開業手続き

個人事業主が揃えるべき3種の印鑑・ビジネス印を持つメリット

開店ポータル編集部
2019/12/14
 印鑑は、個人事業主がビジネスをはじめるにあたって、必ず用意したいアイテムです。開業届や青色申告の申請書をはじめ、銀行口座の開設、各種契約など、あらゆる場面でその重要性を感じることになるでしょう。

 大切なのは、プライベート用とは別にビジネス用の印鑑を持っていること。公的機関や取引先、お客さまによい印象を与え、経営者としての信頼度を高めることができます。

ビジネス用の印鑑を持つメリットは?


 法律面からいうと、個人事業主がビジネスをはじめるときに、事業用の印鑑をあらためて用意する必要はありません。安価な三文判でも問題ないのです。

 しかし「会社」というかたちをとらないだけで、個人事業主も立派な経営者。ビジネスをおこなううえで、契約書、納品書や請求書などの対外書類をつくる機会は多くあります。そのときに押されているのが、文房具店や100円ショップで買える三文判だったらどうでしょうか。経営者として社会的信用を得るのはやや難しくなるでしょう。

 ビジネス用の印鑑を持つメリットは、「社会からの信頼と評価を得られること」。開業届を提出するときだけでなく、物件を借りるとき、工事の見積もりをとるとき、卸売業者と契約するとき、請求書を送るとき…。印鑑はさまざまな場面で、お店とあなたへの信頼をつくるアイテムになります。
 プライベート用とは別にビジネス用の印鑑を用意することが、長くお付き合いするビジネスパートナーへのマナーと礼儀であるといえます。

丸印・角印・銀行印を揃えよう

 会社を設立するときは、法人登記のさいに「代表者印」が必要です。個人事業主からすれば、会社のトップは自分。「個人でビジネスをはじめるときにも、代表者印が必要なのでは?」と思いますよね。

 しかし、個人事業主は法人ではありません。そのため代表者印は必要なく、個人の実印があれば問題ありません。では、個人事業主にはどんな印鑑が必要なのでしょうか。

①丸印(屋号印)

 個人事業主に代表者印は不要で、個人の実印があれば問題ないとお伝えしました。しかし、例外もあります。
 それは、屋号と代表者名が入った印鑑を持ちたい場合。この場合は、代表者印として丸印(屋号印)を作成します。

 丸印は、認印として使われる角印とは異なり、ビジネスとして重要な契約書などに押印します。
 作成方法は、「屋号のみ」「代表者名のみ」「二重書き」など、いくつかパターンがあります。

②角印


 屋号で作成する角印は、認印として使われる印鑑です。見積書や納品書、請求書、領収書などに押します。

 書類に角印が押されていると、取引先への印象がぐっと良くなります。丸印とあわせて押されていればなおさらでしょう。お店の信頼度をアップさせる印鑑といったところです。書類の体裁をきちんと整え、ビジネスをスムーズにおこなうためにも、丸印(代表者印)と角印(認印)の両方をそろえておくのが望ましいでしょう。

③銀行印

 もうひとつは、銀行印。ビジネス用の銀行口座を開設し、入出金を管理するための印鑑です。屋号入り、もしくは、個人名で作成します。

 個人事業主は会社ではないので、ビジネス用の口座を個人で開設することになります。そのため、屋号ではなく個人名で銀行印を登録する人が多いです。プライベートの印鑑をビジネス用の銀行印として使っても問題はありません。しかし、のちのちお金の管理がしにくくなります。銀行印と銀行口座は、プライベート用とビジネス用で分けて作成・管理しましょう。
★3種の印鑑に関する記事はこちら★
会社設立時・個人事業の開業時に揃える3種の印鑑

そのほかにビジネスで活躍する印鑑は?

ゴム印


 ゴム印は、屋号や住所、電話番号などの情報が彫られたはんこです。朱肉ではなく青や黒、赤などの速乾性インクを使うのが特徴で、「業務用スタンプ」とも呼ばれています。

 ゴム印の便利な点は、ポンポンと押印するだけで、定型文をたくさんの書類に記載できるところ。事務作業がとてもはかどります。人によっては文字が読みにくかったり、一つひとつ書くのに時間がかかったりといった、手書きのデメリットをカバーしてくれます。こちらも、必要であれば用意しておきましょう。

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 プライベートでも使う機会の多い印鑑ですが、ビジネスでの使用頻度はそれ以上です。
 経営者としてのステータスのためにも、そして社会的信用のためにも、仕事で使う印鑑をきちんと用意しておきましょう。
★開業届の書き方に関する記事はこちら★
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2019/12/14