集客方法・HP制作

ミシュランガイドの歴史・調査員・星の獲得方法・集客効果・秘密について徹底的に調べてみた

開店ポータル編集部
2019/11/23
 世界的に有名なレストランガイド「ミシュラン」。2019年のTBS秋ドラマ、木村拓哉さん主演のミシュランの三つ星獲得を目指すヒューマンストーリー『グランメゾン東京』が人気を博し、世間からの注目も熱くなっています。
 
 飲食店を経営するオーナーにとっても、ミシュランは気になる存在ではないでしょうか。グランメゾン東京のように星の獲得を目指す店もあれば、評価基準に疑問を持つ店、はたまた「自分の店とは無縁だ」なんて他人事のように感じている人もいるでしょう。

 そもそも、ミシュランガイドとはどのようなものなのでしょうか。気になりますよね。そこで、開店ポータルBizでは、ミシュランの歴史から覆面調査員について、星を獲得する方法、星付きになった場合の集客効果まで、徹底的に調べてみました!

★おすすめ記事:ありすぎて何がいいのかわからない「グルメサイト」★
飲食店集客に役立つ「グルメサイト」17選比較!

ミシュランガイドの歴史


日本ミシュランタイヤ株式会社 HP:https://www.michelin.co.jp/

 いまでこそグルメのイメージが強い「ミシュラン」ですが、もとは1889年にフランスで創設された自動車のタイヤメーカーです。ミシュラン創設当時、自動車には給油や故障などのトラブルが付きものでした。
 そこで創設者(ミシュラン兄弟)は、1900年8月、タイヤに関する知識や駐車場、ガソリンスタンド、自動車整備場の情報に、遠くまでドライブするのに便利なホテルやレストランの情報をまとめた赤い表紙の冊子3万5,000部を無料で配布することに。これがミシュランガイドのはじまりです。

 このミシュランガイドは毎年刊行され、1920年からは有料となりました。やがてホテルや飲食店の情報に特化した現在のスタイルに進化し、ミシュランの星を獲得するのは「最高の栄誉」と称えられるまでになったのです。
 ちなみに、アジアではじめて刊行されたミシュランガイドは、2007年の東京版。いまでは日本全国が対象となり、日本各地の特別版も刊行されています。

「匿名調査員」の実態は?


 ミシュランの調査は極秘におこなわれます。調査員はごく普通の一般人に紛れていて、気づかれないように調査しているようです。そんなミシュランの調査員は全員がミシュランの社員。フルタイムの仕事として毎日世界中を食べ歩き、極秘調査をしています。なんと一週間に10食以上も調査のために食べ歩くという、なかなかハードな仕事です。

 ミシュランの調査員になるには、ホテル学校の卒業生、または5~10年ホテルやレストラン業界を経験していなければなりません。採用されると数か月間ヨーロッパでトレーニングを受け、ミシュランガイドの理念や評価基準を学びます。その後は先輩調査員の指導のもとで経験を積み、独り立ちできるようになってから本格的に調査に加わるのだそう。厳しいトレーニングを乗りこえた、確かな舌と強靭な胃袋と体力、語学、知識を備えた限られた人だけが、ミシュランの調査員になれるのです。

 調査員は自分がミシュランの調査員であるということも秘密で、ごくわずかな人しかその正体を知りません。いつも職業を偽り、世界中を旅して歩くため、自宅に帰れるのは週末だけ…なんてこともザラにあるようです。

星を獲得する方法・評価基準とは?


 それではミシュランガイドの「評価基準」はどのようなものでしょう。
 ミシュランの公表によると、審査項目は以下の5点。
①素材の質
②調理技術の高さと味付けの完成度
③独創性
④コストパフォーマンス
⑤常に安定した料理全体の一貫性


 そして、星の意味は以下のようになっています。
『★』その分野で特においしい料理
『★★』きわめて美味であり、遠回りをしてでも訪れる価値がある料理
『★★★』それを味わうために旅行する価値がある卓越した料理


 フランス本国やヨーロッパでは店内の「しつらえ」も評価対象になるといわれていますが、日本では「料理のみ」が評価対象になっているようです。しかし、実際に一つ星を獲得したレストランによると、しつらえにも力を入れているのだとか。一方で、数年前にはラーメン店や居酒屋が星を獲得したことも話題になりました。格調高いレストランや日本料理だけでなく、庶民の味でも独創性やおいしさのレベルが高ければ、星を獲得することは夢ではないようです。ミシュランの星を狙いたいのであれば、ふだんから料理のおいしさを追求する姿勢が大事というわけですね。

 とはいえ、ミシュランのこのあいまいな評価基準に疑問を持つ人も多いのが実情です。また、星を維持するために高級な食材を使い、高級な料理を提供し続けなければいけないことで経営が苦しくなった飲食店が「ミシュランの星を辞退した」というニュースもいっとき世間を騒がせました。ミシュランの星が欲しい飲食店がある一方で、ミシュランガイドの意味に疑問を持つ飲食店も多いようです。

ミシュランはやっぱりすごい!その集客効果


 既出のことから、ミシュランガイドは毎年何かと論争を巻き起こすお騒がせガイドでもあります。ミシュランガイドへの掲載には、どれほどの集客効果があるのでしょうか。

 一説によると、ミシュランガイドで一つ星を獲得すると、売り上げが3割アップするといわれています。「ミシュランガイドに掲載されてから予約が取りにくくなった」、「何時間も行列に並ばなければならなくなった」…という声もよく耳にします。一つ星でこの集客効果というのですから、三つ星ともなると庶民にはなかなか手が出せないレベルになりそうです。

 開店ポータルBizでも、実際にクラブミシュランが運営する「ミシュラン公式ガイド」に掲載のある店舗の予約を試みました。予約の電話をかけたのは2019年の10月あたま。来店予定日を2020年1月中に設定し、3つ星と2つ星のフレンチ、和食のお店10店舗ほどを狙いました。…結果は、なんと全日満席!いちにち粘り一つ星のお店を予約しましたが、「一日でも遅ければ予約に繋がらなかった」ようにも感じます。「ミシュランの集客効果は絶大」といっても過言ではなさそうです。

★おすすめ記事:ミシュランガイドに頼らない売上UPの方法★
「売上UP」は業務効率化・コスト削減・集客に力をいれて叶えるもの

ミシュランガイドのディープな秘密


 以上のように、ミシュランガイドは匿名で調査され、秘密のベールに包まれている謎の多いガイドブックですが、公式サイトにはディープな秘密も掲載されています。さらに実際に星を獲得した飲食店が経験した、ミシュランガイドの秘密も併せてご紹介しましょう。

・時には名乗ることもある?

 より詳しい情報が必要な場合は、匿名調査員が名乗って、店主に質問することもあるようです。また、食器のメーカーを確認する、注文内容が不自然という点で、匿名調査がばれることもあるようです。

・ミシュランガイドの読者の情報も重要?

 ミシュランガイドは、読者からの情報も参考にしているようです。重要な情報だと判断した場合は再度調査員が調査しに来ることも。匿名調査員だけではなく、ふだんお店に通っているお客さまもミシュランの調査に関わっているかもしれません。

・評価は毎年見直される?

 ミシュランの星の常連になっているレストランが多いことで、ミシュランガイドの評価に疑問を持つ人もいるようですが、実際はそうではなく、評価は毎年見直されているようです。中には星の評価から転落したショックで自殺した料理人もいるとか。ミシュランの星を維持するのは並大抵の努力ではないようです。

・第二次世界大戦中重要な情報源だった?

 長い歴史を持つミシュランガイドは、圧倒的な情報量とその正確さから、第二次世界大戦中に連合軍の情報源として活用されたのだとか。ミシュランガイドの信頼の高さがうかがえますね。

・ミシュラン掲載は事前にわかる?

 ミシュランの一つ星を獲得した飲食店によると、ミシュランガイドに掲載されたかどうかは事前に連絡が入るそうです。ただし、「星をいくつ獲得した」というような具体的な通知ではなく、ミシュラン側からホテルのビュッフェ形式のパーティーに招かれるというもの。
 パーティーに参加すると、そこで初めていくつ星を獲得したか発表されるそうです。初掲載の飲食店は登壇させられるため、当日の朝に出席確認の電話が入るのだとか。ミシュランから連絡が来るか来ないか、飲食店にとって年末は緊張の高まる季節になるようです。

「星を意識する」姿勢が店づくりに繋がる


 秘密のベールに包まれている謎の多いミシュランガイド。評価基準があいまいなぶん、更新時期をむかえるたびに論争の的になっています。それでもミシュランの星への意識は、たとえ星が取れなくともお客さまへのおもてなしの質を高め、よりよい店づくりにつながります。

★「おもてなし力」向上に関する記事はこちら★
飲食店の「スタッフ育成・教育マニュアル」の作り方を知ろう


 ミシュラン掲載は集客に繋がる――と先述しましたが、集客効果のある情報掲載媒体は、ほかにもたくさんあります。開店ポータルBizが運営する開店ポータルもそのひとつですし、4大グルメサイト(食べログやぐるなび、Retty、ホットペッパーグルメ)にも集客力があります。

 開店ポータルBizでは、インフラ周りのコスト削減のほか、地域やお店にあった集客方法・HPやSNS運用についてのご相談を無料で承っております。「どのグルメ情報サイトに掲載すればいいのかわからない」といった方もご安心ください、あなたのお店にあったサービスをご提案いたします。お気軽に下記フォームよりお問い合わせください。
開店ポータル編集部
2019/11/23