開業手続き 一覧

  • 飲食店はテイクアウトを導入すべき?テイクアウト営業が抱える5つの課題
     テイクアウトは、店内でゆっくり食事をする時間がない人や小さな子ども連れのファミリー層などに人気です。また、家で食事を作る時間がない人にも支持されています。  飲食店にとっても、お店が満席でもテイクアウトがあることで売上につながるケースや店内で飲食をした人がお土産として持ち帰るケースなどがあるため、メリットの多い営業形態と言えます。  このように、双方にとって需要の高いテイクアウト営業。ですが、何ごとにも課題はつきものです。テイクアウト営業をするうえでの課題には、どのようなものがあるのでしょうか。 テイクアウト営業を行っている飲食店はどのくらい?  テイクアウト営業の課題について考える前に、まずはテイクアウトの実態から見てみましょう。一般社団法人日本惣菜協会の「2018年度惣菜白書」によれば、惣菜の2017年の市場規模は10兆円の大台を突破。テイクアウトなどの中食産業は、毎年成長を続けています。  また、2017年11月、株式会社シンクロ・フードが飲食店.COM会員160名を対象に行ったアンケート調査で、45.6%の店舗がテイクアウト営業を行っていることがわかりました。  ちなみに、月商におけるテイクアウト営業の売上は、多くの店舗において約10%ほど。事前注文によって食品ロスが防げることやアイドルタイムの売上につながるなどテイクアウト営業を魅力に感じている飲食店が多いようです。 テイクアウト営業の課題とは?  メリットの多いテイクアウト営業ですが、大きくわけると5つの課題があります。 1.テイクアウトメニューの価格設定はどうするか  テイクアウトは、店内で商品を提供するわけではありません。価格設定の問題は多くの飲食店経営者の頭を悩ませています。  例えば、1,500円で提供している定食をお弁当容器に詰めて販売する場合、そのまま1,500円で販売すると割高感があります。価格帯の目安としては、一般社団法人日本惣菜協会の「2018年度惣菜白書」の消費者動向における月平均購入金額が参考になります。これによれば、惣菜の月平均購入金額は2,000円未満。購入する際の選択基準についても、美味しさの次に価格を重視することがわかっています。その地域に合わせた価格帯にする必要がありますが、あまり高すぎると売上に結びつかず、赤字になることもあるので注意が必要です。 2.容器代のコストがかかる  店内であれば、お皿を洗って使いまわしができるため問題はありません。しかし、テイクアウトの場合、持ち帰り用の容器にコストがかかります。容器は、箱の大きさや形状によって価格に差がありますが、一般的に1個20円~100円くらいで販売されています。持ち帰りのための袋が1円、箸が2円、ウェットティッシュ1円としても、テイクアウト商品1つに対して、24円~104円は必要です。 3.テイクアウトメニューは限定される  テイクアウトのメニューは、店内で提供するメニューとは異なり、冷めても味が変わらないことが鉄則です。時間が経ち冷めることでより味が染み込み、美味しくなる料理がテイクアウトに適しています。店舗によってはテイクアウトで販売する料理を新しく考案しなければならないこともあるでしょう。  ちなみに、一般社団法人日本惣菜協会の「2018年度惣菜白書」によれば、中食における人気メニューは「弁当」「おにぎり」「サンドイッチ」「コロッケ」です。弁当のおかずやおにぎりの具、サンドイッチの中身で他店と差別化をはかり、店ならではのインパクトのあるメニューで勝負しましょう。 4.テイクアウト営業に適した立地か  テイクアウト営業は、どの場所で行っても、売上が見込めるかというとそうではありません。テイクアウト営業を行うにあたっては、店舗周辺の人通りを確認し、需要を見極める必要があります。ビジネス街であれば、店内に入って食事をする時間がない会社員の需要が見込めるでしょう。アプリなどを活用して、テイクアウトの予約サービスを行えば、あらかじめ用意ができるので、時間も有効に活用できます。 5.テイクアウト営業の手続きは必要?  もともと営業許可を受けている飲食店であっても、テイクアウトなどの新しいことをはじめる場合は別の種類の許可が必要になります。例えば、ランチとディナーの合間のアイドルタイムに、ケーキを販売する場合、新しく菓子製造業の許可が必要になります。テイクアウト営業を新しくはじめる場合は、店舗のある地域を管轄している保健所に相談しましょう。管轄する保健所によって判断基準が異なり、全国で統一はされていません。  ほかにも、店内でのオーダーと重なっているときに待たせてしまう問題や、持ち帰った後に、異物混入などのクレームがあっても、店側に問題があったかどうか判断が難しいなどさまざまな課題があります。   テイクアウト営業を検討しよう!  一日で飲食店が生み出せる売上は、席数による制限があります。テイクアウト営業にはさまざまな課題はありますが、席数の制限を超えて売上を上げるには有効な方法です。売上を上げるための施策として検討してみるのも一つの手ではないでしょうか。  
    開店ポータル編集部
    2019/02/17
  • 飲食店開業のために必要な手続き【消防署編】
     飲食店開業時には、法律に則ったさまざまな届出が必要になります。その中の一つである、消防法上の手続きについても、しっかり押さえておかなくてはいけません。飲食店は火気を使用する店舗がほとんどです。そして多くのお客さまが来店する場所のため、火災に対する予防はもちろん、万が一の時に適切な対処が求められます。  本記事では、開業時に消防署に届け出る必要がある手続きについてみていきましょう。 消防法の基礎知識  消防法とは、火災の予防・警戒・鎮圧を行い、国民の生命・身体・財産を守る事や地震・火災等による災害を軽減する事を目的とした法律です。具体的には、火災予防や危険物の取り扱い、消防用設備の設置や維持に関する項目などが定められています。また、消防設備士などに、消防設備の設置、変更、整備、点検に当たらせる内容も含まれています。 飲食店を開業する際に必要な消防署への届出 1.防火管理者選任届出  消防法第8条に基づきオーナーは、資格を有する管理、監督的な地位にある者から防火管理者を選任し、遅滞なく、消防長に届出なければなりません。 ■防火管理者とは  消防法で定められている“防火管理の責任者”であり、多数の者が出入り、勤務、居住する“防火対象物”(学校や病院、工場、飲食店など)において定めなければいけない管理者のことをいいます。資格取得には講習を受講し、効果測定試験に合格する必要があります。 <主な業務>  ・防火管理に係る消防計画の作成及び見直し  ・消火、通報及び避難訓練の実施  ・消防用設備等の点検・整備  ・火気の使用または取扱いに関する監督  ・避難または防火上必要な構造及び設備の維持管理  ・収容人員の管理  ・その他防火管理上必要な業務 ■防火管理者を配置すべき建物とは  特定の人物のみが出入りするオフィスや集合住宅では、そこに出入りする人が避難経路や建物内を把握しているため、火災が発生した場合でも適切な避難や消火活動が可能と言えます。  しかし、不特定多数の人物が出入りする飲食店や病院、ホテルなどでは、全員が建物の構成や消火設備がある場所を把握できていないため、被害の拡大が考えられます。  そこで、消防法では特定の人物が出入りする建物と、不特定多数の人物が出入りする建物とで、防火管理者の配置に関する基準を定めています。 ■飲食店における防火管理者の分類  防火管理者は店舗に応じて、“甲種防火管理者”と“乙種防火管理者”に区分され、各店舗に1人必要になります。 甲種防火管理者:収容人員が30人以上、かつ延べ面積が300平方メートル以上の店舗の場合 乙種防火管理者:収容人員が30人以上、かつ延べ面積が300平方メートル未満の店舗の場合  これらに該当しない、収容人数が30人未満の小規模店舗の場合は、防火管理者の届出をする必要はありません。ただし収容人数には座席数だけでなく、従業員の人数も含まれるため注意してください。また資格取得には、甲種防火管理新規講習(約10時間・2日間)、乙種防火管理講習(約5時間・1日)を受講し、効果測定の試験を受けて合格する必要があります。 2.防火対象物使用開始届出書  開業時、建物またはその部分を使用する場合、実際に店舗の使用を開始する7日前までに“防火対象物使用開始届”が必要です。また、店舗の修繕や間取りの変更等をする場合には、工事を始める日の7日前までに“防火対象物工事等計画届出書”も必要になります。  防火対象物使用開始届には、どんな人物が入居して、どのような工事を行い、どのような飲食店を始めるのかを記載します。提出された書類に基づいて、消防法で定められた必要な消防用設備などがきちんと設置されているかどうかを確認するための手続きになります。なお、工事の内容次第で“消防用設備等着工届”と“消防用設備等設置届”(※)が必要になる場合があります。 <必要な添付書類>  ・防火対象物概要表・案内図・平面図・立面図・断面図・展開図  ・室内仕上げ表及び建具表・火気設備の機器リストと仕様書  ・消防用設備等の設計図書(消火器具、避難器具等の配置図を含む) ※消防用設備等着工届:工事を開始する10日前までに提出  消防用設備等設置届:工事が完了した日から4日以内に提出 <届出が必要な工事>  ・屋内消火栓設備・スプリンクラー設備・水噴霧消火設備・泡消火設備  ・不活性ガス消火設備・ハロゲン化物消火設備・粉末消火設備・屋外消火栓設備  ・自動火災報知設備・ガス漏れ火災警報設備・消防機関へ通報する火災報知設備  ・金属製避難はしご(固定式のものに限る)・救助袋・緩降機・総合操作盤  ・パッケージ型消火設備・パッケージ型自動消火設備   3.消防用設備設置届出  “消防設備設置届出”はその名の通り、消防設備を設置した場合に提出が必要になります。管轄の消防署に提出後、店舗にて消防検査が行われます。問題が無いと判断されれば検査済証が交付され、手続き完了です。 ■飲食店に必要な消防設備とは?  消防法において、飲食店での設置が義務付けられている消防設備は、消火設備・警報設備・避難設備・消防活動用設備になります。不特定多数の人物が出入りする場所だからこそ、万が一に備えた設備が必要になります。 <各設備の主なもの>  消火設備:消火器、屋内・屋外消火栓設備、スプリンクラー設備など  警報設備:自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、火災通報装置など  避難設備:はしごや救助袋などの避難器具、誘導灯および誘導標識など  消防活動用設備:排煙設備、連結送水管、無線通信補助設備など 4.消防計画の届出  消防計画は防火管理者が作成し、所轄の消防署長に届出を行います。管理する建物の規模や使用状況により、火災予防に関しての取り組みや火災発生時の対処方法をまとめたものです。  消防計画は、火災発生時に安全かつ適切な消火、避難活動を行うためのマニュアルの役割も担うため、非常に重要になります。消防計画の雛形は、所管消防局のホームページよりダウンロードできるので、参考にしてみてください。 <記載内容例> ・従業員の人数 ・消防設備の点検や整備 ・消防訓練や避難訓練、点検のなどの回数 ・火災発生時の動きなど 安心・安全な環境でお客様を迎えるために  開店準備を進める中で、慣れない書類の作成は大変な作業です。店舗によって細かく分類されている手続きも多いので、事前に消防署へ提出する書類や内容について問い合わせをするなど計画的に進めることが大切です。  安心・安全な環境で多くのお客様をお迎えできるよう、事前準備や届出をしっかりおこないましょう。  
    開店ポータル編集部
    2019/02/10
  • アニマルカフェ開業に必要な「動物取扱責任者」ってどんな資格?
     ここ数年、人気沸騰中のアニマルカフェ。よく見かける猫カフェだけではなく、ウサギやフクロウ、犬、小鳥などさまざまなアニマルカフェが見られます。  起業をこころざす人の中には、アニマルカフェを視野に入れている人も多いでしょう。  アニマルカフェを営業するには、「動物取扱責任者」を配置しなければなりません。動物取扱責任者とはいったいどのようなのものなのか、確認していきましょう。 >>【動物系カフェ開業】“アニマルカフェ”を開くためには資格や許可が必要って知ってた?<< 動物取扱責任者とは?  アニマルカフェを始める際、店舗を第一種動物取扱業として自治体の登録を受ける必要があります。  第一種動物取扱業の登録申請をする際には、店舗ごとに専属の動物取扱責任者を選任しなければなりません。常勤の従業員であれば誰でもなることができますが、他店との掛け持ちは禁止されているので、注意しましょう。 動物取扱責任者になるためには?  動物を取り扱う仕事にも販売、保管、貸出、訓練、展示、競りあっせんなどさまざまな種別があります。  猫カフェやフクロウカフェといった、個体の販売や貸出等を目的としないアニマルカフェの場合は、展示にあたる場合がほとんどです。責任者は次の3つのうち、いずれかの要件を満たすことが求められています。 ①申請したい第一種動物取扱業の種別についての、半年以上の実務経験があること ②申請したい第一種動物取扱業の種別についての、専門学校・スクール(一年以上)を卒業していること ③申請したい第一種動物取扱業の種別についての、民間が営む独自の資格を有していること 動物取扱責任者の役割とは?  動物取扱責任者には主に2つの役割があります。 ①動物愛護管理法等をきちんと守れているか、従業員を指導し正しい方向を示す ②管理が足りてない、動物を扱う上で誤っている部分を見つけた場合、改善などを提案する  特に動物を扱うカフェでは衛生面も配慮しなければなりません。動物の排泄物などの管理もしっかりとおこなえる環境づくりを提案することも大切です。  また、選任された動物取扱責任者には、一年に1回、動物取扱責任者研修の受講の義務があります。 研修内容例 ①動物の愛護及び管理に関する法令 ②飼養施設の管理に関する方法 ③動物の管理に関する方法 ④動物取扱業の業務の実施に関すること  研修時間は、おおよそ3時間ほどになります。店舗にとって重要な役割であることが分かりますね。 動物を守るための責任者  犬や猫、フクロウやウサギなどさまざまな動物を扱うアニマルカフェが増えている昨今。動物を扱うお店を開業するのであれば、そこで過ごす“アニマルスタッフ”が快適に過ごせる環境を整えることが、なによりも大切になります。    常勤の従業員であれば誰でもなることができる動物取扱責任者ですが、店舗に常駐する店長もしくはオーナーから選任するのが望ましいでしょう。  
    開店ポータル編集部
    2019/01/04
  • 税務署に提出する「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」の書き方は?
     お店が雇っている従業員の所得税は、通常、事業主が源泉徴収として天引きし、預かった分を毎月税務署に収めることになっています。しかし、少人数でお店を回す個人事業の場合、多岐にわたる業務のなかで毎月納税をするのは大変なこと。  そこで今回は、従業員が常時9人以下の店舗で手続きを簡略化できる“源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書”について説明していきます。 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書とは?  源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書とは、通常は毎月税務署に源泉所得税を納めるところ、年2回にまとめて納めることができるようにする書類です。給与支払事務所等の所在地である税務署に提出する必要があります。  特例を受けられる条件として、「給与を支給する従業員が、常時9人以下であること」となっています。繁忙期などに臨時で雇った人の数は含まないのがポイントです。  この特例を受けることにより、1月~6月までの源泉徴収した所得税と復興特別所得税を7月10日まで、7月から12月までの源泉徴収した所得税と復興特別所得税を翌年の1月20日までにまとめて納めることができます。 提出期限は?  “源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書“には提出期限はありません。源泉徴収の納期の特例を受けたいと思ったときに提出すれば大丈夫です。ただ、提出する際はいつから適用されるかについて、注意が必要です。  原則として税務署に提出した日の翌月に支払う給与などから適用されます。そのため、申請した月の源泉所得税だけは翌月10日までに納付します。例えば9月に源泉徴収して10月10日までに納付する分にはまだ特例は適用されません。10月に源泉徴収して11月10日に納付する分から納期の特例が適用されることになり、翌年1月20日の納付になります。  作成した申請書は、給与支払事務所等の所在地の所轄税務署へ提出します。 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の書き方  源泉徴収をするアルバイトやパートなどの従業員を雇う場合、源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書を開業届と一緒に提出致しましょう。書類の申請書は国税庁のホームページからダウンロードすることができます。 ①日付と管轄税務署名  提出する日付と提出先の税務署名を記入します。 ②お店の住所、お店の電話番号、名前  オープンするお店の住所や電話番号、店名を記入します。 ③法人番号と代表者氏名  法人番号は個人事業主の場合記入する必要がありません。マイナンバーも書かなくて大丈夫です。代表者氏名は個人事業主自身の名前を記入します。 ④ 給与支払事務所等の所在地  先ほど書いた住所と、給与支払事務所の住所が同じ場合は空欄になります。違う場合は、給与支払事務所の住所と電話番号を記入します。 ⑤申請の日前6か月間の各月末の給与の支払を受ける者の人員及び各月の支給金額  “源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書”を提出する日の前6ヶ月の各月の月末の人員数と各月の給与の支給金額を書きます。まだ給与を支払ったことがない場合、記入する必要はありません。また、支給実績が6ヶ月に満たない場合は、支給のあった月数分をすべて記入することになります。  繁忙期などに臨時のスタッフを雇って給与を支給した月は、常時雇っている従業員の分と分けて記入します。「支給人員」と「支給額」の欄の中で「外」と記載してある右側に、 臨時の従業員数合計と臨時従業員へ支給した給与の支給額を記入することになります。 ⑥現に国税の滞納があり又は最近において著しい納付遅延の事実がある場合~の項目  この項目は基本的に記入する必要がありません。もしこの事実に該当する場合は、税理士等に相談して記載内容を考えてください。 ⑦税理士署名押印  この申請書を税理士に作成してもらった場合は、その税理士に署名・押印をしてもらいます。税理士本人の自筆でなければならないので注意してください。 国税庁HP:https://www.nta.go.jp/ 最後に  ここまで源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書について、見てきました。気をつけなければならないのが、前提として従業員が9人以下のお店が対象ということ。少人数でお店を回している場合は、すこしでも毎月の業務を軽くしたいものですよね。申請はとても簡単なので、条件を満たしている場合はぜひ利用してみてください。  
    開店ポータル編集部
    2018/09/21
  • 「商標登録」は先手必勝!?店名・オリジナルメニュー登録時の流れやコストを確認しよう!
     店が繁盛し、フランチャイズや暖簾分けを検討するさいに必要となる「商標権」の取得。飲食店の店名やオリジナルメニューは「商標」にあたります。もしも、他の店が同じ名前で商標権を獲得していれば、その商標は使えません。商標権を侵害した場合には、不法行為として損害賠償責任が生じることも。店名やオリジナルメニューが決まったときには、この商標をはやめに登録しておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。 「商標」ってなに?  商標とは自分が取り扱いをしているということを証明するもの。基本的には、すでに他店の登録商標となっているものは使うことができません。これは、すでに多くの人に認知されている名前やロゴを使った場合、その会社と関連性があるのではないかという誤解を与えてしまうからです。もしも、無断で使った場合は、商標権の侵害となる恐れもあるので注意しましょう。登録商標を決める前に、まずは、登録の有無を確認しましょう。特許情報プラットホームでキーワードを入力すると簡単に確認ができます。たとえば、大手ファミリーレストランチェーン「すかいらーく」で検索してみると、株式会社すかいらーくが、1977年から2010年にかけて、商標を登録していることがわかります。 特許情報プラットホーム HP:https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage 出願しても登録できない「商標」とは?  商標は、他人がすでに登録している商標以外にも登録できないものがあります。それは、商品やサービスの一般的な名称です。たとえば「ラーメン」「寿司」「そば」などは登録することができません。また、「アルミニウム」に使用する商標として「アルミ」と出願しても登録はできません。  このほか、ありふれた名前のみを表示した商標も登録できません。ここでいう“ありふれた”とは、電話帳にたくさん存在する名前のこと。ありふれた氏と株式会社、店などを付け加えたものも、登録できないので注意しましょう。具体的には「山田」「田中屋」などがあげられます。ロゴに関しては、国旗や地方公共団体や地下鉄などの公共のマーク、国際機関の紋章なども認められません。  なお、「ビール」に使用する商標に「〇〇ウイスキー」「○○ワイン」などと誤解をまねきかねないものに関しても、登録できない決まりとなっています。 「登録商標」の流れについて  まず特許情報プラットホームで登録の有無を確認し、特許庁に商標登録出願を行うことから始まります。  商標登録された商標は登録商標と呼ばれますが、この登録商標はマークや文字、それを使用する商品(サービス)で1つの組み合わせとなります。ですから、商標登録願には、商標とともに、商標の内容も指定して記載する必要があります。  商標法では、指定したサービスを指定役務、指定した商品を指定商品といい、指定役務や指定商品によって権利の範囲が決まっています。出願の方法は、商標登録願を作成し特許庁に提出するだけ。1枚の商標登録願で1つの商標しか出願できません。登録できる商標としては、文字、図形、立体などのほか、動き、ホログラムなども可能です。  出願されると、特許庁が審査を行います。そして、登録できない理由があった場合は、拒絶理由通知が送付されます。この通知に対し、手続き補正書を提出することで理由を解消できるケースも多いです。たとえば、拒絶理由通知が送られてきた場合でも、指定商品を変更することによって登録できることもあります。拒絶理由通知が送付された場合は、原因をよく確認しましょう。   「商標登録」にかかるコストは?  商標登録には、出願料として3.400円+(8.600×区分数)がかかります。また、書面の場合は、電子化手数料として1,200円+(700×書面のページ数)も必要になります。さらに、登録できると判断された場合は、登録料として28,200円×区分数が必要です。一度登録すれば永遠に「商標権」が獲得できるわけではなく、10年で終了します。10年後も引き続き登録する場合は、登録更新料として10年ごとに、38,800円×区分数を支払わなければなりません。  出願料や登録料のさいの「区分数」とは、商標登録願に記載した、使用する商品、役務の区分のこと。特許情報プラットホームで商品、役務名検索から区分や指定商品、指定役務の記載例が検索できます。区分は、第1類から第45類まであるのでしっかりと確認しましょう。たとえば、飲食店において飲食物の提供するサービスの区分は43です。ただし、テイクアウトの場合は、テイクアウトする商品を指定するため区分は30になります。また、フランチャイズ事業を運営する場合は、区分35になります。 商標登録はするべき?  店舗名や商品名を商標登録しておらず、他の人が店舗名や商品名を取得した場合、名前の変更だけでなく、損害賠償を支払わなければならないケースもあります。お店の名前が変わることで、オーナーが変わったのではないかと来店をやめてしまう人もいるかもしれません。また、インターネットで検索して名前がでてこなければ、閉店したと思う人もいるかもしれませんね。いずれにしても店名の変更には、リスクが伴います。  商標登録は先手必勝です。商標を先に使用していたかどうかではなく、先に出願したものに登録が認められます。費用はかかりますが、大切なお店を守るためにもきちんと登録をしておきましょう。  
    開店ポータル編集部
    2018/09/20
  • 【動物系カフェ開業】猫カフェをオープンする前に最低限知っておきたい届け出・資格・設備とは?
     猫カフェをオープンし営業するためには届け出や施設、設備などにおいて守らなければならない決まりがあります。この決まりが守られていないと判断されると、登録の取り消しや業務停止命令が下された例もあります。まずは、必要な届け出、資格、設備を確認したうえで猫カフェのオープンに向けて準備をすすめましょう。 必要な資格と届け出  猫カフェは、動物とのふれあいを提供する店となり、第一種動物取扱業の登録が必要になります。地域や建物によっては、第一種動物取扱業を営むことができない場合もあるため、オープンを予定している地域が決まったら、その地域の役所に相談しましょう。また、第一種動物取扱業の登録を申請する際、「動物取扱責任者」の選任が必要になります。 第一種動物取扱業の登録とは  猫カフェを営業する前に、都道府県知事または政令市の長の登録を受ける必要があります。登録申請書に記載した後、書類審査、施設の検査などを経て、登録証が交付されます。登録期間は5年です。なお、5年ごとに登録申請の更新が必要になります。  また、登録の際に気を付けたいのが、1つの業種ごとに登録手数料がかかるという点です。猫カフェといっても、里親を募集する保護猫カフェもあります。猫とのふれあいの提供のみである猫カフェの業種は「展示」のみです。しかし、顧客から預かった猫を保管し、ふれあいを提供、里親を探す営業形態は、「保管」と「展示」の2つの業種を登録する必要がある場合も。猫カフェの営業内容を詳しく説明し、どのような登録手続きが必要なのか相談しましょう。 「動物取扱責任者」とは  「動物取扱責任者」は、第一種動物取扱業の登録に必要な条件の1つで、資格ではありません。なお、動物取扱責任者は、都道府県等が開催する「動物取扱責任者研修」を一年に1回以上受ける必要があります。動物取扱責任者は、猫カフェのオーナーが選任した人、あるいはオーナー自身がなることができます。しかし、動物取扱責任者に誰もがなれるわけではありません。以下3つのうち、どれか1つを満たせば動物取扱責任者になれます。 ・猫カフェで半年以上実務経験がある ・教育機関を卒業している ・資格を取得している(家庭動物管理士など)  一般的に、はじめて猫カフェをオープンする場合、資格を取得する人が多いようです。 ①飲食物を製造し販売する場合  猫カフェで飲食物を製造し販売する場合は、飲食店営業許可の取得と食品衛生責任者の資格が必要になります。 ・飲食店営業許可  飲食店営業許可とは、管轄する保健所の審査を受けて得られます。この保健所の審査は、各都道府県の食品衛生法施行条例に基づき行われます。まず、保健所に確認が必要です。 ・食品衛生責任者  養成講習会を受講すると食品衛生責任者の資格を得ることができます。ただし、栄養士、調理師などは、養成講習会に参加しなくても食品衛生責任者になれます。 ②既成品のみを販売する場合  自販機でペットボトルや缶ジュースなどを販売する場合であれば、飲食店営業許可の取得や食品衛生責任者の資格は不要になります。 ③店の収容人数が30人を超える場合  猫カフェの営業において、店の収容人数が30人を超える場合、防火管理者の資格が必要になります。資格は、所轄の消防署または市役所で申込みし、講習会を受講すると取得できます。   必要な設備  猫のために必要な設備は、猫が心地よく過ごし、訪れる人と共存するためのものです。猫カフェには猫好きが集まります。猫のために設備が整っているかどうか、訪れる人が厳しい目でチェックすることも少なくありません。 猫にとって適切な広さと空間を確保しよう  狭い部屋に猫を同居させると猫にストレスがかかります。過去に、狭い部屋にたくさんの猫を同居させたことなどが原因で業務停止命令を受けた事例もあります。また、人の出入りによって猫が逃げないように内装も工夫しましょう。  ■給水・給餌器具や遊具などの設備  爪とぎや隠れる場所なども用意しましょう。 ■トイレや換気システム  排泄物はにおいが出るというのもありますが、猫が安心してトイレができるように、別の部屋に置くなど設置場所に注意が必要です。また、においの原因となるため掃除がすぐにできる場所がよいでしょう。 カフェとしての設備を整えよう  飲食を提供する場合、カフェとしての設備も必要になります。どのようなメニューにするかによって厨房設備は異なります。また、猫が厨房に入らない内装にする必要があります。保健所に確認しながら、提供するメニューや厨房設備を整えましょう。  猫とのふれあいだけでなく、カフェとして飲食を提供する場合は特に衛生面に注意しましょう。猫のために必要な設備と飲食提供のための設備がそれぞれ必要です。   猫カフェをオープンする前に  猫カフェをオープンし営業するためには、届け出や資格、設備などが必要になります。資格については、講習を受ければ取得できるものが多いです。また、動物取扱責任者の条件については、通信講座などを利用して必要な資格を取得することも可能です。ドリンクの提供も自販機などを利用するのであれば、特別な手続きはいりません。比較的はじめやすいことから、増えつつある猫カフェ。しかし、営業を続けるのが難しいのも事実です。万が一、閉店した場合のことも考えて、責任を持って猫の世話をできる環境を整えておくことも大切です。  
    開店ポータル編集部
    2018/09/01
  • 【飲食店開業の手引き】開業のタイミングと開業準備で押さえておきたいポイントとは?
     飲食店を開業するにあたっては、さまざまな手続きや準備が必要になります。 そのため、一般的には開業を決意してから、約1年間かけて準備をすすめるのが妥当だと言われています。勢いや思い付きだけでお店を開店させても、長続きする繁盛店に成長する可能性は低いでしょう。お店を始めることを決意したら、まずは開業のタイミングを見定め、準備段階から繊密な計画を立てることが重要になります。  本記事では、独立開業を目指す方向けに開業のタイミングと開業準備のポイントについて説明していきます。 開業するにあたって最適なタイミングとは?  開業を希望する人が、まず最初に悩むのが開業のタイミングではないでしょうか。漠然と「いつかは独立したい。」と思っているだけでは、いつまでも現状のままです。「何歳までに。」「この資格を取ったら。」「何年下積みを経験したら。」など人によって目標はさまざまあり、そのタイミングも重要です。それらにプラスして、押さえておきたいタイミングの見極めポイントを見ていきましょう。   ①開業のタイミングの見極めには自己資金が重要!  開業後に苦労することとして、運転資金の問題があります。自己資金が不足していると、運転資金にも影響が出るうえ、金融機関からの融資も受けづらくなります。一般的には、開業資金の3分の1は自己資金で補えると良いとされています。勢いや熱意だけで開業しても、長続きしなくては意味がありません。経験を積みながら自己資金の貯まるタイミングを見極めて、開業日の設定をしてみましょう。   ②飲食店開業のベストタイミングがある!  実は飲食店を開業するにあたって、時期的に最適なタイミングがあります。それは9月~10月。プレオープン含め、最初の2~3か月はお店を周知させ軌道に乗せる期間、仕事に慣れるのに必要な期間として考えましょう。そして、その期間は新店舗に興味を持ったお客さまで最も賑わいます。そんなお試し期間を越えるとお店は落ち着きだし、一部の常連さんだけが通う店にシフトしていくのです。そんな閑散期を乗り越えるために利用したいイベントが、クリスマスや忘新年会。12月~1月は飲食店が最も忙しくなる時期です。お客さまの立場からも予約が取りにくく、宴会やパーティーができる飲食店を探すのに苦労する時期で、お店にとってはまさに書き入れ時です。繁忙期に不慣れな接客でお客さまをお迎えするのは避けたいですよね。そこで逆算すると、開店時期は9月~10月に向けて準備を進めるのがベストと言えるでしょう。  タイミングを見極めて開業したとしても、すぐに繁盛するとは限りません。そんな時は、気力や体力も必要です。タイミングを待つばかりに、気力や体力が衰えてしまってからの開業では、営業に支障が出る可能性もあります。精神面や体力面においてもも不安のない状態での開業を目指しましょう。 開業準備で押さえておくべきポイントとは?  いざ、開業に向けて準備を始めようと思うと、次から次へとやらなくてはいけないことが出てきます。そのため、何をいつまでにおこなえばいいのか、そして資金はいくらかかるのかなどきちんとした計画を立ててスケジュール通りに進めることが肝となります。一般的に言われている1年間を準備期間とし、いつ何をするべきかのポイントを押さえていきましょう。 ―――【1年前~】―――  ■コンセプトを決めて事業計画書を作ろう!  飲食店を開業するためのはじめの一歩は、店のコンセプトづくりです。トータルイメージから客層、メニューや価格帯など、それぞれについて明確にしていく必要があります。コンセプトに近いお店を訪ねてイメージを膨らませつつ他店との差別化を図り、自店の売りを考えることが重要です。  そして事業計画書を作成する際に、そのコンセプトが実現可能かどうかを検証しましょう。この時点の事業計画書は、完成形ではありません。準備を進める中で段々と詳細をつめていくことになります。 <Point1:看板メニューを作る>  リピーターを獲得する要素として、料理がおいしいことは必須です。自信のある料理メニューの中でも、看板メニューを必ず準備しましょう。看板メニューを目当てに訪れるお客さまは多いものです。 <Point2:コンセプト作りは“5W2H”から>  コンセプトを作る際は“5W2H(=なぜ、いつ、なにを、どこで、だれに、どうやって、いくらで)”について、詳細を固めていくと良いでしょう。   ―――【6か月前~】――― ■物件探しを始めよう!  ターゲット層や価格帯など、コンセプトに沿った集客が見込めるエリアで物件を探します。不動産屋に足を運ぶだけでなく、居抜き物件などを検索できるサイトなども活用し効率的に進めましょう。物件探しは時間も労力も必要です。なかなか理想の物件と巡り合えないこともあるでしょう。ただし、内外装の施工なども考えて3か月前には、不動産契約書を締結しましょう。 <Point:適正家賃を念頭においた物件探し>  飲食店を経営するうえでの適正家賃は、収益還元法という計算式から求めることができ“想定売り上げ×10%”が適正家賃とされています。つまり、“家賃は売り上げの1割以下に抑えるべし”ということです。 ■資金調達の計画を立てよう!  開業時には莫大な資金が必要になります。自己資金や親族から借りるなどして賄うのが理想ですが、それだけでは足りないということがほとんどです。その場合は、何らかの形で資金調達をする必要があります。資金調達の際は、物件取得費用、設備資金、運転資金(最低でも3か月分)を考えましょう。 <Point:賢い資金調達を>  民間の金融機関からの借り入は、ややハードルが高めと思っておいたほうが良いでしょう。実績が重視されるので、初めての開業の場合は融資をしてくれない可能性があるからです。一方、公共の金融機関である日本政策金融公庫は民間の金融機関に比べると通りやすい傾向にあります。ただし審査には時間がかかります。そのタイムラグも頭に入れて計画に組み込む必要があります。また、返済義務が発生しない補助金や助成金の取得も視野に入れて賢く資金調達をしましょう。 ―――【3か月前~】――― ■店舗の施工設計をおこない、施工着手!  物件の契約が済んだら、店舗の内外装の施工をおこないます。最近では、自身でDIYをする方も多く、施工費用の削減も可能です。プロの手を借りる場合は、複数の施工業者から相見積もりを取ることをおすすめします。あらかじめ予算を組んで、その範囲内で実現可能なデザインを考えてもらうことが大切です。 <Point①:保健所への事前相談も忘れずに>  店舗デザインが決まったら、施工開始前に図面を持参し保健所に相談しに行くことをおすすめします。完成してから「あれはダメ、これもダメ。」となっては手遅れです。営業許可がおりる条件をクリアしているかどうか、事前の確認を怠らないようにしましょう。 <Point②:施工時からお客さま獲得のチャンス>  施工開始する際には、事前に大家さんや隣接の方々へのあいさつはもちろん、施工スケジュールなども共有をしておくとスムーズに作業を進めることができます。近隣の方々への第一印象は重要です。開店後は常連さんとしてのお付き合いが待っているかもしれませんよ。   ―――【2か月前~】――― ■開店準備にとりかかろう!  厨房機器やインテリア、販促物などの準備を始めましょう。また、従業員を雇う場合は、この時期から募集をかけると良いでしょう。開店日までに接客などの教育をおこなうことも考えて採用時期などを逆算していきましょう。 <Point:販促活動の重要性>  開店日から安定した集客をするためには、販促活動が重要です。ホームページ・SNS・チラシなどを駆使して、応援してくれる方々を事前に捕まえておくことをおすすめします。販促活動を開始する数週間前には、開店記念クーポンや広告物などが準備できている状態が理想です。   ―――【1か月前~】――― ■各種役所への申請を確実におこなう!  飲食店を開業するには、飲食店営業の許可を受けるために保健所への申請が必要になります。また、深夜営業をおこなう場合は、警察署へ申請する「深夜における酒類提供飲食店営業の営業開始届出」が必要となります。そのほかにも自店に必要な申請が何かをきちんと調べて、滞りなくおこなえるようにしてください。  開店日まで1か月を切ったら、最終的な確認や決定をおこなっていきます。営業内容の打ち合わせやメニューの最終決定、仕入れ品の発注などをおこないましょう。開店前にスタッフだけでリハーサルをおこなうのも良いでしょう。そして、関係者を招いてのプレオープンを経て、いよいよ開店となります。 仕事は辞めずに経験と資金を蓄えながら準備を進めましょう!  本記事で挙げた以外にも、開業のために押さえておきたいポイントはたくさんあります。まずは、開業にベストなタイミングを見極めることが大切です。ここで重要なのは、現在お勤めのお店や会社を簡単に辞めないこと。資金と経験を蓄えるためには必要なことだからです。開業資金の融資を受ける際も、無職で申請をすると審査に不利になってしまうこともあります。融資を受けて本格的に開店準備に取り掛かるギリギリまで、お店や会社を辞めずに並行して準備を進めましょう。  大変なのは開店までのステップだけではありません。お店を維持するには、さらなる困難が伴います。そのためにもベストな開業時期を見定めた入念な準備が必要です。  
    開店ポータル編集部
    2018/08/29
  • アニマルカフェ開業“動物がいるカフェ”をオープンする時に守るべき5つのルールとは?
     近年、猫カフェや小鳥カフェ、爬虫類カフェ、フクロウカフェなどさまざまな動物系カフェが流行しています。“カフェ”と言えども、通常のカフェとは一風変わった業態であるため、動物系カフェを開く場合、守らなければならないルールがいくつもあります。ただ触れ合いのみを目的としたカフェのほか、触れ合いに加えて軽食を提供するカフェなどその形態はさまざまですが、サービス内容や扱う動物によって守るべきルールにも違いがあります。詳しく見ていきましょう。 1.動物系カフェを開業するうえで守るべき2つのルール  基本的に動物系カフェは生きている動物を扱う業態です。動物のいるカフェにかぎらず、ペットショップなど動物を扱う店を開業する場合は、都道府県知事または政令市の長の登録を受けなければなりません。また、動物の管理の方法や施設の規模、構造などの基準を守ることが義務付けられています。 ①動物取扱業に登録する  動物系カフェを開業する場合は、動物取扱業に登録申請する必要があります。なかでも動物系カフェは、生きている動物を展示している業種とみなされるため”第一種動物取扱業”への登録が必要になります。そして、開店の条件として、職員のなかから動物取扱責任者を選任することが求められます。 ・動物取扱責任者とは  動物取扱責任者とは独立した資格ではなく、その店での責任者という位置づけです。ただ、店の職員であればだれでもなれるわけではなく、動物取扱責任者になるための条件が定められています。また、動物取扱責任者は、年一回以上、動物取扱責任者研修を受ける必要があります。 動物取扱責任者になるための条件 ・動物系カフェで半年以上の実務経験があること。 ・動物系カフェを営む上で必要な知識や技術を習得するため教育機関で1年以上学校法人や教育機関で学んでいること。  …学校法人以外の教育機関の場合、要件として認められない場合もあるので注意が必要です。 ・動物系カフェにかかる資格を持っていること。  …資格は、公平性及び専門性を持った団体が行う客観的な試験、が該当します。例えば、環境省が認めている資格として、一般社団法人 全国ペット協会の家庭動物管理士や協同組合 ペット・サービスグループ(PSG)の小動物飼養販売管理士などがあります。 ②動物の管理方法や施設の基準について  動物の所有者として最後まで責任を持って飼養することが求められます。店内の動物に感染症が蔓延するなど不適切な取扱によって動物が弱ったり、鳴き声や臭いによって周辺の住民とトラブルになったりしないように基準が定められています。守らなければならない動物の管理方法や施設の基準の概要をいくつか紹介します。 1.飼養施設等の構造や規模について  ・個々の動物に適切な広さや空間を確保すること ・給水・給餌器具や遊具など必要な設備を配置すること 2.飼養施設等の維持管理について ・1日1回以上の清掃を実施すること ・動物の逸走を防止すること 3.動物の管理方法について ・動物の状態を事前に確認すること ・適切な飼養または保管を行うこと ・広告の表示規制を守ること ・関係法令に違反した取引はしないこと 4.全体事項 ・標識、名札を掲示すること ・動物取扱責任者を配置すること  必要に応じて都道府県の動物愛護担当者が立ち入り検査を行い、基準が守られているかどうか確認します。また、第一種動物取扱業に登録せずに営業した場合は100万円以下の罰金に処せられます。 2.飲食を提供する動物系カフェのルール  飲食を提供せず、動物の販売なども行わない場合は、動物取扱業に登録し、動物の管理方法や施設の基準に従い開店すれば問題ありません。しかし、カフェとして飲食を提供する場合は、食品衛生責任者の資格と飲食店営業許可の取得が必要です。開業場所の保健所によって衛生管理のルールに違いがあります。動物のスペースと飲食のスペースを完全に分けるなど決まりがある場合も多いので、事前に確認しましょう。なお、ペットボトルなどの販売のみであれば、飲食店ではないため品衛生責任者の資格や飲食店営業許可の取得は不要です。 3.営業時間に関するルール  営業時間に関しては、扱う動物によってルールが異なります。 ・犬や猫を扱うカフェ  午後8時から午前8時までは原則営業できません。 ・犬や猫以外の動物を扱うカフェ  営業時間に関するルールはありませんが、動物に過度な負担がかからないように注意して営業することが求められます。 4.動物を販売する場合のルール  犬や猫だけでなく鳥類や爬虫類を含め、動物を販売する場合は、購入者に対して動物を直接見せてそれぞれの特徴や適切な飼育方法を説明することが義務付けられています。こちらは、対面で、文書を使いながら行わなければなりません。また、動物が売れ残った場合について、譲渡先をどのようにするか検討しておくことも義務付けられています。特に犬や猫を販売する場合、以下の内容が守るべき基準として定められています。 ・犬猫等健康安全計画を登録時に策定し遵守すること ・かかりつけの獣医師と連携し、犬猫の健康を管理すること ・販売困難な犬猫についての終生飼養を確保すること ・生後56日を経過しない犬猫を販売しないこと(正し法に定める日までの間は 49日) ・飼養する犬及び猫の帳簿を作成し5年間は保管すること ・犬や猫の所有数を報告すること ルールを守り動物を守ろう  動物系カフェには一般的なカフェにはないルールがいくつもあります。そしてそのルールの多くは、お店やお客様のためではなく、動物を守るために定められています。癒やしや喜びを与えてくれる動物は、人にとってかけがえのない存在です。そんな動物たちがお店で元気に過ごせるように、動物がいるカフェをオープンする場合は、必要な申請手続きを確認し、ルールを守って開業準備をすすめましょう。  
    開店ポータル編集部
    2018/08/27
  • 【契約後のトラブル防止!】~物件を決める前に最低限確認すべき4つのポイント~
     飲食店経営者に❝開店準備をすすめるなかで、一番苦労したことは何ですか?❞とたずねたとき、資金集めと肩を並べるほど多くの経営者が苦労するのが“物件探し”です。物件を決めるときには、何度も不動産屋へ足をはこび、内見を重ねなければなりません。  たとえ、理想の物件に出会えたとしても、気を付けなければならないポイントがあります。“やっと理想の物件に出会えた!”と喜びのあまり、すぐに契約に踏み切るのは、おすすめできません。契約後にトラブルが起きるのを防ぐため、いくつか事前に確認しておかなければならないことがあります。事によっては、その後の準備や営業にまで影響が出てしまうものもあります。スムーズにお店をオープンさせる上で重要な“事前確認”。本記事では、物件契約前に最低限確認しておくべき4つのポイントをお伝えします。 1.前に入っていたお店が退店した理由は何なのか  以前、その物件に入っていたお店がどのような理由で退店したのか、確認をしておきましょう。オーナーの個人的な都合であれば特に気にする必要はありませんが、原因が立地や集客、設備の不具合などにある場合は要注意です。せっかく開業しても、同様の理由で、自分の店舗も閉店に追い込まれてしまう可能性があります。また、短期間での入れ替わりが激しい物件の場合も同じような原因が考えられます。どれだけの期間続いていたのかも確認できると良いですね。  たとえ、立地が悪いからといって、絶対に諦めなければならない物件というわけではありません。人通りの少ない場所にお店を構えて、“隠れ家スポット”として人気店となった成功例もあります。物件が良くない=繁盛しないとは、一概には言えないのです。とはいえ、営業を続けにくい可能性があるのも事実。前のお店がどのような理由で退店をしたのかしっかりと確認をし、相応の対策をとったうえで決めましょう。 2.初回家賃が発生するタイミングはいつ頃か  初回家賃が発生するタイミングは、物件や管理会社によって異なります。多額の費用がかかる重要なことなので、管理会社や物件のオーナーにしっかりと確認をしましょう。  交渉次第で融通をきかせてもらえる場合もありますが、基本的には、契約後、すぐに初回家賃が発生してしまうケースがほとんどです。そのため、今後のスケジュールや準備を整えてから、契約にすすめましょう。ここを押さえておかなければ、空家賃が発生してしまい営業開始前から赤字となってしまうことも。 3.いつから内装工事に着工して良いのか  物件が決まった後はスムーズに内装工事が進められるよう、あらかじめ施工業者に工事スケジュールを確認しておく必要があります。混み合う時期だと希望のタイミングで行えないことはざらにあります。すると、工事を進められないまま家賃だけが発生してしまう状況にもなりかねません。契約後、すぐに初回家賃が発生する物件ならなおさらです。着工できる時期にあわせて、物件の契約が結べるように調整する必要があります。できるだけ余分なコストや無駄を省いていきましょう。 4.電気やガスの容量(設備)は適切か  飲食店の営業に欠かすことのできない電気やガスですが、業種や業態によって使用量には大きな差があります。とくに、以前入っていた店舗と業態が全く異なる場合には要注意です。“多分大丈夫だろう”と安易に考えてはいけません。どれだけの容量があるのかしっかりと確認しておきましょう。この確認を怠ってしまうと、オープンしてから電気やガスが思い通りに使えず、営業ができない場合も。工事で解決することはできますが、それにはもちろん、費用がかかります。事前に、営業をするうえで必要な容量を把握しておき、それをまかなえるだけの設備がある物件を選ぶのが良いでしょう。 より良いスタートをきるために        前に入っていたお店が退店した理由、初回家賃が発生するタイミング、内装工事に着工するタイミング、電気やガスの容量といった4つのポイントは、物件を決める前に、最低限確認をしておきたいものです。物件を契約してしまった後にこれらの問題が発覚すると幸先が悪く、モチベーションの低下にも繋がります。また、予想もしていなかった問題に直面した焦りから、さらに別の問題を引き起こしてしまうことも。  物件を選ぶ際には事前確認をしっかりとおこない、スムーズにお店を開店させましょう。  
    開店ポータル編集部
    2018/07/05
  • 【動物系カフェ開業】“アニマルカフェ”を開くためには資格や許可が必要って知ってた?
     今やカフェは、美味しいドリンクやデザート、食事を楽しむだけの場所ではありません。可愛い犬や猫、フクロウや小鳥、爬虫類やハリネズミ…さまざまな動物と触れ合える“アニマルカフェ”が人気を博し、多くのお客様に癒しの時間を提供しています。経営者は自分の好きな動物と一緒にお客様をおもてなしできる、そんな夢のようなアニマルカフェですが、そう簡単な話ではありません。お店を経営するだけでも大変なのに、一緒に働く従業員は動物たちです。言葉も通じなければ、営業後も彼らのお世話が待っています。一緒に働き、生活を共にする訳ですから、それ相応の責任と覚悟が必要になることは言うまでもありません。そして、飲食店を開業する際の手続きにプラスしておこなわなければならないこともあります。本記事ではアニマルカフェを開業するにあたって、必要な資格や許可についてみていきましょう。 アニマルカフェを開業するために必要な手続き  まず、アニマルカフェを開業するための、一連の手続きを確認しましょう。申請する内容の基本は、猫、犬、ウサギなど種類を問わず同じものとなります。   1.営業許可の取得 2.第一種動物取扱業の登録 3.動物取扱責任者の選定 4.ペットフードの製造と販売に関する届出 ※犬猫のみ 5.消防署への届出 6.税務署への届出   申請方法や要件の詳細 1.営業許可の取得    お客様に食事を提供する場合は、一般のカフェと同じく保健所から“営業許可”を取得する必要があります。自治体によっては、アニマルカフェに特化した基準を設けている場合もあり、衛生面に関してはより厳しく審査されることもあります。  ■料理を提供する場合:飲食店営業許可  ■飲物と簡単な菓子類の提供:喫茶店営業許可  ■他に菓子類等の販売:食品製造業許可   飲食店開業のために必要な手続き~営業許可~【保健所編】はコチラ>>>   2.第一種動物取扱業の登録  これは、実験動物や産業動物を除く、哺乳類、鳥類、爬虫類が対象の登録制度です。営利を目的とし、下記業種に該当する場合は必ず届け出ましょう。  必要に応じて各都道府県の担当者による検査も行われます。犬や猫の動物たちが、カフェスタッフとしてお客様との触れ合いサービスを行う場合は下記業種の“展示”にあたります。また、カフェで動物を預かる場合は“保管”の登録も必要になります。ペット同伴で食事ができるスタイルのカフェは、この登録は必要ありません。    ■該当する業種   販売:ペットショップ・ブリーダー・ブローカーなど   保管:トリマー・ペットホテル・ペットサロン・ペットシッターなど   貸出:ペットレンタル・ペットモデル・タレント犬など   訓練:ドッグトレーナー・ペットトレーニングなど   展示:動物園・水族館・動物ふれあいパークなど   競りあっせん業:会場でおこなう動物のオークションなど   譲受飼養業:老犬などを有償で動物を譲り受けて飼養する業務    ■申請方法   上記種別ごとに申請    ■申請場所   管轄の保健所か動物愛護センター    ■守るべき事項   動物取扱責任者の選定、管理方法、営業施設の構造など    ■基準、登録違反の場合   業務停止命令、100万円以下の罰金 可能性あり   環境省(第一種動物取扱業者の規制)HP:http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/trader.html   3.動物取扱責任者の選定  上記の業種に該当する場合は、動物取扱責任者を選定しなければなりません。責任者は次の3つのうち、いずれかの要件を満たすことが求められています。   ①申請したい第一種動物取扱業の種別について、半年以上の実務経験があること ②申請したい第一種動物取扱業の種別についての、専門学校・スクール(一年以上)を卒業していること ③申請したい第一種動物取扱業の種別についての、民間が営む独自の資格を有していること    半年以上でもアルバイト経験があれば条件を満たすことができるので、難しくはないでしょう。そして、動物取扱責任者となった人は、各自治体の研修を初回と年に一度受講しなければなりません。   東京動物愛護相談センターHP:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/douso/dt_gyou/youken.html   4.ペットフードの製造と販売に関する届出 ※犬猫のみ    お持ち帰り用の犬と猫のペットフードを店内で調理し、販売する際には各都道府県の農政局または地域センターに届け出なければなりません。これは“愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律”に則ったもので、有害な飼料からペットを守るため平成21年6月1日に施行されました。もし、届け出をしなかった場合には罰則があるので、注意してください。お持ち帰り用の犬と猫のペットフードを店内で調理し、販売する場合には製造と販売の帳簿をつけ、保管しておくことが義務付けられています。製造したペットフードを店内だけで提供する場合には、手続きの必要はありません。   農林水産省HP(ペットフード安全法 届け出や帳簿に関するマニュアル):http://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/petfood/attach/pdf/index-8.pdf   5.消防署への届出    アニマルカフェであっても、多くのお客様が来店する場所のため、消防法上の届け出は必要です。  ■防火管理者責任届   従業員を含め収容人数が30人を超える場合、営業開始までに届出  ■防火対象設備使用開始届   建物を利用する場合、利用開始10日程度前までに届出  ■火を使用する設備等の設置届   火を使用する設備を設置する場合、設置前までに届出 飲食店開業のために必要な手続き【消防署編】はコチラ>>>   6.税務署への届出  また、個人事業主として以下の項目を、管轄の税務署に届け出る必要があります。    ■開業届   開業から1ヶ月以内  ■給与支払事務所等の解説届出書(給与支払委がある場合)   開業から1ヶ月以内  ■青色申告承認申請書   開業から2ヶ月以内 飲食店開業のために必要な手続き【税務署編】はコチラ>>>   オープン後は衛生管理・飼育管理をしっかりと  このように、アニマルカフェの開業には、通常の飲食店には必要のない資格や許可、届け出が必要となります。手続きが多く大変な点もありますが、お客様が安心して利用できるようもれなく準備をすすめましょう。  アニマルカフェ開店後の注意点は、衛生管理・飼育管理を徹底することです。動物の臭いは周辺に伝わります。こまめに掃除をして、動物たちも人間も気持ちよく過ごせる環境づくりが必要です。また、動物たちを従業員とするわけですから、配慮しなければならないこともたくさんあります。たとえばフクロウなどの場合、一日中狭い部屋のなかで、紐に繋いでいてはいけません。ストレスを抱えてしまわないように、人目を気にせず自由に過ごせる時間を設けてあげる必要があります。また、糞尿の匂いが気になるからと彼らにあたえるご飯や水の量を減らすなどのずさんな飼育管理をしてはいけません。きちんと尊重し、快適に過ごせる環境づくりをおこないましょう。  このほか、忘れてはいけないのが、動物の愛護及び管理に関する法律です。犬及び猫の販売業者、貸出業者、展示業者の営業時間は20時までと定められています(一定の条件を満たせば22時まで営業可能)。生き物を扱うお店として、動物たちの労働・生活環境を整備することで、長く愛されるアニマルカフェを目指しましょう。    
    開店ポータル編集部
    2018/06/26