開業手続き

オープン日から逆算して考える、カフェ開業までのおおまかな流れ

開店ポータル編集部
2019/09/05
 「ここに木のテーブルを置いて…」「自家製のケーキやコーヒーを出して…」これからカフェを開く方は、ウキウキとこころを躍らせているかもしれません。

 実際に開業するとなると、やるべきことはたくさん。一つひとつこなしていかなければ、お店をかたちにできません。

 本記事では、オープン日から逆算したカフェ開業までの流れをまとめました。
 

1.オープン1年前~半年前

①物件探しをスタート
②コンセプトやメニューを考える
③資金計画を立てる


 一つひとつをみていきましょう。

①物件探しをスタート


 まずはいろいろな物件を見てまわり、やりたいカフェのイメージを膨らませましょう。ナチュラル、レトロ、カラフルポップなど、カフェといってもさまざまな雰囲気のお店がありますよね。

 アパートを決めるときと同じで、時間をかけて何軒もまわることで見る目が養われます。「この物件ならこんなお店にしたい」とイメージがわくようになり、お店づくりの方向性が見えてきます。
 

②コンセプトやメニューを考える


 物件を絞りこんだら、そのエリアを何度も歩いて、街の雰囲気を感じてみてください。歩いている人たちは、サラリーマンや学生が多いでしょうか、家族連れが多いでしょうか。

 お店を成功させるには、世界観やメニューといったコンセプトと、街の雰囲気やターゲット層がマッチしていなければなりません。「家賃を抑えたい」「駅前がいい」といった物件探しの条件とコンセプトをすり合わせましょう。

 コンセプトが決まれば、メニュー作成に取りかかれます。軸となる料理を決め、そこに加えていくかたちで考えましょう。メニューが多すぎると食材管理が大変なだけでなく、コンセプトがぼやけてしまうので要注意です。
 

③資金計画を立てる

 避けて通れないのが、お金のことです。何にいくら使うのか、総額いくら必要なのか、お金はどこから調達するのかといった計画を、綿密に立てなければなりません。

自 己資金で開業するのなら、500万~1,000万円は貯めておくと安心です。最低でも、200万円は貯めておきましょう。自己資金の額が大きければ大きいほど、融資を受けるときにも有利です。

 敷金や内装工事費などの「設備資金」、家賃や光熱費、人件費、食材代などの「運転資金」を、初期費用として3か月分は用意しておきましょう。

2.オープン2カ月前~3か月前

①融資申し込みの準備
②物件決定、施工業者を探す
③必要設備のリストアップ


 一つひとつをみていきましょう。

①融資申し込みの準備


 お金が足りない場合は、日本政策金融公庫や地方自治体からの融資を利用しましょう。

 融資を受ける際は、コンセプトや資金計画などをまとめた事業計画書を提出しなければなりません。「書き方がまったくわからない!」という方も、税理士や中小企業診断士のサポートを受けながら作成することもできるので、相談してみてください。
 

②物件決定、施工業者を探す


 内外装工事の期間を考えて、オープンの3か月ほど前には物件を決めておいてください。空家賃が発生してしまいますが、設備のトラブルなどがあれば工事が長引くので、期間はそのくらい取っておくと安心です。

 施工会社を探すときは、飲食店を手がけたことのある業者を選びましょう。施工したお店の写真を見せてもらったり、近ければ実際に見に行ってみるのもいいですね。複数の業者から見積もりをもらい、できることや金額の比較検討をすることも大切です。
 

③必要設備のリストアップ


 カフェをはじめるときに必要なものを、次にまとめました。リサイクルショップをうまく利用したり、高額なものはリースしたりして、費用を抑えましょう。

・冷蔵庫、冷凍庫、製氷機…製氷機は大容量のものが望ましい
・オープン…自家製パンやスイーツにこだわるのなら欲しい
・ガスコンロ
・コーヒーマシン…コーヒーにどの程度こだわるかによって器具が変わる
・炊飯器…ご飯もののメニューがあるなら欲しい
・ジューサー…ジュースにこだわるなら欲しい
・食器棚…扉がついていないと、保健所のチェックで指摘されるので要注意
・シンク
・作業台…調理用と盛り付け用を別に用意するとよい
・レジ…軽減税率に対応したものが望ましい
・テーブルや椅子、ソファーなどのインテリア

 ほかにも、食器や調理器具などの厨房備品、伝票などのレジまわり備品、掃除用具などのバックヤード備品など、必要なものはまだまだあります。漏れのないよう、場所で区切ってリストをつくりましょう。

3.オープン1か月半前~1か月前

①融資の申し込み
②資格の取得と各種申請
③仕入れ先の決定
④店名を決め、宣伝を開始する


 一つひとつをみていきましょう。

①融資の申し込み


 内外装の工事をスタートする時期で、いよいよお店がかたちになってきます。うきうきするけれど、まだ気は抜けません。

 日本政策金融公庫の融資を受ける場合は、この時期に申し込みを済ませる必要があります(申し込みから入金までは1か月程度)。事業計画書を完成させるために、コンセプトやメニューなどを決定しなければなりません。
 

②資格の取得と各種申請


 開業に必要な2つの資格を、必ず取っておきましょう。

食品衛生責任者
 各地域の保健所で、丸一日の講習を受けると取得できます。費用は1万円程度です。

防火管理者
 30名(お客さま+従業員)以上を収容するカフェなら、防火管理者の資格も必要です。講習会場は、各地域の消防署。お店の大きさによって講習内容は甲・乙に分かれ、期間は1~2日、費用は6,500円~7,500円ほどどなります。

 また、次の届け出も済ませておかなければなりません。
・開業届
・青色申告承認申請書
(希望者のみ)
・食品営業許可
・防火管理者選任届

 

③仕入れ先の決定


 メニューが固まったら、必要となる食材をどこから仕入れるかを決めましょう。近くのスーパーなどから調達する方法もありますが、営業中は買い出しの時間がとれないこともあります。

 そこで便利なのが、食材の総合卸。品ぞろえが豊富なうえ、電話やネットで気軽に注文できます。注文の翌日には届いてしまうので、「しまった!あれがない!」を防げます。
 

④店名を決め、宣伝を開始する


 お店の名前が決まったら、フライヤーをつくったり、ブログやSNSを立ち上げたりして、宣伝をはじめましょう。内装工事の様子をブログやSNSにアップして、オープンまでのカウントダウンをするのも楽しいですよ。

 でも、媒体上の宣伝だけでは足りません。工事中から近所の人にあいさつをしたり、通りかかる人にチラシを配ったりして、覚えてもらう努力をしましょう。

4.オープン10日前~直前

①厨房機器やインテリアなどの設置
②調理や接客のシミュレーション
③仕上げの清掃


 一つひとつをみていきましょう。

①厨房機器やインテリアなどの設置


 内装工事を終え、いよいよ機材やインテリアの設置に入ります。オーブンなどの厨房機材や空調は正常に動くか、きちんとチェックしておきましょう。

 テーブルや椅子などのインテリアは、おしゃれさよりも居心地のよさを重視して配置しましょう。卓上にはナプキンやおしぼり、調味料など、必要なものが揃っているかも確かめてください。
 

②調理や接客のシミュレーション

 スタッフの採用はオープンの1か月ほど前までに済ませ、ひと通りの教育を終えておきます。オープンが近づいたら、教えた業務ができるようになっているかを確かめつつ、来店からお見送りまでの接客の流れをシミュレーションしましょう。
 

③仕上げの清掃


 店内は、機材の運び込みなどで人が行き来し、ほこりがたまっているはず。段ボールが乱雑に積み重ねてあるかもしれません。お客さまに見られて恥ずかしい部分がないよう、きちんと整頓し、仕上げの清掃をおこないましょう。

 きれいにするのは、客席玄関トイレお店の前の道路など、お客さまの目に触れる部分だけでは不十分です。厨房やバックヤードもきれいにして、気持ちよくオープンを迎えられるようにましょう。

大変だけれど楽しい、カフェ開業への道のり


 カフェ開業の大まかな流れを述べてきましたが、「こんなにやることがあるの!?」とため息をついてしまう方もいるかもしれません。

 やることは山のようだけれど、思い描いた空間をかたちにしていく道のりは楽しいもの。煩雑な書類作成や手続きの先には、たくさんのお客さまの笑顔が待っています。

 本記事で取り上げた作業をひとつずつこなしながら、自信を持ってあなただけのカフェをつくっていってください。

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開店ポータル編集部
2019/09/05