内装・インテリア

飲食店設計オープンキッチンのメリットとデメリットを調べてみた

開店ポータル編集部
2018/04/06
 オープンキッチンは、その名のとおり開放されたキッチンのことをいいます。客席と同じフロアに調理場があることで、内装の一部としての演出効果や、お客さまに調理中のライブ感を楽しんでいただくこともできます。

 キッチンのスタイルを決めるときには、お店のコンセプトに沿ったものかどうかをきちんと見極めることが大切です。本記事では、オープンキッチンのメリット・デメリットを見ていきましょう。

オープンキッチンとは?

 写真のように、お客さまから調理中の様子が見えるように設計された調理場のことをオープンキッチンといいます。基本は、壁などの仕切りがなく、お客さまのいるフロアに設置されたキッチンを指します。

 ひと昔前までは、お客さまからは見えない独立した調理場(クローズドキッチン)が主流でしたが、徐々にオープンキッチンが人気を集めるようになりました。日本では、カウンター越しに料理を提供するラーメン店や寿司店などが多いため、馴染みのあるスタイルともいえますね。

オープンキッチンのメリット

 オープンキッチンには、さまざまなメリットがあります。

①お客さまの視覚・聴覚・嗅覚を刺激できる
②お客さまに安心感を与えられる
③料理人のモチベーションを高められる
④オペレーションの簡素化


 ひとつずつ見ていきましょう。
 

①お客さまの視覚・聴覚・嗅覚を刺激できる

 オープンキッチンは、お客さまに料理が出来上がっていく「ライブ感」を味わってもらうことができます。調理中の香りや音は食欲を刺激し、料理ができあがるまでの時間も楽しんでいただけるでしょう。中華料理や、鉄板焼きなどの豪快な調理スタイルのお店には特におすすめです。

②お客さまに安心感を与えられる

 調理場の様子や調理器具、料理人の手元も丸見えなので、衛生面に気をつけているかなどの確認ができます。これによってお客さまには安心感が生まれます。また料理人自身も、キッチン周りの整理整頓を常に心掛けることができるでしょう。

③料理人のモチベーションを高められる

 調理場から客席の様子が見渡せるのもメリットです。その日のお客さまの入り具合や、食べたときの反応も確認でき、料理人のモチベーションアップに繫がります。さらにお客さまとの距離も近く、気軽にコミュニケーションが取れる環境をつくることで、こだわりの料理についてなどの会話も盛り上がります。

④オペレーションの簡素化

 少人数経営のお店であれば、このメリットは大きいかもしれません。お客さまの様子が見えるので、料理を提供するタイミングも図りやすいです。カウンター越しに料理を提供するスタイルであれば、オペレーション人数も少なく済ませることができます。

オープンキッチンのデメリット

 つぎに、 オープンキッチンのデメリットです。

①デザイン性を考慮する必要がある
②内装が傷みやすい
③料理人に調理以外の技量が求められる
④店内演出に制限が生まれる


 ひとつずつ見ていきましょう。
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①デザイン性を考慮する必要がある

 調理場のデザインや調理器具の配置など、すべてがお客さまに丸見えとなるオープンキッチン。調理場のデザイン性も考慮するとなると、料理人の使いやすいように設計できないというデメリットが生まれます。常に清潔感を維持するために、調理器具の配置や内装にも気をつけなければなりません。収納スペースも少なくなりがちなので、設計のさいにデザイナーとよく相談しましょう。

②内装が傷みやすい

 調理中の香りには、油煙が含まれているもの。この油煙が店内に充満することで、床が滑りやすくなったり内装が汚れたりと、内装が傷みやすい傾向にあります。定期的に業者をいれてのクリーニングを検討する必要があります。

③料理人に調理以外の技量が求められる

 フロアの様子が見渡せる一方で、常にお客さまに見られているという緊張感は、料理人にとってのストレスになります。お客様と会話をしながら、店内を見渡し、調理にも集中する…というマルチタスクが要求されます。

④店内演出に制限が生まれる

 調理中は、安全面を考慮してある程度の明かりを確保しなくてはなりません。そのため、客席の照明を落とすなどの演出に制限が生まれます。

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 傾向として、少人数経営でアットホームな飲食店にとってはオープンキッチンのメリットは大きいといえます。また、店内の演出に制限は出るものの、オープンキッチン自体が高い演出効果を発揮してくれるでしょう。

 お客さまにとってはもちろん、料理人にとってのメリットやデメリットもしっかりおさえたうえで、自分が目指す飲食店のコンセプトに沿ったキッチンのデザインを選びましょう。

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開店ポータル編集部
2018/04/06