内装・インテリア

飲食店における“クローズドキッチン”のメリットとデメリット

開店ポータル編集部
2018/04/06
壁や扉で仕切られて、お客様からは見えない場所にある、まさに閉鎖された調理場が“クローズドキッチン”です。「調理に集中したい。」「料理人は裏方。」という考えの料理人にとって、“クローズドキッチン”は根強い人気があります。料理人にとってのメリットは多そうですが、お客様にとってはどうなのか。キッチンデザインを決める際には、双方の観点から最善のデザインを考えていきたいところです。本記事では、クローズドキッチンのメリット・デメリットを見ていきましょう。


クローズドキッチンとは?

 お客様から見えないようになっている調理場のことを“クローズドキッチン”と言います。客席とは壁や扉などで区切られ、独立しているのが基本です。

“クローズドキッチン”のメリット


■客席の演出の幅が広がる

 クローズドキッチンの場合、調理場と客席が分かれているので、店内のムード作りへの影響がありません。調理をする際には、安全面からもある程度の明かりが必要になりますが、クローズドキッチンであれば、客席の照明を落としてムードのある店内を演出できます。お客様には、落ち着いた空間で料理や会話を楽しんでいただくことができます。

■内装が傷みにくい

 調理中に発生する煙や油などが客席に流れ出ることもないので内装も傷みにくいです。また、お客様は自分の目の前に出てくる料理の香りだけを楽しむことができます。

■料理人は調理に集中することができる

 調理場の中の喧騒もお客様には届きません。そのため、多人数で沢山の料理を捌くようなレストランでは、クローズドキッチンをおすすめします。他にも、お客様の目を気にせず、料理を作ることだけに集中できる点もメリットといえます。

■調理優先のデザインにできる

 お客様の目に触れることはないので、料理人の仕事のしやすさを優先してデザインを考えることができます。収納の確保もしやすいうえ、見た目を気にせず調理器具を配置することができます。料理人の動線を意識した環境を作るならば、メリットは大きいでしょう。

■教育の場として適している

 お客様の目が届かない分、新人の教育を行いやすい環境です。飲食業界は現場での実践を重視します。教育中の調理人が調理している姿を見せてしまうと、お客様に不安感を与えてしまう場合も。その点でもクローズドキッチンは教育の場として適していると言えるでしょう。


“クローズドキッチン”のデメリット

■お客様は調理場の様子が分からない

 お客様からは、どのような状況下で自分の料理が作られているのかが全く分からないので、衛生面などが気になる方にとってはマイナス要因となってしまいます。

■料理人は客席の様子が分からない

 料理人にとっても、お客様の反応が見られないというのは大きなデメリットです。お客様の喜ぶ顔を見られることは料理人にとっても活力になります。そういう点ではクローズドキッチンは逆にストレスになる場合もあります。

■オペレーションの難しさ

 ホールスタッフは、常に料理の進捗具合を気にして、出来立てを素早く運ぶために気を張っていなければなりません。また、厨房と客席に距離があるため、料理が冷めやすいことも挙げられます。

■閉鎖された環境による気のゆるみが生まれやすい

 お客様の視線を意識しないことで、調理場の整理整頓を怠ったり、衛生面への注意力が落ちてしまったりと、ちょっとした気のゆるみが生まれやすい環境とも言えます。料理人同士や、オーナーの心掛けが重要になってきます。


調理に集中できるクローズドキッチン

 多人数で大量の料理を捌くお店であれば“クローズドキッチン”がおすすめです。調理場にエンターテイメント性は求めずに、調理に集中できる環境を作ることは、味で勝負することにも繋がります。
 まずは、あなたの目指す飲食店の姿を明確にすることが重要です。コンセプトに沿って、仕事のしやすさやお客様にとってのメリット・デメリットをよく考えたうえで、キッチンのデザインを決めていきましょう。

 
開店ポータル編集部
2018/04/06