コスト削減

飲食店の7大ロスに注目!原因と解決策を総まとめ

開店ポータル編集部
2020/12/24

飲食店の7大ロスに注目!原因と解決策を総まとめ

飲食店の安定した経営を目指すためにも、コスト削減は重要が課題です。ついコスト削減というと材料費と人件費に目が行きがちですが、改善できるコストはそれだけではありません。

飲食店で発生するロスは、大きく分けて7つあるとされています。これらのロスを認識し、原因を突き止めながら解決策を模索する事は、売り上げアップにも貢献することができるでしょう。

そこで本記事では飲食店に潜む7台ロスに注目し、それぞれの原因と解決策について解説していきます。

飲食店のコスト構造

飲食店経営は、料理の腕がいくら上手くても、経営がうまくいっていなければ、従業員を養っていくことはできません。飲食店経営において重視したいのが材料費と人件費です。この2つを足した指標を「FLコスト」、FLコストを売上高で割った指標を「FL比率」と言います。

 

 

FLコスト  = 材料費+人件費

FL比率(%)= 材料費+人件費/売上高


 

業態によって異なりますが、飲食店のFL比率の平均は55%~65%ほどと言われています。儲かっている飲食店の場合は、FL比率を50%程度に抑えている店舗が多く、一方赤字経営の飲食店では、FL比率が65%以上とコストをかけすぎていることが分かります。

 

店舗のFLコスト・FL比率を確認することで、店舗の経営がうまくいっているかどうか大まかに知ることができるでしょう。


 

FLコストについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみてください。

飲食店経営におけるFLコストとFLコスト比率とは?

 

注意!人件費と材料費だけがコストではない

飲食店の経営指標のひとつとして、FL比率という言葉を聞いたことがある人は非常におおいでしょう。FL比率を気にしていると、つい材料費と人件費に目が行きがちですが、その2つだけ気にすればいいという訳ではありません。その他のコストにも目を向け、トータルでのコスト削減を行うよう心掛けましょう。

飲食店で発生するロスの種類

それでは、飲食店におけるコストには、どんな種類があるのでしょうか。実はコストには、金銭で表せるものと、時間や空間などの金銭は表せないコストの2種類があります。先ほど紹介した材料費と人件費を含め、飲食店で発生する7つのコストについて解説していきます。


 

食品ロス

食品ロスとは、上記で取り上げた材料費の損失のことです。原材料のコストは、全コストの中でも大きく割合を占めるコストです。飲食店の場合、原材料を仕入れても、それが全て売上に変換される訳ではありません。というのも、仕入れ過ぎによって注文のなかった料理や、管理ミスによる賞味期限切れで使えなくなった食材は、廃棄するしかないからです。仕入れや、管理、廃棄などで生まれる原材料のロスを、いかに小さくするかは経営者の腕の見せ所と言えるでしょう。

 

人件費ロス

飲食店の場合、正社員やアルバイトを雇用している店舗も多いでしょう。しかし従業員のシフト管理が不十分だと、人件費コストが無駄に発生してしまいます。例えば、お客様が少ない時間帯に、必要以上の従業員を配置していたり、従業員の経験値にバラつきがあることで、従業員を多く配置しなけれならないケースが当てはまります。

人件費は原材料と合わせ大きなコストですから、コスト削減すれば利益率アップに期待できるでしょう。

 

導線ロス

業務効率の観点から見ておきたいのが導線ロスです。導線ロスとしては、キッチンから席に運ぶまでに遠回りをしなければならないといった例が考えられます。無駄な導線は、余計な時間をかけるため、結果的な損失に繋がりかねません。最短距離で業務を行えるようになれば、回転率の上昇や、閉店作業の効率化などさまざまなメリットが見込めるでしょう。

エネルギーロス

エネルギーロスとは、電気やガス、水道といった光熱費のロスを指す言葉です。飲食店では営業時間中は常に空調をつけたり、キッチンで調理や洗い物をしたりするので、他業界と比較してエネルギーロスが高い傾向にあります。そのため経営者の方は、節電や節水などを従業員に意識づけするよう指導していることでしょう。しかし少し気がゆるんでしまうと、部屋の電気がつけっぱなしになっていたり、水を出しすぎてしまいます。毎日使うエネルギーロスだからこそ、日々の取り組みが重要です。

 

機会ロス

機会ロスは機会損失とも呼ばれており、本来収益になるはずだったのに、その機会を逃してしまうことを指します。例えば店内が満席で、他のお客様がほかの店舗に行ってしまったという損失はイメージしやすいでしょう。その他にも、お客様がオーダーをしようとしたが従業員が気づかず、お客様が注文を諦めてしまうケースや注文された商品が売り切れで提供できないなどの多くの事例が挙げられます。

 

機会ロスは気づくことが少なく、いつどこで発生したのか記録が残りません。1日に何度もの機会ロスが発生している場合、何人分かの売上を丸々手放していることになります。そのため機会ロスの対策は売上アップを目指すためにも重要です。

 

時間ロス

時間ロスとは、簡単に言えば時間を無駄にしていることです。従業員同士の無駄話や、さぼりは時間ロスの代表と言えるでしょう。先述の導線のロスもここに繋がる部分です。時間コストひとつの原因は、従業員への教育がしっかりしていないことで発生します。従業員同士の無駄話や、しかし従業員の教育を徹底していたとしても、時間ロスが生まれることはご存知でしょうか。それは、IT化を行わないことで時間ロスを発生している場合です。例えばレジ締めを手作業で行っている、紙媒体をつかっているなどがあげられます。


 

空間ロス

飲食店経営者の方が意外と見落としがちなのが、空間コストではないでしょうか。必要以上に席と席の空間が広かったり、デッドスペースが多いと導線コストや時間コストが発生してしまいます。また余計なテナント代や電気代にも直結しますから、必要な空間とそうではない空間の見極めが大切です。

 

飲食店の7大ロスを削減する方法

飲食店で起こりうる7大ロスの原因についてご理解いただけたでしょうか。こちらでは、それぞれの解決策を紹介します。


 

食品ロスの削減方法

食品ロスを削減するなら、食材を無駄なく使い切るために、メニューの見直しを行いましょう。この際、売れ行きと材料費の2軸で考えることが大切です。売れ行きがいいけれど材料費が高いメニューがあるならメニューに改善の余地があります。コストのかからない食材を組み合わせることで、原価を下げられるかもしれません。

 

また材料の発注時に必要になる「卸売業の見直し」もおすすめです。卸売業者の合い見積もりができる「クロスマート」なら、仕入れコストを抑えることができるでしょう。

 

クロスマートについて詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。

仕入れコストに悩む飲食店経営者がコストカットのためにすべき3つのこと


 

人件費ロスの削減方法

人件費を抑えるなら、従業員のシフト管理の徹底が必要となります。そこでシフト管理ソフトを導入してはいかがでしょうか。時間帯ごとの人件費を、直感的に確認することができるのでおすすめです。

 

スタッフのやる気を損なわず人件費を抑える3つの方法

 

導線ロスの削減方法

導線ロスを見直すなら、店内の見取り図を見ながら問題点を探し出しましょう。このとき従業員から意見を聞くこともおすすめです。ホールやキッチンの導線の無駄が分かったら、無駄になるものを排除、もしくは位置の変更を行います。一の変更を行います。

 

エネルギーロスの削減方法

こまめな節電や節水を心掛けていたとしても、エネルギーロスを削減するには限度があります。電気ガスの見直しであれば「電気ガスの自由化」をしてみると、光熱費をグッと下げることができるはずです。飲食店のように、光熱費が高い店舗ほどお得になる自由化プランもあるので、まだ自由化していないという方は取り組んでみてください。

 

残念ながら水道の自由化は始まっていませんので、水道代の削減には「節水コマ」を使いましょう。節水コマの中には、水に空気の泡を含ませることで、水圧を強くするタイプもあります。

 

ぜひ自由化プランへの切り替えと節水コマで、エネルギーロスを削減しましょう。

 

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機会ロスの削減方法

機会ロスは、得られるはずだった利益を見逃してしまった状態を指します。満席でお客様の受け入れができないときには「テイクアウト」を始めてみてはいかがでしょうか。テイクアウトなら、店内の回転率に関わらず、売上を伸ばすことが可能です。またUber Eatsなどのデリバリー代行サービスを使えば、普段店舗に訪れないエリア外の方からの集客も見込めます。

 

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時間ロスの削減方法

時間ロスを削減するには、ITの力を借りて業務効率化を目指すのが効果的ではないでしょうか。例えば「POSレジ」を使えば、予約管理や売上予測、ABC分析などを一瞬で行ってくれます。その他にも給与計算や請求書の作成を自動化してくれる会計ソフトを導入することで、事務作業の効率化を目指せるでしょう。

 

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空間ロスの削減方法

店内のデッドスペースがあるなら、テーブルや調理器具の配置を変更することで、簡単にデッドスペースをなくすことができるでしょう。また夜しか空いてない居酒屋であれば、昼間はシェアリングサービスを活用するのも手です。シェアリングサービスとして手軽なのが、エクボクロークです。これはお店の空いてるスペースをコインロッカーの様に使い、荷物などを置く空間シェアリングサービスサービスとなっています。飲食店のアイドルタイムを収益化できるので、多くの店舗で導入が進んでいます。

 

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まとめ

本記事では、飲食店の7大ロスをあげ、ロスの原因解明と、解決策について解説いたしました。

当然ですがコストを抑えることができれば、利益率がアップします。そのため今回紹介した7大ロスのうち、まだ取り組んでいなかったという項目があれば、早急に取り掛かることが大切です。。小さなコスト削減の積み重ねを行うことで、大きなコスト削減に繋げることができるでしょう。開店ポータルBizでは、飲食店のコスト削減をはじめとして、安定経営のお手伝いを行っています。相談は無料で行えますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。







 

開店ポータル編集部
2020/12/24