資金計画

飲食店経営コスト「FL・FLR」材料費・人件費・家賃を理解しよう

開店ポータル編集部
2020/02/01
 飲食店オーナーのみなさん、経営している店のFLコストFLRコストを把握していますか?FLコストやFLRコストは経営指標を指し、経営の基本となります。

 経営状態が悪化している飲食店では、経営指標が把握できていない場合が多いようです。店の経営を安定させるために、まずはお店のF・L・Rコストを確認しましょう。

飲食店の経営指標「FLコスト」とは?

 FLコストFFood(食材などの材料費)、LLabor(人件費)を意味します。つまり、FLコストは、材料費と人件費足した費用のことです。

 まず、FLコストを合計し、売り上げに対してどのくらいの割合を占めているかを確認しましょう。FLコストを売上高で割ったものを「FL比率」と呼び、比率によって経営に問題があるか否かわかります。目安のFL比率は50%です。50%以下であれば安定していると判断します。

 たとえば、店の1ヶ月のFコストが80万円、Lコストが60万円の場合、FLコストは140万円です。売り上げが280万円あるとすると、140÷280=0.5となり、経営状況は安定しているといえます。
 この280万円を基準に考えるとすると、定休日が月に5日で30日が末日だった場合、店の稼働日数は25日。1日の売り上げ目標は、約11.2万になります。毎日の売り上げを確認するさい、この数値が目安になります。

 まずは、店の1ヶ月のFLコストを把握しましょう。そして、FL比率から、売り上げがいくらあれば経営が安定しているのかを、確認しましょう。

「現状のFL比率が問題ないか、教えてほしい!」
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FL比率が50%よりも高い場合は?

 FL比率が50%よりも高いということは、人件費や材料費が経営を圧迫していることを意味します
 そのため、「売り上げを伸ばす」あるいは「人件費、材料費を削減する」など、なんらかの対策をする必要があります。

 まずは、材料費に目を向けてみましょう。メニューの品数が多い場合は特に、食材が余り、仕入れた食材の一部が無駄になっていることも多いです。無駄を減らすことで、材料費を削減できるかもしれません。仕入れに無駄はないか、廃棄している食材はないか、見直しましょう。FLコストを考えるさい、Fコストは売り上げの30%が目安です。それ以上にかかっている場合も見直す必要があります。
 
「仕入れコストを見直したい」
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 一方で、Lコストの目安は売り上げの20%。スタッフのシフトを確認し、労働時間を見直しましょう。近年、タブレット端末を使った注文システムを導入する店舗も増えています。ネット予約システムやPOSレジなどミスがおきやすい業務をIT化することで、人件費を抑えられます。

飲食店の経営指標「FLRコスト」とは?

 つぎにFLRコストについてみていきましょう。
 FLRRRent(家賃)のことです。飲食店のコストを考える場合、家賃も入れることで、家賃の占める割合を確認できます。参考までに、FLR比率の目安は60~70%です。

 たとえば、1ヶ月のFコストが80万円、Lコストが60万円、Rコストが、20万円の場合、FLRコストは160万円です。売り上げが280万円だった場合、FLR 比率は、160÷280=0.571…となります。この場合、60%よりも低いので店の運営は良好といえます。家賃も入れることで経営の状態を詳細に把握できます。
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飲食店の経営指標「FLR比率」が目安よりも高い場合は?

 FLR比率が高く、FコストとRコストに問題が見当たらない場合は、家賃が売り上げに対して高すぎていることが考えられます。Rコストの目安は売り上げの10%から20%です。家賃は場所に応じて差がありますが、引っ越すとまた費用がかさみます。家賃が高すぎていると感じた場合は、「賃料適正化サービス」を利用してみましょう。

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その家賃払いすぎかも!? 実質0円の「賃料適正化サービス」を知っていますか?

 不動産は変動するため今の賃料が、まわりの相場と比べて高い場合があります。「賃料適正化サービス」は今の家賃の相場に合わせて賃料の価格を見直すサービスです。家賃が減額されなかった場合は、相談料は無料になることもあります。減額になった場合、減額額の一部を報酬として支払えるサービスであれば、負担も少ないでしょう。家賃交渉は直接できますが、プロに任せることで、値下げが実現する確率は上がります。まずはお気軽に、開店ポータルBizにお問い合わせください。

飲食店の経営指標FLRコスト、どれかに問題があると即倒産する?

 飲食店では、Fコストは売り上げの30%、Lコストは売り上げの20%、Rコストは10%から20%が目安です

 しかし、Fコストが売り上げの70%でも成功している店舗はあります。たとえば、代々引き継いでいる店舗で家賃はかからず、基本的に固定資産税のみの場合がそれに該当します。そのほかにも、スタッフを雇わない個人経営の店など、RコストやLコストがほぼかからない場合、Fコストが70%でも問題はありません。

 最終的なFL比率、FLR比率の数値で判断し、問題があった場合に、それぞれの目安を確認します。高級な食事をリーズナブルな価格で提供し、人気店となった「俺のフレンチ」のFコストは、60%以上だとか。それでも、回転率を高めることで利益を出し、成功しています。

 Fコストは、提供する料理の質を左右する費用です。ただ、目安よりも大幅に高い場合は、「俺のフレンチ」のように、売り上げを伸ばす工夫やLコスト、Fコストの見直しが必要でしょう。

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 人件費や食材を調達するための費用など、飲食店の運営にはさまざまな費用がかかっています。レシピ開発には力を注いでいるけれど、決算書の細かい数字は苦手。売り上げがあればなんとなると考えていませんか?
 「おいしい料理の提供」は基本ではありますが、それだけでは経営が成り立ちません。繁盛店となるためには「FLコスト」「FLRコスト」を意識した経営をこころがけることが大切です。

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2020/02/01