労務管理

飲食店シフト作成の注意点-勤務シフトを作成する時に気を付けること

開店ポータル編集部
2018/05/31
 従業員が気持ちよく働ける環境作りに欠かせない勤務シフト。多くの飲食店では、シフト勤務制が採用されています。繁忙期には人員を増やし、閑散期には人員を減らすなど柔軟性の高いシフト制ですが、シフトが原因で従業員同士のトラブルを招き、場合によっては飲食店の経営状態が悪化することもあります。本記事では、シフトを作成する際に注意したいポイントをまとめました。

サービス内容に偏りは出ないか

 飲食店の営業にあたり、どの時間帯においても同じサービスの質を保つことが重要です。とはいっても、従業員一人ひとりの能力には差があり、よく気が付き、言わなくても動ける従業員もいれば、そうではない従業員もいます。「月曜日は、対応が早いが、火曜日は、空席にもかかわらず店員が席まで案内をしない。」という差が出るのは大きな問題です。サービスの質に差が出ないように、従業員の能力を考えたシフトづくりが重要となります。特に、新人が同じ時間帯に偏ることのないように注意しましょう。

人間関係は配慮されているか

 職場の人間関係は店の雰囲気を大きく左右します。あまりにも気が合わない従業員同士が同じ時間帯に勤務した場合、ささいなことで口論になり、店の雰囲気が悪くなる恐れも。双方からよく話を聞き、場合によっては同じ時間帯にならないように配慮する必要があります。
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希望日は反映されているか

 シフトづくりの際、それぞれにシフトの希望を出してもらい、それらを確認して作成するのが一般的です。しかし、すべての従業員が、お店の希望に沿ったシフトを提出してくれるとは限りません。ランチタイムなど、入ってほしいときに人手が足りないこともあります。また逆に、それぞれ出勤希望日が重なり、入りたい日に入れない従業員もあらわれるでしょう。シフトが公平であることを理解してもらうために、まずは仮のシフトを作成して、従業員に不満が出ないよう、話し合いをするなどし調整していきましょう。

繁忙タイムと閑散タイムの配置人数は適切か

 シフト表は、誰がいつどれだけ働くかを示した表であり、人件費を示す表でもあります。飲食店経営において1人の従業員が1時間あたりどのくらいの利益を生み出すか考えることが大切です。飲食店は、繁忙タイムと閑散タイムの差が激しい業種。閑散タイムに多くの人員を配置するとコストがかかります。ランチやディナーの時間帯には人を増やし、客足が少ない時間帯は人を減らすなどの調整が不可欠です。ピークの時間帯を予測し、ベテラン従業員を配置、暇な時間帯は、新人を入れて仕事を覚えさせるなどの工夫も必要です。
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本人の希望より少なめになっているか

 飲食店でのアルバイトは学生に人気です。当然、アルバイト従業員のうち学生の占める割合も多くなりがちです。希望を考慮し、シフトをあらかじめ組んでいてもアルバイト当日、学業の都合で欠勤しなければならないと申し出て来る場合もあります。当日、欠勤者が出た場合、状況によっては、代わりの人を探さなければなりません。このような事態を想定し、シフトを作成する際には、当日欠勤に備えて本人の出勤希望よりも少なめにシフトをいれるといよいでしょう。普段から、“もう少し入りたい”と思わせることで、急なお願いに対応してもらいやすくなります。さらに、当日欠勤を減らす効果も期待できます。

シフト公表のタイミングは適切か

 シフト作成は、それぞれの希望や配置を考慮する必要があり、時間がかかるもの。ですが、少なくとも1週間前には、次の勤務スケジュールを通知しておきたいものです。シフトを確認してから、休みの日に予定を入れる従業員が多いため、シフトの公表が遅いことは不満に繋がります。とはいえ、シフト希望日を提出しない従業員がいる場合、作成までに時間がかかってしまう場合もありますよね。そのような時に備えて、”●日までに希望日を提出しなければ、考慮しない”など期日を定めておくとよいでしょう。

法律は守られているか

 労働基準法において、飲食店の場合、所定労働時間については、週40時間、1日8時間以内と定められています。(ただし、常時使用する従業員数が10 人未満の飲食店については1週間につき44時間まで勤務可能)。さらに、労働時間が6時間を超える場合には少なくとも45分、8時間を超える場合には少なくとも1時間の休憩時間が必要です。休日は、1週間に少なくとも1日、または4週間の間で4日以上与えることも決まっています。従業員数が少なく人手が足りないからといって、働かせすぎてはいけません。法律に違反することのないように注意しましょう。
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 個々の能力や繁忙タイム、それぞれの希望、法律などを考慮しなければならないシフト作成。飲食店の深刻な人手不足が問題化していますが、人手不足を解消するためにも、効率的なシフトづくりが求められます。ほかの業務もあるなかで、手が回らず後回しにしてしまうこともあるでしょう。そんな時は、シフト作成ソフトなどを利用するのがおすすめです。上手く活用しながら、従業員が気持ちよく働けるような職場を目指しましょう。

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開店ポータル編集部
2018/05/31