食材調達

飲食店で使う業務用「氷」の種類と特徴・用途、調達方法を知ろう

開店ポータル編集部
2020/09/08
 飲食店を営業するにあたり、なにかと欠かせない氷。ドリンクに入れるだけでなく、食材や料理を冷やすときにも使います。

 ひとことで氷といっても、氷には、種類があり大きさや形もさまざま。それぞれに得意な役割・最適な用途があります。

 飲食店で氷を扱うさいには、それぞれの特徴を活かして使うことが大切です。
本記事ではそんな氷の種類や特徴についてご説明します。

【飲食店】使われている氷は主に8種類


 氷は形状によって種類が異なります。一般家庭でもよく見かけるものから、飲食用として使われているもの、冷却用として使われているものなど、さまざまです。使われる機会の多い、8種類の氷をご紹介します。

①キューブアイス
②ハーフキューブアイス
③フレークアイス
④チップアイス
⑤異形アイス
⑥丸氷(まるごおり)
⑦ブロックアイス
⑧純氷(じゅんぴょう)


 それぞれの特徴や、主な用途を見てみましょう。

【飲食店で使う氷】①キューブアイス

【特徴】 
 最もポピュラーな氷が、キューブアイスです。名前の通りキューブ型(立方体型)をしており、ダイヤアイスと呼ばれることもあります。透明度が高くて硬く、溶けにくいのが特徴です。大きさは、一辺が3cm前後。家庭用の冷蔵庫でも製氷できるため、一般家庭でもよく使用されています。
 飲食店で使用する際には、「氷は○個入れること」と、オペレーションがしやすいメリットがあります。

【用途】

 キューブアイスは、主にドリンクに入れて提供します。溶けにくいため、味を薄めてしまうことなく冷やせます。それ以外にも、かき氷用の氷として使ったり食材を冷やしたりと、幅広いシーンで利用可能です。

【飲食店で使う氷】②ハーフキューブアイス

【特徴】
 ハーフキューブアイスは、一辺が1.4~2cm前後のキューブ型の氷です。キューブアイスの半分くらいの大きさのため、ハーフキューブアイスと呼ばれます。主な特徴はキューブアイスと同様で、透明度が高くて硬く、溶けにくいことです。

【用途​】

 使用方法もキューブアイスとほぼ同じです。ドリンクに入れたり食材を冷やしたりと、飲食用としても冷却用としても使用されます。一つの氷のサイズが小さいため、特に小さなお子さまや女性のお客さまが多いお店におすすめです。
 また、袋につめやすいので、火傷をした際などのアイシングにも適しています。

【飲食店で使う氷】③フレークアイス

【特徴】
 フレークアイスとはガラスの破片のような見た目の、不定形の氷です。厚さが2mmほどと薄くて、小さいのが特徴。ほかの氷よりも、低コストでたくさんの量を製氷できるメリットがあります。

【用途​】

 主に鮮魚やお肉など食材の冷却用として、アイスベッドなどに使われます。粒が薄くて小さいため細かい隙間に入りやすく、食材を傷つけることなく素早く冷却できます。

【飲食店で使う氷】④チップアイス

【特徴】
 チップアイスとは、フレークアイスを固めてつくった氷のこと。紙コップなどに入れた際の“シャラシャラ”とした音には、清涼感があって人気です。表面積が大きいため、ほかの氷よりも溶けやすいという難点がありますが、冷却には適しています。

【用途】

 飲料用としてドリンクに入れたり、冷却用、料理の演出をかねたアイスベッドとして使われることが多いです。素早く冷やせるので、海鮮食材などを扱うお店におすすめです。

【飲食店で使う氷】⑤異形アイス

【特徴】
 異形アイスとはハートや三日月、星など、さまざまな形をした氷です。見た目から楽しむことができ、料理やドリンクの見栄えが良くなります。

【用途​】

 バーや喫茶店、居酒屋などでドリンクに入れて提供するのがおすすめです。異形アイスを使えば、普通のドリンクも最近流行りのフォトジェニックなものに早変わり。また、冷たいデザートなどに添えるなど、チップアイスのように保冷と演出をかねた使い方もあります。
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【飲食店で使う氷】⑥丸氷(まるごおり)

【特徴】
 丸氷は、バーや居酒屋などお酒を扱うお店で使われている球体の氷です。表面がツルツルしたものとデコボコしたものがあり、ツルツルであるほど溶けにくくなっています。

【用途​】

 お酒用として、ロックグラスなどに入れて提供することがほとんどです。溶けにくいうえに表面積が大きいため、ドリンクを薄めることなくしっかりと冷やせます。

【飲食店で使う氷】⑦ブロックアイス

【特徴】
 ブロックアイスは名前の通り、ブロック型の氷で、角氷(かくごおり)や貫目氷(かんめごおり)とも呼ばれます。カット次第でさまざまな用途に利用でき、とても便利で使い勝手が良いです。大きなサイズのものになると、通常の業務用製氷機では製氷できないため、購入するのが一般的です。

【用途​】

 砕いたり加工をすれば、かき氷用の氷やかちわり氷、丸氷などとして利用可能です。カットせずに“どぶ漬け”として使う方法もあります。イベントなどでドリンクを保冷するのに最適です。
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【飲食店で使う氷】⑧純氷(じゅんぴょう)

【特徴】
 純氷とは製氷機ではなく氷屋がつくった氷で、カルキなどの不純物を含んでいません。水を丁寧にろ過した後、じっくりと時間をかけて凍らせているため、透明度が高くてとても硬くなっています。手間をかけている分、質も良く、高級なお店で使われることが多いです。

【用途​】

 料理やドリンクなどの食用として、鮮魚などの冷却用として、どちらにも使えます。不純物を含まないため氷自体に味が全くなく、食材の味を損なうことなく提供できます。

氷の調達方法にはなにがある?

 氷の主な調達方法は、製氷機を導入して毎日お店で製氷するか、氷屋から都度仕入れるかの2パターンです。そのお店の業態や、来客数、一日に使う氷の量、使う氷の種類などによって、どちらの方法がおすすめかは異なります。

 製氷機と氷屋それぞれのメリットとデメリットを見てみましょう。

飲食店の厨房に製氷機を設置するメリットとは?

 製氷機を導入して氷を使うときの主なメリットとデメリットは、以下の通りです

【製氷機を置くメリット】

・仕入れの手間が省ける
・一度に大量の氷がつくれる
・必要なときにすぐ使える

【製氷機を置くデメリット】

・氷屋のものに比べて質が劣る
・ランニングコストがかかる
・清掃の手間がかかる

 居酒屋やカフェのようにドリンクメニューが多いお店や氷を毎日たくさん使うお店、どちらかといえば質よりも量が重視なお店は製氷機の導入がおすすめです。

 製氷機にもいろいろ種類があり、使用するものによって製氷方式や製氷できる氷の種類は異なります。また、同じ種類の氷でも、メーカーによって大きさや形状が微妙に異なることも。
 どのような氷がつくれるのかよく確認したうえで、お店にあったものを選びましょう。
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★製氷機の選び方に関する記事はこちら★
飲食店の必需品 製氷機はお店の「席数」で決めよう!

製氷機を設置せずに、氷屋から購入するメリットとは?


 続いて、氷屋で仕入れて使うときの主なメリットとデメリットです。

【氷屋から購入するメリット】

・氷の質が良い
・必要なときに必要な分だけ仕入れられる
・さまざまな種類の氷を仕入れられる

【氷屋から購入するデメリット】

・仕入れの手間がかかる
・在庫切れになる可能性がある
・注文してから使えるまでにタイムラグが生じる

 高級料亭や三ツ星レストランのように品質にこだわるお店や、量的にも頻度的にもあまり氷を使わないお店などは氷屋で調達するのが良いでしょう。
 
 氷屋によって、扱っている氷の種類や質、価格は異なります。また、配達の方法や頻度、要する時間なども違うため、比較して納得いくところを選びましょう。

★厨房機器に関する記事はこちら★
飲食店開業前に揃えるべき厨房機器・調理器具について調べてみた

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 形状によって用途も変わる氷。なんとなく選ぶのではなく、それぞれの特徴を活かしながら使うことが大切です。氷も料理や装飾の一部と考えてみてください。見た目も楽しくなるように工夫して使えば、お客さまからもきっと喜ばれるはず!氷を買うのにもコストがかかります。製氷機を選ぶさいや仕入れのさいには、用途に適したものを選んで、賢く使っていきましょう。

★食材の仕入れに関する記事はこちら★
業者・直接仕入・ネット…お店にあった仕入れ方法を見つけよう!

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