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食材価格が高騰で飲食業はさらなるピンチ!材料費を抑えたコスト削減方法とは

開店ポータル編集部
2021/06/24
この記事の目次 [表示する]


新型コロナウイルス禍の長期化に苦しむ飲食業界に、材料価格の上昇が追い打ちをかけるというニュースが注目されています。

 

飲食店が利益を出すためには、食材の原価や仕入れ価格を抑えながら、料理の質を下げないようなサービスを提供することが重要です。

 

本記事では、飲食店の食材高騰対策として、材料費を抑えたコスト削減方法やメニューの見直しポイントなどを詳しく解説いたします。
 

世界の食料価格が高騰


 

【参考:国連食糧農業機関(FAO)食料価格指数データより】

 

約10年ぶり最大の上昇率

現在、世界の食料価格が10年ぶりの上昇率で高騰しています。国連食糧農業機関(FAO)によると、2021年5月の食料価格指数は前年同月比で約40%跳ね上がるというデータが発表されました

 

この指数は、2011年以来最大の上昇率を記録しているそうです。コロナの感染拡大に伴う、混乱をきっかけに起きたインフレが加速しつつあるとの懸念が高まっています。

 

食料価格高騰の背景

食料価格高騰の背景には、コロナ渦による移動制限で農作業の担い手である外国人労働者が不足している国が多く、生産が追いつかない状況が続いていることが挙げられます。

さらに、コロナの行動制限が解かれた国々で、ワクチン接種の進展とともに消費が戻り、肉や食用油などの需要が回復しているためだと分析されています。

 

日本における値上げ実例

焼肉店

東京の板橋区にある焼肉店では、2021年6月下旬から牛肉の急激な値上がりに直面しているそうです。

 

米国産バラ肉は1キログラム当たり1,300円から1,500円に、タンは2800円から3300円に引き上げると卸業者から伝えられたということです。

 

日清オイリオグループの食用油

日清オイリオグループは2021年に入って3度の商品の値上げを発表しています。数か月で3度の値上げは、回数としても多いでしょう。

 

中でも業務用食用油は4月と6月の計2回で1斗缶当たり800円以上引き上げました。また、8月納入分からさらに800円以上引き上げる予定です。

 

世界的な需要拡大で、コストの上昇分すべてを吸収することが難しい状況だということです。日本企業でも影響が出ているわかりやすい例です。

 

居酒屋

東京の赤坂駅近くにある居酒屋では、今月に入って業者から食用油1斗缶を500円値上げすると通知を受けました。

 

昼は定食を中心にランチ営業を行っており、1カ月で1,000円以上のコスト増は大きな痛手です。今後さらに営業や集客の工夫が必要となるでしょう。
 

中華料理店

東京の千代田区にある中華料理店は、コショウをふんだんに使った料理を売りにするお店として営業しています。
 

ウリであるコショウの価格は去年に比べ、約3割上がりました。現在は値上げせず営業しているそうですが、今後は対応に追われそうです。

 

飲食店の仕入れ価格を下げる対策

一括で大量発注

大量仕入れに向いているのは、店舗の中心メニューにかかわる食材です。そして、確実に消費できる数の食材であることが大事です。

 

長期保存ができてケース単位で発注すると単価が安くなる乾麺や調味料、缶詰などの品質的にも心配がない材料は大量発注に向いています。
 

複数の卸業者と取引する

多くの飲食店では、肉類や野菜類、酒類など、食材の分野別に特定の卸業者と取引をしているケースが多いでしょう。

 

同分野でも複数の業者と取引をすることで、常に価格の安い方から仕入れることができるなど、比較することで仕入れ値を下げることが可能です。

 

ブランドの固定概念に拘りすぎない

品質はほぼ同じでも、メーカーやブランドが違うだけで値段が変わる食材もあります。柔軟に他ブランドにも目を向けてみることも大切です。


飲食店としては仕入れ品に拘りがあったものの、他を試食したら安くて美味しかったため、仕入れ品を変更したという店もあるようです。

 

発注方法や決済方法を変更する

ディスカウントストアなど、低価格を売り物にする小売業が、仕入値を抑えるためによく活用しているのが現金決済による仕入れです。

 

飲食店では、卸業者と買い掛けで取引することが多いですが、配送日ごとの現金払いにすることで仕入れ価格を抑えられるケースも多いのです。

 

食材廃棄ロス対策

先に仕入れた食材は先に使うということを徹底しましょう。日々食材の棚卸を行い、余計なものを貯めこまず消費する工夫をすることが大事です。

 

万が一のための在庫を多く確保してしておく傾向のある店舗もありますが、原価率を高めてしまう要因となりますので見直しが必要です。

 

メニューを見直す

原価率コントロールをするためには、メニュー開発力が必要となります。日頃からトレンドを意識したアンテナを張ることが大切です。

 

いま一度、現在のニーズや戦略を見直し、仕入れ価格が低い食材を使いながらもおいしく、お客様の満足度を上げていく方策を考えましょう。

 

共通食材の利用によるメニュー開発

例えばラーメン店の場合は、「麺」や「スープ」は共通食材として様々なメニューに応用できるので食材のロスが少ない飲食店と言われています。

 

自店舗にも、共通食材でアレンジできるメニューがないか見直し、食材の有効活用とともに、新たなメニューを開発していきましょう。

 

高原価率メニューのオーダー比率増対策

飲食店においては、原価率を30%以内に抑えることが大事と言われますが、看板メニューに限っては原価率を大幅に超えることもあるでしょう。

 

大切なのは、必ず低原価率メニューをセットでおすすめするなどして、原価をコントロールしていくメニュー構成の工夫になります。

 

定期的に仕入れを見直す

卸業者の提示額は長期間変わらないことが多く、食材高騰により値上げをすることはあっても、値下げをすることはあまりありません。

 

一度取引きを開始すると長期的な付き合いになることが多いですが、新しい業者の開拓、相見積もりを取るなど最新情報をキャッチしましょう。

 

【関連記事】飲食店経営コスト「FL・FLR」材料費・人件費・家賃を理解しよう


 

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