スタッフ育成

飲食店従業員の働く意欲を高める独自のハウスルールを作ろう

開店ポータル編集部
2019/09/17
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 ハウスルールは、「従業員の働く環境」をより良いものにするための、お店ならではのルールのことです。

 「雇った従業員が長続きしない」と悩んでいるお店が多いですが、ハウスルールによって、働く環境が改善されれば、従業員の働く意欲を高めることもできます。ハウスルールは、従業員にとってはもちろん、雇用主にとっても意義のあるルールなのです。

ハウスルールの必要性

 ハウスルールとは、それぞれの飲食店がもうけるオリジナルルールのことです。「従業員が共通の認識を持ち、一定のサービスを提供するための店の指針」として採用されています。「仕事中に携帯電話を使用しないこと」などの具体的なルールから、「心をこめて接客をすること」といった抽象的なものまでさまざまです。

 予約やオーダーのとり方、料理やドリンクの提供の仕方を記したマニュアルとは異なり、ハウスルールがなくても飲食店を営業できます。それでも、ハウスルールを活用することで、従業員の仕事に対する意識が高まり、質の良いサービスの提供に繋げることができるのです。また、やりがいを持って働けるようになることで、従業員が辞めにくい環境づくりも可能になります。

 では実際に、どのようなハウスルールを作ると良いのか見ていきましょう。

ハウスルールを作る上でのポイント


 ハウスルールを作る上で気をつけたいのは、「なるべくシンプルにする」ということ

 伝えたいことはたくさんあると思いますが、膨大になりすぎると読んでもらえません。また、膨大なハウスルールを前に、やる気がなくなる人もいます。

 店の経営理念や目的、心がけ、身だしなみ、禁止事項などを多くても10項目迄にまとめるのがベストです

 せっかく、ハウスルールを作っても、従業員に認識されなければ意味がありません。スタッフルームのよく見える位置に貼るとよいでしょう。

 また、ハウスルールは、定期的に見直して改善していくものです。話し合って定めたルールであれば、実践しようとする気持ちも高まります。働く環境もさらに良いものになるでしょう。



 
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ホテル&テーマパークから学ぶ「ハウスルール」の真髄


 ハウスルールは、飲食業界に限ったものではありません。ホテルやテーマパークなど、さまざまな業界で活用されています。具体的には、どのようなハウスルールがあるのでしょうか。リッツ・カールトンホテルディズニーランドを例にあげてみましょう。

■リッツ・カールトンホテルのハウスルール

 リッツ・カールトンホテルでは、クレドと呼ばれるハウスルールが書かれたカードをスタッフが常に携帯し、いつでも確認できる体制が築かれています。

「リッツ・カールトンはお客様への心のこもったおもてなしと快適さを提供することをもっとも大切な使命とこころえています。
 私たちは、お客様に心あたたまる、くつろいだそして洗練された雰囲気を常にお楽しみいただくために最高のパーソナル・サービスと施設を提供することをお約束します。 リッツ・カールトンでお客様が経験されるもの、それは感覚を満たすここちよさ、満ち足りた幸福感そしてお客様が言葉にされない願望やニーズをも先読みしておこたえするサービスの心です。」

HP:http://www.ritzcarlton.com/jp/about/gold-standards

 こちらはホテル向けのハウスルールではありますが、飲食店にも応用できるものがあります。来店客が、心からくつろぎ、店の雰囲気を楽しむために、自分は何をすべきか。来店客が、言葉にしていないニーズをどのように察するか。自ら考えて行動することで、質の高いサービスが生まれます。

■ディズニーランドのハウスルール

 ディズニーランドでは、ハウスルールとして「絶対にやってはいけないこと」を規定し、違反のないように徹底して指導しています。

・出退勤時間を守らない
・欠勤が度重なる
・上司の指示に意図的に従わず勝手な行動をとる
・ディズニールックに違反する
・アルコール類を会社に持ち込み、又は、アルコールの影響を受けて出勤する
・会社の許可なく、会社の施設、機械及び器具などを撮影、模写する。もしくは、他人にさせようとする

※一部抜粋  小松田勝「人の心に魔法をかける ディズニーランドの教え」かんき出版,2010年,p.91

 これらの項目に関して、すべて「当たり前だ」と感じる人も多いはず。しかし、人によって常識は異なります。あえて禁止事項としてハウスルールを作ることで、やってはいけないことが明確になり、従業員それぞれの常識に左右されない基準を設けることができます。
 特に最後の項目は、飲食店のハウスルールを作成する際に特に参考にしたいものです。店のイメージが損なわれるような写真や、考案した新作メニューなどが許可なく公開されることのないように、写真や動画の撮影については、認識を統一させる必要があるでしょう。
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モチベーションを高めるハウスルールを作ろう


 店の経営理念や目的、心がけ、身だしなみ、禁止事項などを示すものがハウスルールですが、オーナーの人柄がにじみでるような、ユニークなハウスルールもあります。

・従業員はドリンクが一杯無料
・まかないの感想をリポーターになりきって伝えること
・毎週決まった曜日にお菓子を買ってみんなで食べる(お金は店長が支給)


 このように、ハウスルールは基本的に自由に作ることができます。従業員の働く意欲が上がるような楽しいルールを盛り込むとよいでしょう。
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 飲食店に限らず、ホテルからテーマパークまで、さまざまなハウスルールがあります。ただ食事をスムーズに運ぶだけでなく、人の目には見えないサービスを提供するのもまた、飲食店従業員の大切な仕事です。サービス内容は、飲食店の個性でもあり、その店で働く面白さにも繋がります。従業員がやりがいを持って働けるようなハウスルールを作りましょう。

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