物件探し

優良物件探しで大切な3つの条件「建物条件・視認性条件・敷地条件」を知ろう

開店ポータル編集部
2020/01/08
この記事の目次 [表示する]
 多くの人に愛される人気店になれるかどうかが決まるほど、飲食店にとって物件選びは重要です。せっかくの夢の開業を失敗に終わらせないためにも、良い物件を見つけたいですよね。

 数多くある候補のなかから優良物件を見極めるポイントや、チェックしておくべき項目についてご説明します。これから開業を考えている方や物件を探中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

物件探しの流れとは


 スムーズな物件探しをおこなうためにも、一連の流れを把握しておきましょう。流れは、以下の5つのステップとなっています。

Step①条件のリストアップ
Step②物件探し
Step③内見
Step④申し込み
Step⑤契約


 まずは、お店のターゲット層やコンセプト、事業計画をもとに希望の地域や予算、建物の雰囲気など、物件の条件をリストアップしましょう。すべての条件を満たすのはなかなか難しいかもしれないので、そのなかで優先順位をつけておくと良いです。
 次に、不動産屋やインターネットで条件に合致する物件を探し、気になるものがあれば内見をします。どのような物件なのかを実際に見ることで、気付けることもあります。
 懸念点があったときは、具体的に担当者に伝えることが大切です。そうすることで、より理想に近い物件を紹介してもらえます。申し込み後は、審査に通過すれば契約となります。

物件探しの方法を知ろう


 優良物件を見つけるためには、探し方も重要となってきます。新規開業時の主な方法は、以下の3つでしょう。

①不動産屋

 出店を検討しているエリアの不動産屋へ行ってみましょう。相談しながら探せるため、初めて物件探しをおこなう方でも安心です。地域密着型のところであれば、どこにも掲載していない物件を紹介してもらえるチャンスもあります。

 不動産屋で物件探しをおこなうさいは、一ヶ所だけではなく複数のところで相談しておくのがポイントです。不動産屋ごとに紹介できる物件には違いがあり、また、同じ物件でも条件が異なることもあります。それぞれ比較して、一番良いものを選びましょう。

②インターネット

 不動産検索サイトを利用すれば、物件探しもインターネットで簡単におこなえます。情報量が多いうえ、新着物件などもすぐにチェックできるため効率的に進められるのがポイントです。
 いつでもどこでも手が空いた時に探せるので、忙しくてなかなか不動産屋へ行けない方におすすめです。

③知人からの紹介

 知り合いに飲食店を経営している方がいれば、相談しておくのも良いでしょう。物件探しをしている旨を伝えておくことで、空き物件が出たときに声をかけてもらえるかもしれません。特に条件の良い物件は公には出回らず決まってしまうことが多いです。そういった物件も、紹介をもらえるチャンスがあります。
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★物件探しの方法に関する記事はこちら★
飲食店物件探しに必要なのは「積極的な情報収集」と「少しの妥協」?

優良物件を見分ける3つの条件


  物件探しのさい、価格を考慮するのはもちろんですが、そのほかにも以下の3つの条件に注意して見てみましょう。

1.建物条件
2.視認性条件
3.敷地条件


 一つずつ順にご説明していきます。

1.建物条件


 テナントビル内の物件の場合、建物の1階であることが重要です。同じビルに入っていたとしても、1階にあるお店と2階以上もしくは地下にあるお店とでは、認知度や入客数に大きな差が出ます。

 1階であれば、大きな看板を設置したりビラ配りをせずとも、お店の存在を知ってもらえます。また、どのようなお店なのか雰囲気がわかるので、初めて訪れる方でも気軽に入りやすいです。そのため、通りすがりついでにもふらっと立ち寄ってもらえる可能性があります。しかし条件が良い分、家賃は高額。予算と相談しながら、可能な範囲で選びましょう。

 あわせて、店舗のかたちや内部の配線、設備状況、建物の大きさやかたち、入り口の位置や広さなども重要です。入り口はわかりやすい場所にあるか、入りやすい大きさか、看板は設置可能かなどをチェックしておきましょう。
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2.視認性条件


 視認性とは、目で見たときの見やすさやわかりやすさのことです。たとえば「視認性が高い」は、対象物が見やすくてそれが何かわかりやすいことを表し、反対に「視認性が低い」は、対象物が見にくくそれが何かわかりにくいことを表します。

 飲食店にとっても、視認性の高さは重要です。遠くからでもお店があることがわかり、そしてそれがどのようなお店なのかまでわかることが理想です。何気なくお客さまの視界に入って目を引くことができれば、集客に繋がる可能性が高まります。視認性条件から見ても、建物の1階は認知や集客の面で有利です。

 細い路地を入った場所や人通りの少ない静かな場所にある、隠れ家風をコンセプトにして人気店となっているお店も数多くあります。しかし、それなりの施策や集客対策がなければ成功するのは難しいでしょう。ましてやはじめての開業では、あまりおすすめできません。

3.敷地条件


 物件そのものの状況だけでなく、周辺環境も、お店が繁盛するかどうかに大きな影響をもたらします。特に注意して確認しておきたいのが、建物が建つ土地の形状や位置、道路の状況などです。

土地のかたち
…平地になっているか傾斜地になっているか
土地の位置
…駅から近い栄えた場所や少し離れた静かで落ち着いた場所、商店街のなかや住宅街のなか、オフィスビルの密集地帯など
道路の状況
…店前に歩道はあるのか、ある場合は十分な幅となっているのか。車道の場合は交通量、道路に横断歩道はあるのか、歩道と車道の境目にガードレールは設置されているかなど

★立地判定に関する記事はこちら★
お店の未来を左右する立地判定の5つの基準とは?失敗しない開業エリアの選び方

内見時に役立つ30のチェックポイント


 前項の3つのポイントをさらに細かく分けたチェックポイントが、以下の30項目になります。
①階数は何階か
②店前の道路は直線か
③店前の道路は横断可能か
④店前の道路や歩道の通行量はどれくらいあるのか
⑤どの方角から見たときに、お店が見えるか
⑥⑤のさい、お店のどの部分が見えているか
⑦⑤のさい、どれくらい離れた距離から見えるか
⑧看板の設置位置は見やすい場所になっているか
⑨看板の設置幅は問題ないか
⑩店頭に置き看板は設置できるか
⑪袖看板の有無と、無い場合は設置可能か
⑫店頭の間口はどれくらいあるか
⑬店頭の歩道の幅は十分にあるか
⑭店舗周辺に障害物となるものはないか
⑮同建物内や周辺に入っているお店の系統に問題はないか
⑯入り口はお店のどこにあるのか
⑰入り口は専用と、ほかの店舗との共用のどちらか
⑱入口に段差はないか
⑲入り口前にスペースはあるか
⑳入り口がわかりにくくはないか
㉑店舗の面積は妥当か
㉒店舗のかたちは使いやすいものか
㉓建物の古さは問題ないか
㉔電気やガス、水道といった設備の容量は適切か
㉕店舗の工事はしやすいか
㉖建物の建築図面や設備図面は入手できるか
㉗日陰になったり、西日が当たりすぎたりしないか
㉘家賃以外にかかる費用はあるか
㉙裏口はあるか
㉚駐車場はあるか

 物件や場所によっては、上記の項目が当てはまらないものやセルフチェックが難しいもの、契約後でないと情報を教えてもらえないものもあります。自身で確認できるものだけでもしっかりとチェックしておき、漏れのないよう気を付けましょう。
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★内見時のチェックポイントに関する記事はこちら★
飲食店優良物件を選ぶための内見時のチェックポイントとは?

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 物件を探すときには、「建物条件・視認性条件・敷地条件」の3条件をポイントに、見極めていくことが大切です。できるだけ妥協することなく、自分のお店のターゲット層やコンセプトにあった物件探しをおこなっていきましょう。

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