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飲食店経営|光回線なのにインターネットの速度が遅い!【原因と解決法】

開店ポータル編集部
2020/07/20

 売上データの管理、オンラインでの各種手続きなど、飲食店経営でインターネットを使う機会は何かと多いもの。光回線を契約するとお客さまにWi-Fiを使ってもらうこともできるので、集客上の強みにもなりますよね。

 通信速度の速さが売りの光回線ですが、さまざまな原因によって快適にインターネットを使えなくなることもあります。本記事では、光回線の通信速度が遅くなるいくつかの原因と、ケースに応じた対処法をまとめました。

「光回線の速度が遅い」と感じたらまずやること

 光回線を契約した場合、お店の端末は次のような経路でインターネットにつながります。
 通信速度が遅いと感じたときは、つぎのどこに問題があるのかを検証しましょう。
①プロバイダ
②光回線
③無線LANルーター、有線LANケーブルなどの接続機器
④パソコンやスマートフォンなどの端末

「インターネットの速度が遅い」と感じたらすべきこととは?

 光回線を使っていて「インターネットの速度が遅い」と感じたら、まずは無線LANルーターやモデム(ONU)の接触不良がないか確かめてみてください。
 まず、ルーターの電源コンセントを抜き差しして再起動を試みます。ルーターのスイッチを一度切り、5分ほど置いてからまた電源を入れると速度が改善する場合があります。

 インターネット回線と無線・有線LANをつなげる「モデム(ONU)」の接触不良も通信速度が遅くなる原因です。こちらも一度電源を切り、数分間熱を冷ましてから再起動してみましょう。ただし必ず取扱説明書を見て、電源を切っても大丈夫か、ほかにリセットできる方法があるか確認してください。

▼インターネットの速度が遅い原因と、ケース別の対処方法を知ろう

 上記の方法を試しても通信速度が改善されない場合、使っている端末や接続機器(無線LANルーターや有線LANケーブル)、プロバイダに問題があるのかもしれません。
 一つひとつ確認していきましょう。

①パソコンに問題がないか確認しよう

 光回線を使っているのに思うような通信速度が出ない場合、端末(=パソコン)自体に原因があることも多いです。たとえば、次のような例です。

▼パソコンのモデルが古い

 使っているパソコンのモデルが古いと、CPUやメモリ容量といったスペックが低いため、端末がインターネットのスピードについていけないことがあります。

古いパソコンを使っている場合、スペックを確認の上、買い替えを検討してみてください。快適に使うには、メモリ容量としては4GBは欲しいところです。

 CPUとは、パソコン上の計算処理や制御をおこなう「頭脳」のようなパーツ。これも、パソコンを選ぶときの大切なポイントになります。
 CPUにはブランドがあり、「Celeron」「Pentium」「Core i3」「Core i5」「Core i7」とスペックが上がっていきます。データ入力などの事務作業やメールのやりとり、インターネットの閲覧などがメインであればCore i3以下で大丈夫です。
 動画編集など高度な作業をおこなう場合はCore i5以上がおすすめですが、価格は上がります。

OSをアップデートしていない、ブラウザを最新バージョンに更新していない

 OSとは、コンピュータを動かすソフト(Windows/Mac OS)のこと。これをアップデートしていないと通信速度が遅くなります。OSが最新の状態になっているか調べてみましょう。

 ブラウザとはWebサイトを閲覧するためのソフトのことで、「Internet Exproler」「Google Chrome」「Mozilla Firefox」「Safari」などの種類があります。ブラウザのバージョンを最新の状態に更新していないことも、通信速度が遅くなる原因です。

パソコンを起動する回数が少ないと、更新プログラムが大量に溜まってしまうこともあります。まずはアップデートをすべて終わらせてしまいましょう。

▼メモリがいっぱいになっている

 パソコンのメモリがいっぱいになると、通信速度が遅くなるだけでなく、メールの立ち上げや文字の入力などすべての動作が遅くなります。使っていないアプリや、必要ないデータを削除してみましょう。

 メモリ容量を増やしたい場合は、国内シェアナンバー1のBUFFALO社から購入するのがおすすめ。下記のURLから、手持ちのパソコンに対応するメモリを探して購入できます。

BUFFALO社メモリページ:https://www.buffalo.jp/product/category/memory.html

 また、インターネットを使っていると自動的に溜まっていくキャッシュと履歴を削除することで、通信速度が改善されることもあります。こちらも試してみましょう。

②インターネット接続機器に問題がないか確認しよう

 通信速度が遅い原因として、端末の次に考えられるものが接続機器です。
 特に無線LANのルーターは24時間電源が入りっぱなしであることが多いため、過熱が原因のトラブルが起きやすくなっています。

▼【無線LAN】ルーターが光回線の速度に対応していない

 無線LANルーターが、使っている光回線の通信速度に対応しきれていないと、インターネットの速度が遅くなります。たとえば、最大ダウンロード速度1Gbps(1000Mbps)の光回線を使っていても、無線LANが100Mbpsまでしか対応していないと、100Mbps以上の速度は得られません。

 試しにケーブルを使って有線でインターネットにつなぎ、速度が改善するようであれば、ルーターが光回線の速度に対応していない可能性が高いです。ルーターのスペックを確認してみましょう。

 その場合はルーターを買い替えることで速度が改善されますが、プロバイダからルーターをレンタルしている場合は、最新の機種に取り換えてもらうといいでしょう。

【無線LAN】ルーターと端末の距離が遠い、または障害物がある

 無線LANの電波は意外に弱く、水、コンクリートの壁、電波を発するほかの機器などに阻まれて届かなくなってしまいます。そのため、ルーターと使用する端末の距離が離れていると、通信速度が遅くなる可能性があります。

 端末をルーターの近くに持ってくると通信速度が改善するようであれば、ルーターの置き場所から端末まで電波が届いていないと考えられます。電化製品や鏡のそば、水回りの近くを避けて、置き場所を変えてみてください。部屋のなるべく中心かつ、床に直接置かないことにも気をつけましょう。

【関連】飲食店集客 Wi-Fiルーターの選び方とは?ネット環境改善で売上UP!

▼【有線LAN】LANケーブルの規格が古い

 LANケーブルを使って有線でインターネットにつないでいる場合、ケーブルの規格が古いと光回線の速度に対応できません。
 LANケーブルにはCAT3、CAT5、CAT5e、CAT6A、CAT7、CAT8などの規格があり、数字が大きいほど高性能になります。CAT8の最大通信速度が40Gbpであるのに対して、CAT5では最大100Mbps、CAT3では最大10Mbpsまでしか速度が出ません。

 ケーブルの規格は、外装や本体に記載されています。光回線を使うのであれば、1Gbpsの通信速度に対応する「CAT5e」以上の規格のケーブルに買い替えることが望ましいです。

▼【有線LAN】LANケーブルが断線している

 LANケーブルは折り曲げや衝撃によって断線しやすく、環境によっては数か月~数年でダメになってしまいます。ケーブルの上に物を置いたり、強い力で引っ張ったりしていないか確認してください。

 タコ足配線やケーブルの絡みも、通信速度が遅くなる原因です。100円ショップなどで購入できる結束バンドを使って、きれいにまとめてみましょう。

③光回線に問題がないか確認しよう

   パソコンも新しく、接続機器にも問題が見当たらない場合、契約している光回線に問題があるのかもしれません。

 多くのお店では、NTT東日本・西日本が提供する光回線『フレッツ光』を使っていると思います。しかしフレッツ光の場合、アパートやマンションの一室に出店しているお店では、配線方式が原因で本来得られるべき通信速度が得られないこともあります。

 通信速度が10Mbpsあれば、インターネットを使った事務作業はもちろん、お客さまがSNSやメールを使うといったほとんどの動作はおこなえます。
 通信速度を調べたいときは、お気軽に開店ポータルBizにご相談ください。
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 ここまで紹介した対策を取っても状況が変わらず、通信速度が常に10Mbps以上得られないようであれば、他の事業者へ乗り換えることを検討しましょう。

④プロバイダ(ISP)に問題がないか確認しよう

 インターネットの入口であるプロバイダが混雑している場合も通信速度が遅くなります。
 ひとつのインターネット回線を、同じ回線事業者と契約しているほかのユーザーと分け合って使っているからです。

【関連】プロバイダ(ISP)って何?回線の選び方は?光コラボがお得な理由とは

▼プロバイダに通信障害が起きている

 プロバイダに障害情報が起きていることが原因で、インターネットにつながらなかったり、通信速度が遅くなったりすることがあります。
 プロバイダの通信障害のほかにも、インターネット回線事業者がメンテナンスをしている場合や、インターネット回線がDoS攻撃(外部から故意的に、ネット回線に負荷を与えること)を受けている可能性も考えられます。

 契約しているプロバイダのホームページを確認してみましょう。もし何らかのトラブルが起きていれば、わかりやすいところにその旨が記載されているはずです。この場合の対処法は、復旧を待つことしかありません。

▼IPアドレスのバージョンがIPv4(PPPoE)方式である

 IPアドレスのバージョンが「IPv4」か「IPv6」のどちらか調べてみてください。
 IPv4方式の場合、プロバイダーの提供するNTEという通信回線とユーザーをつなぐ機器を経由しなければなりません。NTEの収容量には限界があり、アクセスが集中する時間帯(休日や夜など)はとても混雑するのです。

 一方IPv6方式では、大容量のルーターを使うため混雑が解消されやすく、IPv4方式より通信速度と安定性に優れています。
 IPv4接続からIPv6接続のプランに変更すると、混雑する時間帯や利用者の多い都市部でも快適にインターネットを使えるようになります。使っているプロバイダに、IPv6接続を提供しているプランがあるか調べてみてください。
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 光回線の通信速度が遅いときの対処法は、端末、インターネット接続機器、光回線、プロバイダのどこにトラブルがあるかで変わります。
 モデムやルーターの再起動といった簡単な方法を試しても改善しない場合は、上記で取り上げたようにな問題が原因かもしれません。

 光回線のメリットは通信速度が速いことですが、周辺機器のスペックや通信障害といったさまざまな原因で、その良さを活かしきれなくなることもあります。
 使っている光回線の速度に対応した端末やルーター、ケーブルを揃えて、快適なインターネット環境を作りましょう。

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開店ポータル編集部
2020/07/20