複数の保険会社を比較して自分のお店にあったものを選びましょう。

【関連記事】火災・台風・地震に備えて飲食店がとるべき防災対策をまとめてみた

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