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カフェ開業 開店日までにしておくべきこと・チェックリストを確認しよう

開店ポータル編集部
2019/12/11
この記事の目次 [表示する]
 いよいよ目前に迫った、念願のカフェオープン!幸先のよいスタートを切るためにも、開店日までにしっかりと準備を整えておくことが大切です。

 本記事では、オープンまでにしておくべきことや、オープン前日からオープン日の流れについてご説明します。オープン前に確認しておきたいチェックリストもご用意!ぜひ参考にしてみてください。

オープンまでにしておくべきこと


 物件を決めて工事が完了した後も、やるべきことはたくさんあります。
 オープンにむけて、しておくべきこと、しておいた方がよいことをまとめました。

1.資格の取得や届け出の提出をする
2.保険に加入する
3.設備や備品を揃える
4.仕入れ業者を決める、食材を揃える
5.メニューを確定する、メニュー表を作成する
6.スタッフを雇用する、研修する


 一つずつ見ていきましょう。

1.資格の取得や届け出の提出をする


 カフェを開業するために、取得しておかなければならない資格や提出しなければならない届け出があります。完了しなければ営業できなくなってしまうため、忘れないようにしましょう。必須となる主な資格や届け出は以下の通りです。

【資格】
食品衛生責任者

 カフェに限らず飲食店を営業する際に、必ず必要となる資格です。各都道府県衛星食品協会がおこなっている「食品衛生責任者養成講習会」を受講すれば取得できます。もし栄養士や調理士の資格を持っていれば、受講不要で取得可能です。
★食品衛生責任者についてはこちらの記事をチェックしてください★
飲食店開業のために必要な手続き「営業許可」【保健所編】

防火管理者

 カフェの場合、お店の収容人員が30名以上のときに取得しなければならない資格です。日本防火・防災協会がおこなっている講習を受ければ取得できます。
★防火管理者についてはこちらの記事をチェックしてください★
飲食店開業のために必要な手続き【消防署編】

【届け出】
防火管理者選任届

 お店の収容人員が30名以上の場合に、防火管理者の資格取得とあわせて提出が必須となっている届け出です。お店がある地域を管轄する、消防署に提出してください。
★防火管理者選任届に関する記事はこちら★
飲食店開業のために必要な手続き【消防署編】

飲食店営業許可申請

 飲食店を開業する際、保健所への提出が必須となっている届け出です。提出した後、申請内容や施設に問題がないか確認検査を受けたら営業許可書が交付されます。
★飲食店営業許可申請に関する記事はこちら★
飲食店開業のために必要な手続き「営業許可」【保健所編】

個人事業の開業届出

 新たに飲食店(事業)をはじめる際に、税務署へ提出しなければならない届け出です。開業だけでなく、増設や移転の際にも提出が必要となります。なお、法人として開業する場合は「法人設立届出書」を提出します。
★個人事業の開業届出関する記事はこちら★
飲食店開業のために必要な手続き【税務署編】

 必須ではありませんが、よりこだわった料理やドリンクを提供するのであれば、調理師免許や栄養士免許、コーヒーマイスターなど取得しておくのもおすすめです。

2.保険に加入する


 火事や地震、台風など自然災害による建物の損壊や休業、食中毒の発生で生じた損害賠償、就労中の事故による怪我など、カフェを営業するうえで起こりうるリスクはたくさんあります。万が一のときに備えて、オープン前に保険に加入しておくとよいでしょう。飲食店が加入すべき主な保険は以下の通りです。

【任意加入保険】

店舗総合保険

 火災や風災、雪災、落雷、盗難、水害、衝突など、自然災害から人的なものまで、さまざまなリスクによる損害を補償しくれる保険です。

火災保険

 火災による建物や家財などの損害を補償してくれる保険です。落雷や爆発による損害も対象になります。地震による火災は対象外となるため注意してください。

地震保険

 地震や噴火が原因で起きた倒壊や津波などによる損害を補償してくれる保険です。基本的には単独では申し込めず、火災保険への同時加入が必須となっています。

店舗休業保険

 やむを得ない事情でお店を休業しなければならなくなってしまったとき、その期間分の粗利益を補償してくれる保険です。補償外となるケースもあるため注意が必要です。

施設賠償責任保険

 損害賠償を補償してくれる保険です。お店の建物や備品などの欠陥や不備が原因で、お客さまに怪我を負わせたり物を破壊してしまったときが対象となります。

生産物賠償責任保険

 施設賠償責任保険と同様、損害賠償を補償してくれる保険です。主に食中毒など、お店が提供した料理や製品が原因で、お客さまに怪我などを負わせてしまったときが対象となります。


【加入必須保険】

社会保険

 厚生年金保険と健康保険をまとめた呼び方です。飲食店の場合は個人経営であれば任意、法人であれば加入必須となります。厚生年金保険は年金の給付、健康保険は怪我や病気で働けなくなってしまったときに給付金の給付や治療費の補償をしてくれます。

労働保険

 雇用保険と労災保険をまとめた呼び方で、スタッフを一人でも雇うのであれば加入は必須となります。雇用保険は失業した際に失業給付金の給付、労災保険は就労中に怪我などをした場合に治療費の補償をしてくれます。  

3.設備や備品を揃える


 営業に必要な設備や備品などを揃えましょう。調達方法は、購入する以外にも、リースや割賦、レンタルの3つがあります。

リース

 リース会社に代理購入してもらい、リース会社から借りる方法です。比較的長い期間利用可能。契約内容によっては、リース契約終了時に所有権がお店に移る場合もあります。

割賦

 リース会社に代理購入してもらい、それを分割払いで購入する方法です。支払い期間が終了すれば所有権はお店に移り、その後は負担なく利用できます。高額で一括購入が難しいものを調達するのに適しています。

レンタル

 レンタル会社から借りる方法です。自由に期間を決めて契約できるため、短い期間でしか使用しないものを調達するのに適しています。

 それぞれメリットとデメリットがあるので、物によって調達方法を変えるとよいでしょう。費用も変わるため、予算と相談しながら決めてください。

★メリットやデメリットについて詳しく知りたい方はこちらの記事がおすすめ★
リース・割賦・レンタルそれぞれの違いは?飲食店開業の豆知識
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4.メニューを決める、メニュー表を作成する


 フードメインにするのか、ドリンクメインにするのか。フードなら食事とスイーツどちらを売りにするのか。コンセプトにあわせて、定番のものやオリジナルのもの、看板メニューなど、細かいラインナップを決めていきましょう。品数は、オープンして慣れてきたら徐々に増やしていくのがおすすめです。価格は、原価率とあわせて、客層や近隣の飲食店の相場も踏まえたうえで設定しましょう。

 メニューが決定したら、次はメニュー表を作成しましょう。その際に重要となるのは、見やすさ。どのような料理かわかりやすいよう、文字だけでなく写真を載せておくとよいでしょう。料金は税込みなのか税抜きなのかも記載しておくと親切です。
 また、日本語のみではなく、英語や中国語など複数言語に対応したものを用意しておくとインバウンド対策にもなります。

5.仕入れ業者を決めて食材を揃える


 仕入れ業者を決めて必要となる食材を揃えておきましょう。そのために、まずは提供する料理やお店のコンセプトにあわせて、どのような食材が必要なのかをリストアップします。あわせて、産地や品質などこだわるポイントや、予算はどれくらいかけられるのかも明確にしておきましょう。

 仕入れ方法としては、スーパーや小売店などに直接買いに行く、卸売業者や農家に配送してもらう、インターネットでの通信販売などがあります。

★仕入れ方法に関する記事はこちら★
業者・直接仕入・ネット…お店にあった仕入れ方法を見つけよう!


 業品質や価格、支払い方法や配送方法、発注から納品までにかかる時間などをポイントに業者選びをしましょう。飲食業界にツテがあれば、参考までに仕入先を聞いてみるのもよいですね。
 飲食店にとって、仕入れ業者選びはとても重要です。長く付き合っていけるところを選びましょう。

★クロスマートに関する記事はこちら★
仕入れコストに悩む飲食店経営者がコストカットのためにすべき3つのこと
>>高品質・低コストの仕入れ先を探している方はこちらから無料相談<<

6.スタッフを雇用する、研修する


 スタッフを雇ってお店を営業する場合は、スタッフの募集とあわせて研修まで済ませておきましょう。
 まずはお店の席数や業務内容をもとに、募集予定の人数や給与、雇用条件などを決定。条件が決まったら、お店に「オープニングスタッフ募集!」といった張り紙の掲示や、求人媒体に掲載してみましょう。「週○日△時間〜OK」や「未経験者歓迎」など条件をわかりやすくしておき、あわせて「まかない付き!」など、よい条件をアピールしておくことが大切です。

 研修はあらかじめマニュアルを作成しておくとスムーズにおこなえます。接客の基本から料理のレシピ、お店独自のルールなどを記載してください。その際、文字だけではなく絵や図もあるとわかりやすいです。オープン日までに、全員がしっかりと動けるようにしでおきましょう。

オープン直前から直後までの流れ


 次にオープン直前から直後までの流れを見ていきましょう。

オープン2~3日前

 一通りの準備を終えて、あとはオープンを待つだけの2~3日前。調理や接客のシミュレーションを繰り返しおこなってみましょう。

 頭ではイメージできていても、実際にやってみると思い通りにいかないこともきっと出てくるはず。家族や友人などに協力してもらい、お客さま役をやってもらうとよいです。来店から退店までの一通りの流れや、料理提供までにかかる時間を計ってみましょう。いままでに見えてこなかった問題に気付くことができ、よりスムーズに案内できるアイデアが浮かぶかもしれません。

オープン当日

 いよいよオープン当日。初日はいろいろとトラブルがつきものですが、今までのシミュレーションを思い出しながら、慌てず落ち着いて対応していくことを心がけましょう。オーナーとして、リーダーシップをとらなければいけない立場です。キッチンとホールどちらにも目を配り、トラブルが起きているところはないか、広い視野をもちながら接客にあたりましょう。

オープン直後

 慌ただしい初日を乗り越え、安堵から疲れが出てくるころです。一日くらいは休みたいと思うかもしれませんが、オープンしてからしばらくの間はできるだけ休みなく続けた方がよいでしょう。
 どの曜日のどの時間帯が混みやすく、逆にどの曜日のどの時間帯が空いているのか、お客さまの流れを把握する必要があります。それから、営業時間や定休日を確定するとよいでしょう。

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チェックリストを活用しよう

 開店日をむかえる前に、チェックリストを作成して、確認作業をおこないましょう。
 お店を開けても問題がないか、いま一度チェックできるようにしておきましょう。


▲チェックリスト例

 上の画像にあるように、設備の不具合や準備不足のものなどがないか項目をつくってみましょう。オープンの2~3日前から1週間前を目途に、確認を済ませておくとよいです。

 オープン日までに少し猶予があれば、万が一問題があった時でも慌てず対応できます。事前にしっかりとチェックしておくことで、オープン後のトラブル発生も防げます。このシートをプリントして使うのもひとつの方法。ぜひご活用ください。

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 順調に営業を続けていくためには、最初が肝心です。オープンしてから不備が発覚することのないよう、よいスタートを切るためにも本記事でご説明したことを参考に準備を万端に整えてください。

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