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  • 飲食店開業・経営に役立つ資格と習い事でスキルアップを目指そう!
     飲食業界に携わっている人なら、「いつかは自分のお店を開きたい」と、夢を抱いている方も多いでしょう。せっかくなら、ほかのお店よりもクオリティの高い料理やサービスを提供して人気店にしていきたいですよね。  それなら、時間を有効的に使って、スキルアップができたり飲食店の開業や経営に役立つ資格の取得や習い事をしてみませんか?  今回は、取得必須ではありませんが、あると役に立つ資格やおすすめの習い事についてご説明します。 習いごと・資格の取得で可能性を広げる  習いごとや資格を取得することで、専門的な知識やスキルが身につきます。できることが増えれば、それをお店づくりに活かすことが可能になるでしょう。ほかとの差別化をはかり、自分のお店にしかない料理やサービスの提供ができるようになります。  資格ならスクールや講習会、通信講座など。習い事ならマンツーマンなどの少人数体制や、時間を自由に決めて通えるものなど。自分のライフスタイルにあわせて気軽に挑戦できるものが増えています。  では、飲食店を経営するにあたり、役に立つ資格や習い事とはどのようなものがあるのでしょうか。 取得しておくと役に立つ12の資格  飲食店を開業するにあたり、取得しておくと役に立つ資格はたくさんあります。そのなかでも今回ご説明するのは以下の12の資格です。必須のものではありませんが、どれも専門的な知識やスキルを磨くことができます。 1.調理師免許 2.ソムリエ 3.ワインエキスパート 4.ビアテイスター 5.唎酒師 6.焼酎唎酒師・焼酎アドバイザー 7.栄養士・管理栄養士 8.製菓衛生師 9.パン製造技能士 10.惣菜管理士 11.フードコーディネーター 12.ふぐ調理師免許  それぞれどのような資格なのか、取得方法などを一つずつ見ていきましょう。 1.調理師免許  調理師免許は国家資格となっており、資格を取得している人だけが調理師と名乗ることができます。調理師免許は、飲食店を開業するにおいて必須なものではありません。しかし、調理や衛生に関する十分な知識があることの証明となるため、持っているとお客さまからの信頼が得やすいです。  また、飲食店開業時に必須となる「食品衛生責任者」の資格取得のための講習が免除されるメリットもあります。  調理師免許を取得するには、調理師専門学校に通うか、実務経験を2年以上積んだ後に試験を受けて合格するかの2通りがあります。 ★飲食店開業に必要な資格に関する記事はこちら★ 飲食店を開業時に持っておきたい・持っていなければならない資格とは? 2.ソムリエ  ワインに関するさまざまな知識を持つ、ソムリエ。女性の場合はソムリエールと呼ばれます。保存や管理から、お客さまや料理にあったワイン選びなどをおこないます。ワインだけでなく、他のお酒や接客に関する知識やスキルも高められます。  ソムリエの資格は民間資格となっており、「一般社団法人 日本ソムリエ協会」と「全日本ソムリエ連盟」の2つの民間団体で取得可能です。  一般社団法人 日本ソムリエ協会では、アルコールに関する仕事に通算で3年以上の経験があり、一次試験日の時点でも従事していることと満20歳以上であること。全日本ソムリエ連盟では、試験申し込み時に満20歳以上であることが、受験資格として定められています。 3.ワインエキスパート  ワインエキスパートとは、一般社団法人日本ソムリエ協会の認定資格です。実技テストはありませんが、試験ではソムリエ同等の専門知識や、テイスティング能力が求められます。  受験は、満20歳以上であれば可能です。職務経歴は問わないため、より気軽に申し込みできます。そのため、プロを目指す方だけではなく、ワイン好きも多く受験しています。 4.ビアテイスター  ビアテイスターはビールのスペシャリストとして認められた方に与えられる資格です。味わい方や味、品質などビールに関して十分な知識を持っている証となります。お客さまにおすすめのビールや、選び方や飲み方を紹介をおこないます。  ビアテイスターは、日本地ビール協会が認定をおこなう資格です。年に数回、協会によって東京と大阪でおこなわれているセミナーを受講した後、認定試験を受けて合格すればビアテイスターとして認定されます。合格率は高めで、比較的受かりやすい試験内容となっています。 5.唎酒師(ききさけし)  日本酒のソムリエといえるのが、唎酒師です。日本酒に関する知識をそなえたプロとして、お客さま一人ひとりの好みにあわせたおすすめの提案や販売をおこないます。  唎酒師の資格を得るには、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)がおこなっている「通信プログラム」、「2日間集中プログラム」、「受験プログラム 在宅コース」、「受験プログラム 1日通学コース」、「受験プログラム 夜間通学コース」のどれかを受講して合格する必要があります。職務歴などの受験資格は特になく、満20歳以上であれば受けられます。 6.焼酎唎酒師  焼酎唎酒師は、唎酒師同様に、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)に認定されることで取得できる資格です。焼酎に関する知識やテイスティング力などを身につけ、焼酎の美味しい飲み方の伝授やアドバイスをおこなえるようになります。  「受験プログラム  1日通学コース」、「受験プログラム 在宅コース」、「2日間集中プログラム」、「通信プログラム」のなかからどれかを受講し、合格すれば焼酎唎酒師となれます。満20歳以上の条件を満たしていれば受験可能です。 7.栄養士・管理栄養士  栄養士と管理栄養士とは、献立を作成したり栄養に関する指導やアドバイスをおこないます。栄養士の場合は、食品衛生責任者になるための講習が免除になるメリットもあるため、開業時の手間が省けます。どちらも食や栄養面のサポートをするという目的は同じですが、資格の取得方法が異なります。  栄養士は、大学や短期大学、専門学校などといった栄養士養成施設を卒業することで資格を取得できます。  一方で管理栄養士は、栄養士養成施設を卒業して栄養士の資格を取得した後、国家試験を受けて合格する必要があります。国家試験の受験資格としては、4年生の栄養士養成施設を卒業するか、栄養士養成施設での年数と卒業後の実務経験があわせて5年以上であることが必須です。 8.製菓衛生師  製菓衛生師は、厚生労働省により定められている国家資格です。お菓子作りのプロとして、技術のほかに、栄養面や衛生面、食全般に関する知識を身につけられます。また、調理師や栄養士同様に、製菓衛生士の資格があれば食品衛生責任者になるための講習が免除となります。  取得するには、国家試験を合格しなければなりません。受験するにあたり、製菓衛生師養成施設にて1年以上知識や技術を学んでいること、もしくは義務教育後に2年以上の実務経験を積んでいることが必須条件となります。そのため、どちらも満たしていない場合には受験はできません。 9.パン製造技能士  製菓衛生帥と同じく、パン製造技能士も厚生労働省によって定められている資格です。パン作りにおいて、知識とスキルが十分だと認められた証となります。  パン製造技能士は、2級、1級、特級の3つの級にわかれています。2級を受けるには2年以上の実務経験。1級を受けるには7年以上の実務経験もしくは2級合格プラス2年以上の実務経験。特級を受けるには1級合格後に5年以上の実務経験を積む必要があります。なお、2級の場合は、専門の学校に通って必要課程を修了すれば受験資格を得られます。 10.惣菜管理士  惣菜管理士は、一般社団法人日本惣菜協会で認定される資格です。「三級惣菜管理士」「二級惣菜管理士」「一級惣菜管理士」と3つの級があり、製造や加工、流通、企画、販売など、惣菜を含めた食に関する幅広い知識が必要となります。  資格を取得するためには、まずは養成研修と呼ばれる通信教育で5ヶ月間勉強します。その後、東京や大阪をはじめとした全国12都市でおこなわれる筆記試験を受けて、合格すれば惣菜管理士になることができます。 11.フードコーディネーター  特定非営利活動法人 日本フードコーディネーター協会によって認定される資格が、フードコーディネーターです。食のクリエーターとして、メーカー商品や給食メニューなどの開発、記事作成やイベント運営などの演出、店舗やスクール経営などの運営といった、多岐にわたる活動をおこなえるようになります。  3級、2級、1級とありますが、3級は中学校卒業以上の条件を満たしていれば受けられます。2級の場合は1級、1級の場合は2級に合格していることが受験条件です。  独学も可能ですが、協会認定校に指定されている学校に通うのも一つの手です。必要な課目を履修すれば3級試験が免除となって資格を取得できます。 12.ふぐ調理師免許  ふぐ調理師免許とは、ふぐを調理するのに必要となる資格です。ふぐには猛毒があるので、調理のさいには十分な注意が必要となります。そのため、同免許を持っていなければふぐの調理はできません。また、資格を取得するには、調理師免許があることが条件となります。  試験は都道府県ごとにおこなっており、資格の名称や取得方法が少しずつ異なります。そのため、基本的には合格した都道府県でしか免許は有効になりません。詳しい試験内容や日程などは、地域の保健所に確認しておきましょう。 「開業時の手続きが知りたい」 「資格や手続きはなにが必要なの?」 >>開店ポータルBizに無料相談しよう<<   趣味としても楽しめる5つの習いごと  趣味として楽しく続けながら、スキルアップを目指せる習い事。おすすめは以下の5つです。食に関するものはもちろん、接客やお店づくりに役立つものもあります 1.コーヒーセミナー 2.そば打ち 3.外国語 4.ポーセラーツ 5.キャンドルづくり  一つずつ見ていきましょう。 1.コーヒーセミナー  カフェや喫茶店の開業を考えている方なら特に、コーヒーにはしっかりとこだわりたいですよね。コーヒーの知識が全くないからと不安な方でも、コーヒーショップなどで開催されているコーヒーセミナーなら挑戦しやすいのではないでしょうか。    ショップ以外でも、コーヒー豆の輸入・販売会社やコーヒーマシンの会社でもセミナーは開催されています。初心者向けから飲食業従事者、開業予定者を対象としたものまでコースも豊富で、希望の目的にあわせて受講できます。 2.そば打ち  製粉会社やそば屋が開催するそば打ち教室は、外国人観光客からも人気を集めている習い事です。プロに教えてもらいながら、生地作りから伸ばし、切断、茹でまでの全行程を体験できます。  そば打ちと聞くと「大変そう」や「難しそう」といったイメージがあるかもしれません。しかし初心者向けやプロ向けなどコースが分かれているため、比較的短期間でそば打ちの基礎を学ぶことができます。 3.外国語  グローバル社会と言われ、社内公用語を英語にする企業もあらわれる昨今。実際に英語を使う機会がないと身につくものではありません。外国語を学ぶ場としてもっともメジャーなのは英会話スクールでしょう。英語に慣れ親しむだけでなく、文化の違いなども体感できます。  ここ数年、訪日外国人が急増していることを考えると、英語以外の言語にも需要はあると考えられます。訪日中国人や韓国人と円滑なコミュニケーションを取れるようになれば、接客時に役立ちます。中国語は漢字の知識のある日本人にとって、比較的学びやすい語学でしょう。  大手外国語学校以外にも地域のカルチャースクールや比較的安価なマンツーマンレッスンなど、学ぶ場の選択肢も多いのがうれしいポイントです。 ★インバウンド集客に関する記事はこちら★ コストを抑えた飲食店の「インバウンド集客方法」とは?   「インバウンド対策をしたい」 「外国人観光客の集客をアップさせたい」 >>開店ポータルBizに無料相談しよう<<   4.ポーセラーツ  ポーセラーツ(Porcelarts)とは、porcelain(磁器)とart(芸術)を組み合わせた造語。真っ白な器にシール状の絵柄を配置して、オリジナルのテーブルウェアを作ることができるアートです。日本ヴォーグ社によって考案されたもので、テレビなどで取り上げられることも増えている注目の習い事の一つとなっています。  規定のカリキュラムを終了し、インストラクターに認定されれば、ポーセラーツ倶楽部会員(ポーセラーツインストラクター)として活動ができます。オリジナルの食器を使って料理やドリンクを提供すれば、おしゃれだとお客さまに喜ばれるはず。インテリアの一部として飾っておくのも良いですね。 5.キャンドルづくり  オリジナルのキャンドルを作って、照明に使用したりインテリアとして置いてみるのもおすすめです。花やハーブをキャンドルに閉じ込めたり、カラフルに彩ったり、アロマオイルで香りをつけたりと、いろいろなアレンジが可能。お店のコンセプトや雰囲気にあわせてつくれます。  本格的に極めたい場合は、社団法人日本キャンドル協会の認定校や推奨校で、キャンドルアーティストやインストラクターの資格を取得することもできます。 開業を決めたら開店ポータルBizに無料相談しよう  自分のスキルアップのため、ワンランク上の料理やサービスを提供するために、空いた時間を資格の勉強や習いごとにあててみてはいかがでしょうか。しっかりと勉強すれば、未経験でもしっかりと知識やスキルを身につけられます。まずは簡単な階級や初心者向けのコースを受けてみて、徐々にレベルアップを目指していくと良いでしょう。開業、経営のさいには、開店ポータルBizがあなたを全力でサポートします。ぜひお気軽にお問い合わせください! ★開業準備に関する記事はこちら★ 飲食店開業の手引き タイミングと開業準備で押さえるポイント  開店ポータルBizでは、インフラ周りのコスト削減のほか、地域やお店にあった集客方法・HPやSNS運用についてのご相談を無料で承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください!
    開店ポータル編集部
    2020/02/01
  • 商業施設に店を出したい!出店方法・メリット・注意点・オープンまでの流れをまとめてみた
     飲食店を出店するさい、出店場所として選べるのは路面店ばかりではありません。ショッピングセンターや駅ビルなどの「商業施設」に出店する方法もあります。  路面店舗の場合は、街の不動産屋で物件を探すことができますが、商業施設内の店舗の場合にはそうはいきません。では、どのようにすれば商業施設への出店を叶えることができるでしょうか。  本記事では、商業施設への出店を考えている飲食店オーナーが覚えておきたい情報をまとめました。集客にも効果的な商業施設に出店して、行列のできる人気店を目指しましょう。 「商業施設」の種類・定義  一口に商業施設といっても、実は複数の形態があります。「駅ビル」やショッピングモールやアウトレットなどの「ショッピングセンター」も商業施設ですし、百貨店やホームセンターなどの「大型専門店」なども商業施設にあたります。  一般的な路面店の場合、自分たちで宣伝をしてお客さまを集めなければなりません。ところが商業施設に出店すると、「お店の前を歩く人たち」が大きく変わります。  路面店の前を歩く人たちは、ほとんどが通りすがりの人ですが、商業施設において、お店の前を通るのは「目的を持った人たち」です。買い物や食事など、何かしらの目的を持ってその施設に来ています。そのため、ただの通行人が多い路面店と、購買意欲を持ったお客さまがたくさん通る商業施設内のお店では、圧倒的に後者のほうがビジネスチャンスに恵まれているといえます。  ちなみに商業施設は、規模や立地、目的に応じて、以下のように分類されます。 商業施設に出店する6つのメリット  次に、商業施設に出店するメリットです。主なメリットは以下でしょう。 ①施設自体に集客力がある ②購買意欲の高い人が集まる ③広告宣伝費を削減できる ④天候が客足に影響しにくい ⑤出店自体が実績になる ⑥ターゲットがわかりやすい  一つひとつを見ていきましょう。 ①施設自体に集客力がある  最大のメリットはその集客力にあります。  商業施設はバラエティ豊かなテナントを入居させ、一日いても飽きない工夫をしています。また、駅に直結している、駐車場が大きいなどの理由でアクセス性も大変よく、集客力は路面店の比ではありません。 ②購買意欲の高い人が集まる  あらゆるジャンルのお店が並ぶ商業施設では、買い物も雑用もすべて一軒で済んでしまいます。これは、お財布の紐を緩めている人が多いということ。購買意欲の高いお客さまが集まっているため、販売チャンスが増えるのです。  さらに商業施設は、路面店と比べて滞在時間が長くなりがちです。アパレルショップをのぞいたら、次はお土産のお菓子を買い、ランチどきになったのでそのままレストラン街へ…。そんな「人の流れ」があるため、集客がしやすいといえます。 ③広告宣伝費を削減できる  公式サイトや折り込みチラシなどを使って、全館でプロモーションをおこないます。テナントはその恩恵を受け、自分たちで広告宣伝費をかけずにお客さまを集めることができます。 ④天候が客足に影響しにくい  商業施設のテナントは、天候の影響をあまり受けません。駅直結のショッピングビルや、屋内駐車場をそなえた商業施設では、お客さまは雨や雪に濡れることなく足を運べます。よほどの荒天でない限り、安定した集客が見込めるでしょう。 ⑤出店自体が実績になる  認知度が高く、メディアによく取り上げられるような施設に出店できると、お店の実績になります。商業施設への出店は、申し込みをした誰もが叶うわけではありません。施設側の審査を受け、出店を許可されたお店だけがテナントになれるのです。  「名のある商業施設に出店を許された」という実績をつかむことで、今後また1軒、2軒と店舗展開することになったときに有利になります。 ⑥ターゲットがわかりやすい  商業施設は特定のターゲットに向けて設計されています。客層やターゲットの傾向が分かりやすいのもメリットといえるでしょう。  たとえば、家族連れが集まる施設であればテーブル席を増やし、お子さまメニューを提供する。カップルや若年層が集まる施設であればポップなメニューを展開する。ターゲットがわかりやすいことで、メニュー開発や店内レイアウトがしやすくなります。 「開業費用について相談したい」 「集客方法を教えて!」 >>開店ポータルBizに無料相談しよう<< 出店を考えたら、注意しておきたい3つのこと  商業施設への出店にはメリットも多いですが、注意しておくべきこともいくつかあります。デメリットもきちんと押さえておき、その対応を含めた出店計画を練りましょう。 ①売上に応じたテナント料を徴収される  商業施設に出店すると、施設側へ毎月テナント料を支払うことになります。  テナント料の額は、毎月一定ではありませんもっとも一般的なのは、「売上歩合方式(売上歩率)」と呼ばれる賃料徴収形態でしょう。。お店の当月の売上に、施設側が設定した特定の利率をかけた金額がテナント料となります。売上が多いほどテナント料は高くなり、月ごとに金額が変動します。 月間の売上額×売上歩率=賃料  たとえば、歩率が10%、月売上が300万円のテナントがあったとします。これを上記の式にあてはめると、その月ぶんの賃料は30万円ということになります。月売上が200万円であれば20万円ですし、400万円であれば40万円となるわけです。  また、商業施設はテナントに対して、その月の「最低保証売上額」を設定しています。売上がそこに到達しない場合は、テナント料の下限額を支払わなければなりません。 ②売上金の入金は当日ではない  路面店の場合は単独で営業しているため、当然、売上金の入金は当日です。  ところが商業施設のテナントの場合、そうではありません。その日の売上金を施設側にいったん預け、テナント料や各種経費を差し引いた金額を月に数回振り込んでもらう、というしくみなのです。そのため、より資金繰りに気をつける必要があります。 ③施設のコンセプトに合わせたお店づくりが必要  商業施設のテナントは、路面店のように店舗デザインの自由度が高くありません。施設のコンセプトやイメージとかけ離れていてはならないため、個性的すぎる内外装デザインはNGとなる場合があります。看板のサイズなどにも制約があるため、オリジナリティが出しにくいといえるでしょう。  そして商業施設の多くは、家族連れのお客さまが中心。そのため、飲食店ではお子さまメニューの提供を求められる場合が多いです。メニューづくりに関しても、施設の客層を意識する必要があります。ターゲット層がわかりやすいことはメリットでもありますが、デメリットにもなるのです。  商業施設に出店する場合は、お店づくりにさまざまな制約がつきまといます。営業日や営業時間は施設に合わせる必要がありますし、呼び込みやポスターなどによる販促活動も制限されています。  ほかのテナントに埋もれず、お客さまの目を惹きつける存在になるには、どうしたらいいのでしょうか。  それは、テナントとしての制約を守りつつ、お店の「色」を伝える工夫をすること。クリスマスやお正月、春の行楽シーズンなど、季節のイベントに合わせた限定メニューを提供したり、ショーウインドウの飾りつけを変えたりしてみましょう。  SNSに最新情報をアップしたり、商業施設の公式サイトにアカウントのリンクを掲載してもらうなど、アピール力を高める取り組みをおこなうのも有効です。 「SNSの運用方法がわからない…」 「周囲の店と差を付けたい!」 「ネットを上手に使ってお店をアピールしたい」 >>開店ポータルBizに無料相談しよう!<< ★オープンまでの流れに関する記事はこちら★ オープン日から逆算して考える、カフェ開業までのおおまかな流れ 商業施設に出店するまでの流れ Step①テナントを探す  「商業施設 テナント」などのキーワードで検索してみましょう。全国の商業施設の空きテナントを探せる検索サイトが、いくつか出てきます。 Step②問い合わせ  出店したい商業施設が見つかったら、問い合わせてみます。出店条件など、気になることは何でも確認しましょう。  物件の検索から出店申し込み時のアドバイス、契約締結までサポートしてくれる専門業者もあるので、ぜひ活用しましょう。 Step③出店申し込み  出店条件を確認し、問題がなければ、出店の申し込みをします。商業施設によって違いますが、審査のための資料を要求される場合もあります。  お店の概要やコンセプト、提供するメニューやサービスなどが確認できる資料を用意しておいてください。 Step④審査  商業施設に出店すると毎月、テナント料を支払わなければなりません。そのため、施設側から「売上は見込めるか」「経営基盤はしっかりしているか」などをチェックされます。  先ほどもお話ししたように、施設はテナントに対して「最低保証売上額」を設定しています。売上がそこに満たない月でも、最低保証売上額から歩合でテナント料を徴収します。つまり、売上が最低ラインに満たない月が続けばお店は大赤字。撤退へまっしぐらです。  「最低保証売上を上回る売上が見込めるか」。それが、出店審査においてもっとも重視されるポイントです。 Step⑤契約、出店準備  審査に通り、施設側から出店要請があれば正式に契約を結びます。  オープン日が決まったあとは、資金調達や工事業者選び、チラシやSNSでの宣伝などを同時におこない、オープンに間に合うように準備を進めましょう。 「店舗経営について相談したい」 「開業コストをおさえたい」 >>開店ポータルBizに無料相談しよう!<< ★物件探しのポイントに関する記事はこちら★ 契約後のトラブル防止~物件を決める前に最低限確認すべき4つのポイント~ ★飲食店開業の手引きに関する記事はこちら★ 飲食店開業の手引き タイミングと開業準備で押さえるポイント 内装工事は制約が多いので要注意!  さて、見事出店が決まり、内装工事に進んだとしましょう。しかしここでも路面店と違って、さまざまな制約があります。内装工事で問題なく条件をクリアするために、注意すべき点をご紹介します。 賃貸借期間に注意  SCには出店できる期間が決まっている場合が多いです。大規模リニューアルをして、店舗を総入れ替えすることもよく起こりますから、あまりお金をかけた内装工事をすると、工事費を回収しきれなくなってしまいます。コストパフォーマンスを考えたデザインを考えましょう。 工事の制約に注意  周囲から浮くような統一感を欠いた店舗デザインが禁止されていたり、高さ制限や防炎加工などの規定が厳しかったり…とにかく細かく制限されている場合が多いです。既定の範囲内で工事する必要があるので、店舗デザインはよく考えましょう。場合によっては思い通りのデザインにできないこともあります。 施工会社を指定される場合もあるので注意  商業施設には、内監と呼ばれるプロジェクトの進行や工事の品質を管理する人たちがいます。内監と綿密に連絡して工事を進められる施工会社には限りがあるので、場合によっては施工会社を指定される場合もあります。  「いつもお世話になっている施工会社でなければ店のデザインが作れない!」と不安になることもあるでしょう。その場合は指定施工会社の下請けとしていつもの施工会社に入ってもらうという方法もあります。冠料と呼ばれるマージンを余分に支払う必要がありますが、こだわりがある場合はこの方法が使えないか調べてみるとよいでしょう。 ★施工会社に関する記事はこちら★ 店舗内装工事を任せる「施工会社」 連絡から引き渡しまでの流れとは? 店舗運営に困ったら、開店ポータルBizに無料相談!  商業施設に出店すると、ある程度の集客が保証されるため、倒産リスクを抑えることができます。しかし、売上額に応じたテナント料がかかる、お店づくりの自由度が低いなどの注意点も頭に入れておきましょう。  駅ビルにしてもショッピングセンターにしても、まずは出店を希望する商業施設に問い合わせてみましょう。テナントには、商業施設のコンセプトに合わせたお店づくりが求められます。施設側の条件とやりたいことをすり合わせながら、出店準備をおこないましょう。   ★飲食店開業のステップに関する記事はこちら★ 飲食店開業への道!必要な“7つのステップ”  開店ポータルBizでは、店舗運営にかかるコスト削減のほか、資金調達サービス、地域やお店にあった集客方法・HPやSNS運用についてのご相談を無料で承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください!  
    開店ポータル編集部
    2020/01/24
  • 飲食店フランチャイズ開業のメリットデメリットを押さえて経営を成功させよう
     飲食店経営を始める際、個人事業主として一からお店を作る方法のほかに、もともとある飲食店の看板を借り、加盟店としてお店を開くフランチャイズの方法があります。  フランチャイズ経営は、開業に必要な道具、食材、ノウハウを必要に応じて本部(フランチャイザー)が提供してくれるので、通常の独立に比べて短期間に開業できることが特徴です。今回は、フランチャイズ経営のメリットとデメリットをご紹介します。 フランチャイズ加盟の方法  フランチャイズ加盟を考えた場合、まずは資料を取り寄せることからはじめましょう。  その後は、店舗見学→加盟選考→研修→開店準備→宣伝といった工程を経て、本部(フランチャイザー)スタッフのサポートの下で、お店をオープンさせることになります。  フランチャイズ加盟のさいには、主に開業資金が用意できるか、過去の職場でトラブルを起こしていないか、必要な資格は持っているか、配偶者はいるかなど多角的な面から審査がおこなわれます。資金力、人物面、保有資格、能力面などが重視されるポイントとなるようです。 「助成金、補助金、クラウドファンディングを使って資金調達したい!」 >>開店ポータルBizに無料相談しよう<< フランチャイズ経営のメリット  充実したサポートを受けながら、未経験から誰もがオーナーになれるフランチャイズはとても魅力的でしょう。主なメリットは以下です。 ①未経験からオーナーとして活躍できる ②集客支援を受けられる ③ブランド力を活かせる  一つずつみていきましょう。 ①未経験からオーナーとして活躍できる  フランチャイズ経営の一番のメリットといえるのは、未経験でもオーナーとして活躍していけることでしょう。本部社員から経営指導を受けられます。社員の育成などのサポートも受けられるため、はじめてお店を持つオーナーでも安心です。 ②集客支援を受けられる  安定した集客を期待できることは、飲食店の経営を安定させるためには大事なポイントです。個人店の多くは時間と費用をかけて宣伝活動をおこないます。小規模な店舗の場合は、あまり多くの費用をかけられないことも多いでしょう。  一方、フランチャイズに加盟した場合、宣伝は本部がおこなってくれるため、宣伝費用を気にする必要がありません。本部は企業を成長させるために、テレビCMや折込チラシで大規模な宣伝を行います。その宣伝により加盟した店舗の知名度アップにも繋がり、継続的な集客がのぞめるのです。  ③ブランド力を活かせる  有名飲食店がこれまで培ってきたブランド力を活用できる点もフランチャイズ加盟店のメリットといえます。有名飲食店は強いネームバリューを持っており、開業した店舗が初日からいきなり長蛇の列…なんてことも珍しくありません。  飲食店開業時には長い時間をかけて、メニュー開発、コスト設定、キャッチコピーの考案をおこなうもの。フランチャイズであれば商売のために必要な料理、メニューなどをあらかじめ用意されているので、オーナーはお店の経営に集中して取り組むことができます。 >>新規開業の悩みは開店ポータルBizに無料相談しよう<< フランチャイズ経営のデメリット  これまでは、フランチャイズのメリットを説明しました。一方で、フランチャイズ経営にはデメリットもあります。 ①新しいことに挑戦する難しさがある ②対価を支払う義務がある ③風評被害を受ける可能性がある    一つずつみていきましょう。  ① 新しいことに挑戦する難しさがある  個性を出しづらいことが多いのもフランチャイズ経営の特徴といえます。「新しいことをやりたい!」と考えた場合でも、本部へ確認をとらなければならないため、すぐに実行に移すことができません。また、そのアイデアがお店のブランドイメージに合わない場合は採用されません。  競合避止義務により、契約期間満了後に同じ業務形態での出店が禁止されることもあります。サポートが充実している一方で、自由度はあまり高くないようです。  ②対価を支払う義務がある  フランチャイズに加盟した店舗は、たくさんのメリットを受けられる代わりに、それに対する対価を支払わなければなりません。この対価はロイヤリティと呼ばれ、主にお店のロゴの使用や商品の販売権に使われています。  また、加盟には契約期間が定められており、契約期間が終わる前に自己都合で閉店することになると多額の違約金が発生するケースもあります。一度契約を結んだら、契約期間満了まで責任をもって業務に取り組みましょう。  ③風評被害を受ける可能性がある  風評被害によって来客が減ってしまい、加盟店が大きな損失を被ることもあります。飲食店の場合、ほかの加盟店で食中毒被害が発生してしまうと、同じ看板を持つ加盟店全体がその風評被害を受けてしまう可能性が非常に高くなります。このような被害を防ぐためにも、本部は経営指導をしっかりとおこなっているのです。 >>独立開業の悩みは開店ポータルBizに無料相談しよう<< ★あわせて読みたい記事はこちら★ 飲食店開業 良いフランチャイズ(FC)を見分ける7つのポイント 悩んだら開店ポータルBizに無料相談  フランチャイズは、開業に必要な道具、食材、ノウハウを必要に応じて本部が提供してくれるので、通常の独立開業に比べると大変魅力的です。しかし一方で、業務面は制約が多く、フランチャイズ本部の指示に従って経営することが基本となります。  「自分だけのお店を持ちたい!」と考えている人は、窮屈に感じる経営方法かもしれません。メリットとデメリットを把握し、自身にあった開業方法を選択しましょう。  開店ポータルBizでは、新規開業・店舗運営のサポートをしています。相談は無料です。まずはお気軽に下記フォームよりご連絡ください!
    開店ポータル編集部
    2019/12/23
  • 個人事業主が揃えるべき3種の印鑑・ビジネス印を持つメリット
     印鑑は、個人事業主がビジネスをはじめるにあたって、必ず用意したいアイテムです。開業届や青色申告の申請書をはじめ、銀行口座の開設、各種契約など、あらゆる場面でその重要性を感じることになるでしょう。  大切なのは、プライベート用とは別にビジネス用の印鑑を持っていること。公的機関や取引先、お客さまによい印象を与え、経営者としての信頼度を高めることができます。 ビジネス用の印鑑を持つメリットは?  法律面からいうと、個人事業主がビジネスをはじめるときに、事業用の印鑑をあらためて用意する必要はありません。安価な三文判でも問題ないのです。  しかし「会社」というかたちをとらないだけで、個人事業主も立派な経営者。ビジネスをおこなううえで、契約書、納品書や請求書などの対外書類をつくる機会は多くあります。そのときに押されているのが、文房具店や100円ショップで買える三文判だったらどうでしょうか。経営者として社会的信用を得るのはやや難しくなるでしょう。  ビジネス用の印鑑を持つメリットは、「社会からの信頼と評価を得られること」。開業届を提出するときだけでなく、物件を借りるとき、工事の見積もりをとるとき、卸売業者と契約するとき、請求書を送るとき…。印鑑はさまざまな場面で、お店とあなたへの信頼をつくるアイテムになります。  プライベート用とは別にビジネス用の印鑑を用意することが、長くお付き合いするビジネスパートナーへのマナーと礼儀であるといえます。 丸印・角印・銀行印を揃えよう  会社を設立するときは、法人登記のさいに「代表者印」が必要です。個人事業主からすれば、会社のトップは自分。「個人でビジネスをはじめるときにも、代表者印が必要なのでは?」と思いますよね。  しかし、個人事業主は法人ではありません。そのため代表者印は必要なく、個人の実印があれば問題ありません。では、個人事業主にはどんな印鑑が必要なのでしょうか。 ①丸印(屋号印)  個人事業主に代表者印は不要で、個人の実印があれば問題ないとお伝えしました。しかし、例外もあります。  それは、屋号と代表者名が入った印鑑を持ちたい場合。この場合は、代表者印として丸印(屋号印)を作成します。  丸印は、認印として使われる角印とは異なり、ビジネスとして重要な契約書などに押印します。  作成方法は、「屋号のみ」「代表者名のみ」「二重書き」など、いくつかパターンがあります。 ②角印  屋号で作成する角印は、認印として使われる印鑑です。見積書や納品書、請求書、領収書などに押します。  書類に角印が押されていると、取引先への印象がぐっと良くなります。丸印とあわせて押されていればなおさらでしょう。お店の信頼度をアップさせる印鑑といったところです。書類の体裁をきちんと整え、ビジネスをスムーズにおこなうためにも、丸印(代表者印)と角印(認印)の両方をそろえておくのが望ましいでしょう。 ③銀行印  もうひとつは、銀行印。ビジネス用の銀行口座を開設し、入出金を管理するための印鑑です。屋号入り、もしくは、個人名で作成します。  個人事業主は会社ではないので、ビジネス用の口座を個人で開設することになります。そのため、屋号ではなく個人名で銀行印を登録する人が多いです。プライベートの印鑑をビジネス用の銀行印として使っても問題はありません。しかし、のちのちお金の管理がしにくくなります。銀行印と銀行口座は、プライベート用とビジネス用で分けて作成・管理しましょう。 ★3種の印鑑に関する記事はこちら★ 会社設立時・個人事業の開業時に揃える3種の印鑑 そのほかにビジネスで活躍する印鑑は? ゴム印  ゴム印は、屋号や住所、電話番号などの情報が彫られたはんこです。朱肉ではなく青や黒、赤などの速乾性インクを使うのが特徴で、「業務用スタンプ」とも呼ばれています。  ゴム印の便利な点は、ポンポンと押印するだけで、定型文をたくさんの書類に記載できるところ。事務作業がとてもはかどります。人によっては文字が読みにくかったり、一つひとつ書くのに時間がかかったりといった、手書きのデメリットをカバーしてくれます。こちらも、必要であれば用意しておきましょう。 「印鑑」でお悩みの方は開店ポータルBizに無料相談  プライベートでも使う機会の多い印鑑ですが、ビジネスでの使用頻度はそれ以上です。  経営者としてのステータスのためにも、そして社会的信用のためにも、仕事で使う印鑑をきちんと用意しておきましょう。 ★開業届の書き方に関する記事はこちら★ 飲食店の「開業届」の書き方を知ろう  開店ポータルBizでは開業・店舗運営に関するさまざまなご相談を無料で承っております。「本格的な印鑑をコストをかけずにつくりたい」という方は、お気軽に下記のフォームからご連絡ください。
    開店ポータル編集部
    2019/12/14
  • 会社設立時・個人事業の開業時に揃える3種の印鑑
     新たなことをはじめるとき、必ず必要になる印鑑。たとえば、個人事業主として開業する場合は、個人事業の開業届や青色申告承認申請書に。会社設立の場合は、法務局での登記に関する書類や、税務署に提出する法人設立届出書に、それぞれ印鑑を押印します。印鑑は、これらの場面で重要な役割を果たします。個人事業の場合も、会社設立の場合も、すべては印鑑からはじまるのです。 「個人事業」に必要な印鑑  個人事業の場合、必要な印鑑は、個人用印鑑と角印と屋号印の3種類です。  開業の手続きに実質必要となるのは、個人用印鑑だけですが、契約書や納品書など、書類に合わせて用意すると便利です。 個人用印鑑  個人用印鑑は、個人事業の開業届、事業開始申告書、青色申告承認申請書に押印する印鑑です。男性用は12mm~13.5mm、女性用は10.5mm~12.0mmくらいの大きさが一般的です。個人事業の場合、プライベートで使用している認め印をそのまま使うことも可能です。しかし、ビジネスにおいて、印鑑は書類の信頼度を高めるためのもの。プライベート用と区別するために、フルネームで作る人も珍しくありません。 角印  見積書や納品書、請求書、領収書などビジネスで必要な書類に捺印する印鑑です。サイズは、21mm~24mmが一般的です。この角印には、店の名前(屋号)を入れます。角印は最も使用頻度が高い印鑑です。重要度はそれほど高くないため、ゴム印やシャチハタタイプもあります。 屋号印  屋号印は、契約書などの重要な書類に捺印するための印鑑です。サイズは15mm~21mm。契約書などには、丸印を押すのが一般的であるため、店の名前(屋号)を入れた丸印があると良いでしょう。また、屋号で事業用の銀行口座を開設したい場合にも、屋号印があると便利です。 「会社設立」に必要な印鑑  会社設立の場合は、会社実印、会社銀行印、会社角印の3種類を用意します。 会社実印  会社実印は、登記申請書に押印する印鑑のことです。この印鑑の大きさには規定があり、「印鑑の大きさは,辺の長さが1センチメートルの正方形に収まるものまたは辺の長さが3センチメートルの正方形に収まらないものであってはならない(商業登記規則第9条第3項)」とされています。  また、すでに登録済みの印鑑や、ゴム印、端が欠けているものなども使用できません。法人の場合、個人用とは異なり、法務局での印鑑登録が必要になります。この会社実印は、契約の場面においても使用されます。 会社銀行印  会社銀行印は、法人口座開設の際に取引銀行へ登録する印鑑です。経理担当者が管理する印鑑となるため、会社実印と区別して、少し小さい16.5mm~21mmほどのサイズで作るケースが多いです。  法人用口座開設には、支店または事業所等の住所を確認できる書類や履歴事項全部証明書、法人の印鑑証明書などの書類が必要になります。また、審査期間として1~2週間くらいかかるため、余裕を持って手続きを行いましょう。 会社角印  見積書や請求書などの書類の押印に使用します。サイズは、18mm~24mmが一般的です。請求書や見積書に押印することは、法律で定められているわけではありません。書類のペーパーレス化が進み、電子文書でのやり取りも増えています。こうした背景から、電子文書用の電子印も増えています。 一般的な書体は?  印鑑の書体は、篆書体(てんしょたい)、印相体(いんそうたい)、古印体(こいんたい)を使用する場合が多いです。  篆書体や印相体は、偽造しにくいことから、会社実印や銀行印に向いています。古印体は、読み取りやすいので角印に向いています。同じ書体でも、販売店によってデザインは微妙に異なります。サンプルを確認して選びましょう。 印鑑の材質やケースはどう選ぶ?  印鑑の材質の種類はさまざまですが、大きく分けると、木材系、水牛系、象牙系、石系、金属系などに分類されます。  木材系は、柘植(つげ)、アグニ、彩樺(さいか)など。水牛系は、オランダ水牛や黒水牛。象牙系は、象牙の外側を使用したものや、中心部付近を使用したものなどランクがあります。石系は、水晶やメノウ、翡翠などがあり女性に人気があります。金属系は、チタンや耐食性の高い合金「コバルトクロムモリブデン」など、新素材が続々と誕生しています。  開業の際に使う印鑑の材質に決まりはありませんが、耐久性などを考えて、長持ちする材質を選びましょう。開業用の印鑑は、3種類がセット販売されていることも多く、場合によっては印鑑ケースも付いています。印鑑ケースが付いていないときは、購入になりますが、印鑑の形状やサイズによっては、合わないこともあります。必ず大きさを確認してから購入しましょう。 
    開店ポータル編集部
    2019/12/10
  • お店の名前はどう決める?飲食店のネーミング法!
     街を歩けば、お店の数だけ看板があります。そこに書かれている店名は、外国語表記のおしゃれな名前から、老舗の風格を感じる名前までさまざま。私たちが親に名前をもらうのと同様に、それぞれのお店にも、オーナーの願いが込められた名前がつけられています。  これから飲食店や理美容店をはじめる方の中には、お店のネーミングに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。店名は、一度決めたら簡単には変えられません。後悔のないネーミングをするために、本記事で取り上げる3つの方法とポイントを参考にしてみてください。 ▶▶コロナ禍の飲食店開業は本当に危険?あえてオープンするメリットは? 大切なのは、覚えやすく言いやすいこと  お店のネーミングで重要なのは、覚えやすく、言いやすいことです。  たとえば「コメダ珈琲店」という店名は、何のお店なのかが一目で分かりますよね。店名を見ただけ、聞いただけで、焼きたてのトーストやコーヒーの香りまで、ありありとイメージできる方も多いでしょう。店名には、お客さまにお店をイメージづけ、ブランディングをする役割があるのです。  シンプルな店名は、宣伝面でも有利です。  「あのお店、おいしかったけど…名前は何だっけ?」とお客さまを困らせては、誰かに紹介してもらうことも、検索してもらうこともできなくなります。  広く知られ、親しまれるお店にしたいのであれば、覚えやすさと言いやすさを備えている名前であることが大前提であるといえるでしょう。 オリジナリティのあるネーミング  それでは、お店のネーミングに迷ったときに使える3つの方法をご紹介します。 1.ショルダーネームをつける  ショルダーネームとは、「パティスリー 〇〇」、「個室居酒屋 〇〇」、「ダーツ&バー 〇〇」など、何屋さんなのかを表した肩書のようなものです。  「天然酵母のベーカリー ○○」は、身体に優しいパンが食べたい人に。「オーガニックカラーのヘアサロン ○○」は、地肌に優しいカラーがしたい人に。…というように、ショルダーネームがあれば、お店が提供するメニューやサービスを求めているお客さまに認知されやすくなります。  変わったコンセプトのお店であれば、「お箸で食べるスペイン料理○○」、「心理カウンセラーのいるマッサージ店○○」など、ショルダーネームをつけるだけで他店と差別化できますね。 2.地名や人名を入れる  オーナー本人やゆかりのある人の名前、その街の名前などを入れてもよいでしょう。  たとえば「村上屋」という店名は、「村上さんという方のお店なのだな」とすぐに分かって、覚えやすいですよね。「仙台のおいしいおでん屋さん」のように地名を入れると、街に根差したアットホームなお店であることを知ってもらえます。  ただし、ありふれた人名や地名を使う場合は、他店とかぶりやすくなるので注意が必要です。  そんなときは、「みちこ'sキッチン」、「居酒屋けんちゃん」のようにオーナーの愛称を使ってみましょう。より親しみやすくなり、お客さまとの心の距離がぐっと近づきますよ。 3.お店を表す単語からイメージする  お店のコンセプト、提供する料理やサービスなどからイメージできる単語を書き出してみましょう。それらを組み合わせたり、外国語に直したりすると、店名のヒントが見つかるかもしれません。  「おいしいパンで、土曜日の朝のように穏やかな気持ちを」というコンセプトのベーカリーなら、フランス語を使って「サムディマタン」(Samedi matin=土曜日の朝)とするのも素敵ですね。  オムライスとハンバーグのお店の場合、「オムバーグ」では安直ですが、ショルダーネームとひらがなを使って「鉄板オムライスとハンバーグの旨い店 おむばあぐ」にするとインパクトが出ます。 「新規開業のノウハウが知りたい」 「開業コストを抑えたい」 >>開店ポータルBizに無料相談しよう<< 店名を決める前にチェックすべきポイント  「これだ!」という店名を思いついても、即決はおすすめできません。次のチェックポイントをクリアしているか、確認してみてください。 1.ターゲット層に合っているか  同じカフェでも、「喫茶 〇〇」などのレトロな名前は、若者をターゲットにしたお店には向きません。  一方で、年配の方がくつろげる雰囲気のお店の場合は、外国語の長い名前は向きません。店名を口に出した時の音も大切です。    女性向けのお店であれば、濁音を使った力強い響きよりも、清音や半濁音を使った柔らかい響きの名前がよいでしょう。 2.由来を説明できるか  特に由来のない店名に決めてしまうと、お客さまに尋ねられたり、メディアの取材を受けたときなど、返答に詰まってしまいます。  「子どものころ、床屋で丸刈りにされるのがイヤでした。それで“男のおしゃれとは何なのか”って考えるようになって、美容師を志したんです。この店名は、修業時代のサロンの店長が、僕の門出に贈ってくれたものなんですよ。」店名の裏にあるそんなストーリーも含めて、お店の魅力になるのです。 3.他店とかぶっていないか  ほとんどのお客さまは、スマートフォンを使ってお店を探します。そのときに、同じような名前のお店がいくつも出てきたら、混乱してしまいますよね。  他店と名前がかぶると、せっかくの販売機会を逃す恐れもあります。よい店名を思いついたら、インターネットや電話帳で検索して、似たような名前のお店がないかをチェックしましょう。 「厨房設備を安く揃えたい」 「コスト削減について詳しく知りたい」 >>開店ポータルBizに無料相談しよう<<   ★「流行る店名・流行らない店名」に関する記事はこちら★ 飲食店の名前の付け方「流行る名前」と「流行らない名前」 考えるのは、コンセプトやターゲット層を明確にした後  飲食店といっても、和食や洋食、ラーメンやうどんなど、その業態はさまざま。お店の名前は、売り出す看板メニューやお店のコンセプト、ターゲット層を明確にしてから決めましょう。  たとえば、60代以上をターゲットにした、お寿司をメインに提供する和食料理店の名前を考えたとしましょう。 ①『寿司割烹 松』 ②『和dining-sushi  matsu』  どちらも架空のお店ですが、ターゲット層が一目で「寿司料理店」だと判断できるのは、どちらでしょうか。この場合、多くの方が①を選択するはずです。お店の名前のわかりやすさは、お店の認知度にも大きく影響します。そのため、どういった客層をターゲットにするのかを明確にしておくことが大切になります。また、一目でどういった料理を提供するお店なのかを伝えられる名前にましょう。②はどちらかと言えば、横文字に慣れている20代から30代へ向けた店名と言えるでしょう。  お店の名前でそのお店の印象を決める人は、非常に多いです。コンセプト、ターゲット層をしっかりと考慮したうえで、わかりやすい名前を付けましょう。 「開業コストを抑えたい」 「店舗経営の悩みを相談したい」 >>開店ポータルBizに無料相談しよう<<   ★飲食店開業時から頭にいれておきたい閉店の方法★ 飲食店の閉店方法、やるべきこと、手続き、サポートについてまとめてみた 文字数は2文字から7文字以内に  文字数にも気を付けたいところ。理想はショルダーネームをのぞいて、2文字から7文字です。長すぎる店名は、あまり覚えてもらえません。より多くの人にお店の名前を覚えてもらいたいのであれば、できるだけ短くおさめましょう。  「雰囲気がおしゃれで、料理もおいしくて…もう一度行きたいけど、あのお店の名前は何だっけ?」なんて経験がある方も多いはず。  店名が覚えにくいというだけで、リピーターを逃してしまうのは非常にもったいないことです。あらかじめ、すぐに思い出せるような名前にしておきましょう。 開業・経営の悩みは開店ポータルBizに無料相談しよう  「好きな言葉だから」「響きがカッコいいから」という安易な考えで、お店の名前を決めることは避けましょう。  後から変えることもできますが、その苦労は並大抵のものではありません。のれんや看板、ホームページ、ショップカード、手提げ袋、ハンコなどがすべて作り直しになり、膨大な手間と費用がかかるからです。  店名は、お店の顔となる大切なもの。営業を続ける限り付き合うものなのだという覚悟を持ち、熟考して決めましょう。 ★あわせて読みたい記事はこちら★ 飲食店経営者が自力で「商標登録」する方法と注意点についてまとめてみた ★飲食店経営おすすめ記事★ 新型コロナウイルスの感染を防ぐ為に、飲食店がやるべき5つの対策  開店ポータルBizでは、インフラ周りのコスト削減のほか、地域やお店にあった集客方法・HPやSNS運用についてのご相談を無料で承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください!
    開店ポータル編集部
    2019/12/10
  • 飲食店経営者が自力で「商標登録」する方法と注意点についてまとめてみた
     商標登録は、事業者としてのブランディングでもあり、他社に同じ名前を使わせないという意思表示でもあります。この商標登録は一般企業のみならず、個人経営の飲食店にも必要です。「小さいお店だから、商標登録なんてしなくていいだろう」と軽く考えていると、あとで泣きを見ることになります。  飲食店の店名やオリジナルメニューは商標にあたります。もしも、他の店が同じ名前で商標権を獲得していればその商標は使えませんし、商標権を侵害した場合には、不法行為として損害賠償責任が生じることも。店名やオリジナルメニューが決まったときには、この商標をはやめに登録しておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。    本記事では、飲食店が商標登録をするべき理由と、個人で申請をおこなう場合の手順をまとめました。 「商標」ってなに?  「商標」とは自分が取り扱いをしているということを証明するもの。基本的には、すでに他店の登録商標となっているものは使うことができません。これは、すでに多くの人に認知されている名前やロゴを使った場合、その会社と関連性があるのではないかという誤解を与えてしまうからです。もしも無断で使った場合は、商標権の侵害となる恐れもあるので注意しましょう。  登録商標を決める前に、まずは、登録の有無を確認しましょう。特許情報プラットホームでキーワードを入力すると簡単に確認ができます。たとえば、大手ファミリーレストランチェーン「すかいらーく」で検索してみると、株式会社すかいらーくが、1977年から2010年にかけて、商標を登録していることがわかります。  飲食店の場合、店名を商標登録することで、その店名を独占的に使えます。自店のブランドを他店と差別化し、お客さまからの信頼度を上げることにつながります。  他店に同じ(または類似した)店名を使われた場合は、商標権の侵害であるとして、損害賠償や店名の変更を求めることができます。 商標登録をしないとどうなる?  「うちみたいな小さいお店が、商標登録なんてする必要があるの?」と考えるオーナーも多いでしょう。しかし商標登録をおこなわない場合、次の4つのリスクを抱えることになります。 ①店名を変えざるを得なくなる  商標登録は、早いもの勝ち。営業年数の長さにかかわらず、「先に申請した」お店に登録が認められます。  もし、あたらしくオープンした他店が、あなたのお店とまったく同じ、または類似した店名を商標登録したとします。そのときにあなたが商標登録をしていないと、そのお店の商標権を侵したとみなされます。最悪の場合、損害賠償を請求されるだけでなく、今までの店名を変えなければならなくなります。 ②店名の入った備品がすべてつくり直しになる  店名を変えることになれば、店名の入った設備や備品はすべて作り直しになります。  看板、のれん、のぼり、コースター、おしぼり、紙ナプキン、食器、伝票…。挙げればきりがありません。再製作にかかる膨大な費用に、頭を抱えることになります。 ③客足が遠のく  店名が変わると、「閉店したのかな」「オーナーが変わったのかな」と思い、来店をやめてしまうお客さまが出てきます。  他店の商標権の侵害は、すなわち「パクリ」。そんな理由で店名を変えたと知られれば、社会的信用が失われ、せっかくついてくれたお客さまも離れてしまうでしょう。 ④機会損失やブランドイメージの低下を招く  ネット検索をしたときに、同じまたは似た名前のお店が出てくると、お客さまは混乱します。あなたのお店に入るはずだった予約が他店に流れ、販売チャンスや売上を失うかもしれません。また、同じ名前の他店が質の悪い料理やサービスを提供し、お客さまに悪印象を与えた場合、あなたのお店のブランドイメージまで崩れかねません。  以上のことから、どんなに小さなお店でも、開業前にきちんと商標登録を済ませておくべきだといえるでしょう。 登録できない商標もある。商標登録の注意点 ①商品やサービスの一般的な名称  すでに登録されている商標はもちろんですが、次の4つの例のように、「自己と他人の商品(サービス)とを区別できないもの」は登録できません。  「カレー」「ピザ」「ケーキ」「レストラン」などのように、取り扱う商品やサービスそのものの名称は登録できません。  また、商品やサービスを表すうえで一般的になった俗称(略称)も登録できません。たとえば、箸の俗称「おてもと」などが該当します。 ②ありふれた姓や名称  電話帳を開けばたくさん載っているようなありふれた姓や、それらに「店」「屋」「株式会社」などを付け加えたものは登録できません。たとえば、「鈴木」「山田屋」「株式会社 佐藤」などです。  ただし、姓だけでなくフルネームであれば登録できる場合もあります。 ③きわめて簡単な名称  「〇」「□」「あ」「ABC」のように、簡単すぎる文字や図形なども登録できません。ただし、ロゴとしてデザイン化し、「他との識別力がある」と認められた場合はこの限りではありません。 ④登録済みの商標と類似した名称  焼鳥チェーンの『鳥貴族』という名称は、運営会社によって商標登録されています。  漢字を変えただけの「鶏貴族」「鳥家族」、ひらがなに直した「とりきぞく」などのように、登録済みの商標に類似した名称は登録できません。 ★お店のネーミングに関する記事はこちら★ お店の名前はどう決める?飲食店のネーミング法! 個人で「商標登録」をおこなう場合の流れ  この章では、個人で商標登録をするときの流れをご説明します。  特許事務所などに代行してもらうこともできますが、15万円近くの費用がかかります。自力で手続きをすれば、3~4万円程度の出費におさめることができます。 【申請の流れ】 Step①:商標調査をする  特許情報プラットフォーム:https://www.j-platpat.inpit.go.jp/  店名を決めたら、必ず商標調査をしましょう。自分が商標登録したい店名やロゴが、すでに登録されていないかを調べるということです。登録済みの商標は、特許庁が運営するサイト『特許情報プラットフォーム』からすぐに調べることができます。  ためしに『コメダ珈琲店』と入力し、「商標」にチェックを入れて検索してみると、商標登録されている店名やロゴなどが表示されます。 Step②:商標区分を考える  次に、登録したい商標がどの区分にあたるのかを調べます。区分とは、「その商標をどの分野で使うのか」を示すカテゴリのことで、全部で45種類あります。  一般的な飲食店は第43類、または第30類にあてはまります。 ・第43類 飲食物の提供 ・第30類 お菓子、パン、お弁当、コーヒーなどのテイクアウト食品  フランチャイズ事業をおこなうなら第35類(事業、卸売)、みずから畑をもって、お店で使う野菜を育てるなら第44類(農業)など、ほかの区分になる場合もあります。 Step③:申請書類に記入する   次に、特許庁のホームページから申請用の書類をダウンロードします。特許庁HP ダウンロードページはこちら。  こちらのページの「商標」から「各種申請書一覧」をクリックし、右側にあるWord文書のフォーマットをダウンロードしてください。登録できる商標は、1枚の書類につきひとつです。同ページに書類の書き方ガイドがあるので、こちらを見ながら記入しましょう。  ロゴに特徴がない場合は標準文字の文字列のみでOKですが、ロゴに特徴がある場合は、文字に加えロゴも登録しておくとよいでしょう。  文字とロゴ、記号などを組み合わせて商標をつくっている場合は、それらをすべて含めて図形商標として登録します。  特許庁に直接持参するか、郵送で書類を提出しましょう。 Step③:特許庁による審査  提出後は、特許庁による審査があります。審査にはかなりの時間(13ヶ月ほど)がかかるので、余裕を持って申請しましょう。  書類に問題がある場合は「拒絶理由通知」が届きます。これは「商標登録を認めません」という通知ではなく、「商標登録ができないので、この部分を修正してください」と教えてくれる通知です。拒絶理由通知が届いた場合は、書類のどこに不備があるのかをしっかり確かめて、正しく記載しましょう。 商標登録にかかる費用  商標登録をするときは、出願時と登録時にお金がかかります。  まずは、出願にかかるお金です。特許庁に審査を依頼するための費用で、3,400円+(区分数×8,600円)です。前述の「拒絶理由通知」が届いて、商標登録をあきらめた場合でも返金されません。また、書面の場合には、電子化手数料として1,200円+(700×書面のページ数)も必要になります。さらに、登録できると判断された場合は、登録料として28,200円×区分数が必要です。一度登録すれば永遠に「商標権」が獲得できるわけではなく、10年で終了します。10年後も引き続き登録する場合は、登録更新料として10年ごとに、38,800円×区分数を支払わなければなりません。  次に、登録にかかるお金。こちらは出願してから約13ヶ月後、審査に通ってから支払います。商標権を維持するための費用で、5年と10年が選べます。 【商標権5年の場合の費用】※電子化手数料は除く 商標登録は先手必勝  店舗名や商品名を商標登録しておらず、他の人が店舗名や商品名を取得した場合、名前の変更だけでなく、損害賠償を支払わなければならないケースもあります。  お店の名前が変わることで、オーナーが変わったのではないかと来店をやめてしまう人もいるかもしれません。また、インターネットで検索して名前がでてこなければ、閉店したと思う人もいるかもしれませんね。いずれにしても店名の変更には、リスクが伴います。  商標登録は先手必勝です。商標を先に使用していたかどうかではなく、先に出願したものに登録が認められます。費用はかかりますが、大切なお店を守るためにもきちんと登録をしておきましょう。  開店ポータルBizでは、インフラ周りのコスト削減のほか、地域やお店にあった集客方法・HPやSNS運用についてのご相談を無料で承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください。
    開店ポータル編集部
    2019/12/08
  • 独立開業者必見|飲食店の「開業届」の書き方を知ろう【相談無料】
     開業をしたら、税務署に提出しなければならない「開業届」。なんだか難しいことを書かなければならない書類のように感じる方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。「開業届は出さなくても罰則はないし、面倒だから提出しなくていいかな」そう考えているオーナーもいるのではないでしょうか。  提出をしなくても罰則はありませんが、提出をすると、お店の銀行口座がつくれたり、節税ができたり、補助金や助成金、融資を受ける際に取引先からの信頼を得られやすくなったり…と、さまざまなメリットがあります。  開業届は、書き方さえわかれば、簡単に記入することができます。本記事では、開業届の書き方をご紹介します。 「開業届」に提出期限はある?  下の画像が開業届です。なんだかむずかしいことを書かなければならない書類にも見えますが、そんなことはありません。 国税庁 HP:http://www.nta.go.jp/   開業届の提出期限は、開業日から1ケ月以内。  開業届は、国税庁のホームページからダウンロードすることができるほか、税務署で用紙を受け取ることができます。  それでは、開業届の書き方をみていきましょう。 ★消防署でおこなう手続きはこちら★ 飲食店開業のために必要な手続き【消防署編】 開業届の書き方について ①開業をまるで囲む 一番上、個人事業の開業・廃業等届出書と記載されている箇所の、「開業」を○で囲みます。 ②税務署名と提出年月日を記入する 店舗のある地域を管轄している税務署名と提出年月日を記入します。 ③納税地の住所・電話番号 飲食店の場合は、まず、事業所等にチェックを入れます。つづいて、お店の住所と電話番号を記入しましょう。 上記以外の住所等には、自宅の住所を記入します。 ④氏名・生年月日 氏名、生年月日を記入します。   ⑤個人番号 マイナンバーを記入します。 (※税務署に開業届を出す際は、マイナンバーの確認と同時に免許証や保険証などで本人確認が行われます) ⑥職業と屋号 職業の欄には、“飲食業”と記入しましょう。屋号には、お店の名前を記入します。 ⑦提出の区分 飲食店の場合、開業を丸で囲みましょう。 ⑧所得の種類 飲食店の場合、事業(農業)にチェックを入れます。 ⑨開業・廃業等日 開業に○をつけて、お店のオープン日を記入します。オープン日が定かではない場合、開業準備期間に設定しても問題はありません。 ⑩開業・廃業に伴う届出書の提出の有無 青色申告をする場合は、有にチェックを入れます。 消費税に関しては、開業には関係ないので無にチェックを入れましょう。 ⑪事業の概要 ここには、どのような飲食店なのかを記入します。 たとえばカフェならば「カフェ・昼はパンケーキや軽食を提供。夜はアルコールメニューを提供。」など、簡単な概要を記入しましょう。  給与等の支払い状況に関しては、従業員について記入します。1人で営業する場合は、無記入で問題ありません。  専従者とは、家族従業員のことをさします。使用人は、アルバイトなどを含む従業員にあたります。給与の決め方は、月給、日給、時給のどれかを記入しましょう。  源泉所得税に関しては、月額88,000円未満ならば無にチェックを。月額88,000円を超える場合は有にチェックを入れます。給与支払いを開始する年月日は、最初の給与支払日を記入してください。 「開業」で悩んだら開店ポータルBizに無料相談!  開業届の提出を怠ったからといって、罰則を科せられることはありません。しかし、開業届を提出することで、お店の銀行口座がつくれたり、節税ができたり、補助金や助成金、融資を受ける際に取引先からの信頼を得られやすくなるなどのさまざまなメリットを得ることができます。正しく記入して、円滑にお店のオープンを進めましょう。  開店ポータルBizでは、開業をまるごとサポート!税理士探しにお悩みの方、インフラ周りのコスト削減、集客・業務効率UPにご興味のある方は、お気軽にご相談ください。専任のコンシェルジュがあなたのお店にとって最適なツールやサービスを無料でご提案いたします。
    開店ポータル編集部
    2019/12/07
  • 飲食店開業の手引き タイミングと開業準備で押さえるポイント
     飲食店を開業するにあたっては、様々な手続きや準備が必要になります。 そのため、一般的には開業を決意してから、約1年間かけて準備をすすめるのが妥当だと言われています。  勢いや思い付きだけでお店を開いても、長続きする繁盛店となれる可能性は低いでしょう。開業を決意したら、まずは開業のタイミングを見定め、準備段階から繊密な計画を立てることが重要になります。  本記事では、独立開業を目指す方向けに、開業のタイミングと開業準備のポイントについて説明していきます。 開業するにあたって最適なタイミングとは?  開業を希望する人が、まず最初に悩むのが開業のタイミングではないでしょうか。  漠然と「いつかは独立したい」と思っているだけでは、いつまでも現状のままです。「何歳までに」「この資格を取ったら」「何年下積みを経験したら」など人によって目標は様々あり、そのタイミングも重要です。  それらにプラスして、押さえておきたいタイミングの見極めポイントを見ていきましょう。 ①開業のタイミングの見極めには「自己資金」が重要  開業後に苦労することとして、運転資金の問題があります。自己資金が不足していると、運転資金にも影響が出るうえ、金融機関からの融資も受けづらくなります。  一般的には、開業資金の3分の1は自己資金で補えると良いとされています。勢いや熱意だけで開業しても、長続きしなくては意味がありません。  経験を積みながら自己資金の貯まるタイミングを見極めて、開業日の設定をしてみましょう。 ②飲食店開業に「ベストな月」を狙う!  実は飲食店を開業するにあたって、時期的に最適なタイミングがあります。それは9月から10月。プレオープン含め、最初の2~3か月はお店を周知させ軌道に乗せる期間、仕事に慣れるのに必要な期間として考えましょう。その期間は新店舗に興味を持ったお客様で最も賑わいます。そんなお試し期間を越えるとお店は落ち着きだし、一部の常連さんだけが通う店にシフトしていくのです。  そして、そんな閑散期を乗り越えるために利用したいのが、季節イベント。世間はクリスマスや忘新年会のシーズンを迎えます。そのため、12月から1月は飲食店が最も忙しくなります。  お客様の立場からも予約が取りにくく、宴会やパーティーができる飲食店を探すのに苦労する時期で、お店にとってはまさに書き入れ時。この繁忙期に不慣れな接客でお客様をお迎えするのは避けたいですよね。そこで逆算すると、やはり開店時期は9月~10月に向けて準備を進めるのがベストと言えます。  タイミングを見極めて開業したとしても、すぐに繁盛するとは限りません。そんな時は、気力や体力も必要です。タイミングを待つばかりに、気力や体力が衰えてしまってからの開業では、営業に支障が出る可能性もあります。精神面や体力面においても不安のない状態での開業を目指しましょう。 開業準備で押さえておくべきポイントとは?  いざ、開業に向けて準備を始めようと思うと、次から次へとやらなくてはいけないことが出てきます。  何をいつまでにおこなえばいいのか、そして資金はいくらかかるのかなどきちんとした計画を立ててスケジュール通りに進めることが肝となります。  一般的に言われている1年間を準備期間とし、いつ何をするべきかのポイントを押さえていきましょう。 開店日を迎えるまでの流れを確認しよう ―――【1年前~】―――  ■コンセプトを決めて事業計画書を作ろう!  飲食店を開業するためのはじめの一歩は、店のコンセプトづくりです。トータルイメージから客層、メニューや価格帯など、それぞれについて明確にしていく必要があります。コンセプトに近いお店を訪ねてイメージを膨らませつつ他店との差別化を図り、自店の売りを考えることが重要です。  そして事業計画書を作成する際に、そのコンセプトが実現可能かどうかを検証しましょう。この時点の事業計画書は、完成形ではありません。準備を進める中で段々と詳細をつめていくことになります。 <Point1:看板メニューを作る>  リピーターを獲得する要素として、料理がおいしいことは必須です。自信のある料理メニューの中でも、看板メニューを必ず準備しましょう。看板メニューを目当てに訪れるお客さまは多いものです。 <Point2:コンセプト作りは“5W2H”から>  コンセプトを作る際は“5W2H(=なぜ、いつ、なにを、どこで、だれに、どうやって、いくらで)”について、詳細を固めていくと良いでしょう。   ―――【6か月前~】――― ■物件探しを始めよう!  ターゲット層や価格帯など、コンセプトに沿った集客が見込めるエリアで物件を探します。不動産屋に足を運ぶだけでなく、居抜き物件などを検索できるサイトなども活用し効率的に進めましょう。  物件探しには時間も労力も必要です。なかなか理想の物件と巡り合えないこともあるでしょう。ただし、内外装の施工なども考えて3か月前には、不動産契約書を締結しましょう。 <Point:適正家賃を念頭においた物件探し>  飲食店を経営するうえでの適正家賃は、収益還元法という計算式から求めることができ“想定売り上げ×10%”が適正家賃とされています。  つまり、“家賃は売り上げの1割以下に抑えるべし”ということです。 ■資金調達の計画を立てよう!  開業時には莫大な資金が必要になります。自己資金や親族から借りるなどして賄うのが理想ですが、それだけでは足りないということがほとんどです。  その場合は、何らかの形で資金調達をする必要があります。資金調達の際は、物件取得費用、設備資金、運転資金(最低でも3か月分)を考えましょう。 <Point:賢い資金調達を>  民間の金融機関からの借り入は、ややハードルが高めと思っておいたほうが良いでしょう。実績が重視されるので、初めての開業の場合は融資をしてくれない可能性があるからです。  一方、公共の金融機関である日本政策金融公庫は民間の金融機関に比べると通りやすい傾向にあります。ただし審査には時間がかかります。そのタイムラグも頭に入れて計画に組み込む必要があります。また、返済義務が発生しない補助金や助成金の取得も視野に入れて賢く資金調達をしましょう。 ―――【3か月前~】――― ■店舗の施工設計をおこない、施工着手!  物件の契約が済んだら、店舗の内外装の施工をおこないます。最近では、自身でDIYをする方も多く、施工費用の削減も可能です。プロの手を借りる場合は、複数の施工業者から相見積もりを取ることをおすすめします。  あらかじめ予算を組んで、その範囲内で実現可能なデザインを考えてもらうことが大切です。 <Point①:保健所への事前相談も忘れずに>  店舗デザインが決まったら、施工開始前に図面を持参し保健所に相談しに行くことをおすすめします。完成してから「あれはダメ、これもダメ」となっては手遅れです。営業許可がおりる条件をクリアしているかどうか、事前の確認を怠らないようにしましょう。 <Point②:施工時からお客さま獲得のチャンス>  施工開始する際には、事前に大家さんや隣接の方々へのあいさつはもちろん、施工スケジュールなども共有をしておくとスムーズに作業を進めることができます。近隣の方々への第一印象は重要です。開店後は常連さんとしてのお付き合いが待っているかもしれませんよ。   ―――【2か月前~】――― ■開店準備にとりかかろう!  厨房機器やインテリア、販促物などの準備を始めましょう。また、従業員を雇う場合は、この時期から募集をかけると良いでしょう。開店日までに接客などの教育をおこなうことも考えて採用時期などを逆算していきましょう。 <Point:販促活動の重要性>  開店日から安定した集客をするためには、販促活動が重要です。ホームページ・SNS・チラシなどを駆使して、応援してくれる方々を事前に捕まえておくことをおすすめします。  販促活動を開始する数週間前には、開店記念クーポンや広告物などが準備できている状態が理想です。   ―――【1か月前~】――― ■各種役所への申請を確実におこなう!  飲食店を開業するには、飲食店営業の許可を受けるために保健所への申請が必要になります。深夜営業をおこなう場合は、警察署へ申請する「深夜における酒類提供飲食店営業の営業開始届出」が必要となります。  そのほかにも自店に必要な申請が何かをきちんと調べて、滞りなくおこなえるようにしてください。  開店日まで1か月を切ったら、最終的な確認や決定をおこなっていきます。営業内容の打ち合わせやメニューの最終決定、仕入れ品の発注などをおこないましょう。開店前にスタッフだけでリハーサルをおこなうのも良いでしょう。そして、関係者を招いてのプレオープンを経て、いよいよ開店となります。 仕事は辞めずに経験と資金を蓄えながら準備を進めましょう!  本記事で挙げた以外にも、開業のために押さえておきたいポイントはたくさんあります。まずは、開業にベストなタイミングを見極めることが大切です。  ここで重要なのは、現在お勤めのお店や会社を簡単に辞めないこと。資金と経験を蓄えるためには必要なことだからです。開業資金の融資を受ける際も、無職で申請をすると審査に不利になってしまうこともあります。融資を受けて本格的に開店準備に取り掛かるギリギリまで、お店や会社を辞めずに並行して準備を進めましょう。  大変なのは開店までのステップだけではありません。お店を維持するには、さらなる困難が伴います。そのためにもベストな開業時期を見定めた入念な準備が必要です。  
    開店ポータル編集部
    2019/09/10
  • アニマルカフェ開業に必要な動物取扱責任者ってどんな資格?
     ここ数年、人気沸騰中のアニマルカフェ。よく見かける猫カフェだけではなく、ウサギやフクロウ、犬、小鳥などさまざまなアニマルカフェが見られます。  起業をこころざす人の中には、アニマルカフェを視野に入れている人も多いでしょう。  アニマルカフェを営業するには、「動物取扱責任者」を配置しなければなりません。動物取扱責任者とはいったいどのようなのものなのか、確認していきましょう。 動物取扱責任者とは?  アニマルカフェを始める際、店舗を第一種動物取扱業として自治体の登録を受ける必要があります。  第一種動物取扱業の登録申請をする際には、店舗ごとに専属の動物取扱責任者を選任しなければなりません。常勤の従業員であれば誰でもなることができますが、他店との掛け持ちは禁止されているので、注意しましょう。 動物取扱責任者になるためには?  動物を取り扱う仕事にも販売、保管、貸出、訓練、展示、競りあっせんなどさまざまな種別があります。  猫カフェやフクロウカフェといった、個体の販売や貸出等を目的としないアニマルカフェの場合には、展示にあたる場合がほとんどです。責任者は次の3つのうち、いずれかの要件を満たすことが求められています。 ①申請したい第一種動物取扱業の種別についての、半年以上の実務経験があること ②申請したい第一種動物取扱業の種別についての、専門学校・スクール(一年以上)を卒業していること ③申請したい第一種動物取扱業の種別についての、民間が営む独自の資格を有していること 動物取扱責任者の役割とは?  動物取扱責任者には主に2つの役割があります。 ①動物愛護管理法等をきちんと守れているか、従業員を指導し正しい方向を示す ②管理が足りてない、動物を扱う上で誤っている部分を見つけた場合、改善などを提案する  特に動物を扱うカフェでは衛生面も配慮しなければなりません。動物の排泄物などの管理もしっかりとおこなえる環境づくりを提案することも大切です。  また、選任された動物取扱責任者には、一年に1回、動物取扱責任者研修の受講の義務があります。 研修内容例 ①動物の愛護及び管理に関する法令 ②飼養施設の管理に関する方法 ③動物の管理に関する方法 ④動物取扱業の業務の実施に関すること  研修時間は、おおよそ3時間ほどになります。店舗にとって重要な役割であることが分かりますね。 動物を守るための責任者  犬や猫、フクロウやウサギなどさまざまな動物を扱うアニマルカフェが増えている昨今。  動物を扱うお店を開業するのであれば、そこで過ごす“アニマルスタッフ”が快適に過ごせる環境を整えることが、なによりも大切になります。   ★おすすめ記事★【動物系カフェ開業】“アニマルカフェ”を開くためには資格や許可が必要って知ってた?    常勤の従業員であれば誰でもなることができる動物取扱責任者ですが、店舗に常駐する店長もしくはオーナーから選任するのが望ましいでしょう。  開店ポータルBizでは、インフラ周りのコスト削減のほか、地域やお店にあった集客方法・HPやSNS運用についてのご相談を無料で承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください!
    開店ポータル編集部
    2019/09/09