資金計画

貰えるお金「補助金」申請方法や使い方を押さえて飲食店経営に余裕をもたせよう!

開店ポータル編集部
2020/06/02
 新規事業を立ち上げるさい、多額の資金が必要なことはいうまでもありません。自己資金でまかなえない部分は、金融機関による融資を考える方がほとんどです。しかし融資となると、返済がつきもの。開店後の経営状況が見えないなか、融資額はできるだけ抑えたいのが本音ではないでしょうか。

 そこで賢く利用したいのが補助金です。国や地方公共団体から政策を推進するために提供される資金である補助金は、受け取った後に返済する必要がありません。「そんな制度があるなんて、知らなかった!」では、あまりにももったいない話ですよね。

 貴重な資金調達手段となり得る“補助金”について、受け取りまでの流れと注意点をまとめました。

補助金ってなに?


 補助金とは、主に国(経済産業省)や地方公共団体などが、政策推進をはかるために税金を使って起業家や中小企業を支援する制度です。

 国や地方公共団体は、毎年予算とともに政策目標を立てています。目標を達成するためには、その目的にそった事業を活性化させることが必要になります。そこで、対象となる事業者たちに、しっかりと事業に取り組んでもらうため、補助金という形で資金面のサポートをしているのです。

補助金を受け取るまでの流れ

 補助金を受け取るまでには、補助金を管理する事務局と多くのやり取りをおこなうことになります。
 ここでは全体の流れを把握しましょう。

STEP①情報収集

 まずはインターネットなどで、自店に合った補助金に関する情報を集めましょう。すべてはここから始まります。時間をかけて書類の作成などをしたにもかかわらず、書類を提出したら条件に当てはまっていなかったなどということがないよう、詳細まで確認しましょう。

STEP②申請

 申請する補助金を決めたら、募集要項を確認し申請書を記入。事務局へ提出します。事業内容や必要な費用、実施することによる効果についてまとめ、申請書という形で事務局に提出します。
■申請時提出書類:応募申請書・事業計画書・経費明細書・事業要請書

STEP③:審査

 申請書を基に審査委員会が審査をし、補助金の交付を受ける事業の選定をおこないます。

STEP④:採択・交付決定

 選定の結果、採択(補助金の交付が決定すること)されたら、「選定結果通知書・補助金交付規程・交付申請書」を受け取り、「交付申請書」と必要経費の申請をおこないます。経費に関しては、相見積もりを取るようにしましょう。その後、事務局より「交付決定通知書」が届き、実際に補助金が受けられる事業内容や費目、金額が決まります。
■交付時提出書類:交付申請書・経費の相見積もり

STEP⑤:事業の実施

 交付決定された内容に沿って、事業をスタートさせます。事業の実施途中で、事務局の中間審査や状況報告などがおこなわれる場合もあります。交付決定された事業内容を勝手に変更することはできません。変更の際には「計画変更申請」をおこなう必要があります。
■計画変更時提出書類:計画変更申請書

STEP⑥:報告

 実施した事業の内容やその効果などに関して、報告書を作成し提出します。写真なども使い分かりやすくまとめましょう。また、実際にかかった経費の報告もします。経費に関しては、領収書や書類などすべて保管しておく必要があるので要注意です。
■報告時提出書類:報告書・経費エビデンス(領収書・書類など)

STEP⑦:確定・請求

 申請した内容できちんと実施したことが確認されたら、補助金額が決まり「補助金額確定通知書・請求書様式」を受け取ります。その後、事務局宛に確定金額を記入した「請求書」を提出し、補助金を受け取ることができます。
■請求時提出書類:請求書

「補助金に興味があるけど、申請が大変そう…」
>>開店ポータルBizに無料相談しよう<<

補助金の注意点をおさえて賢く利用しよう

応募期間は以外と短い

 ほとんどの補助金は通年で募集しているわけではなく、応募期間が決まっています。しかも多くの場合、応募期間は1~3ヶ月と短く、その期間内に申請をおこなわなければなりません。補助金の存在を知ってから、申請に必要な書類の準備などをすすめることになります。

 開店準備で忙しくしていると応募期間を過ぎてしまったり、対象となる補助金を逃してしまったりと、貴重な開店資金の調達ができないなんてことも。そうならないためには、情報収集が重要です。

「使い道が決まっているお金」ということを忘れずに

 補助金は審査に通って、手続きをおこなってから使用した経費が対象になります。手続き前に発注しているものや支払い済みのものは原則として対象にはなりません。もちろん、補助金により対象となる経費は決まっています。交付決定された内容でのみ、使用できるお金であることを忘れないようにしましょう。

後払い制

 補助金には決められた補助率があり、使った経費に対して決められた割合が戻ってきます。つまり、先に自分でお金を払い、事務局に報告してから補助金が交付される後払い制なのです。補助金によっては申請から受け取りまでに、1年以上かかる場合があります。補助金をあてにして新規事業の立ち上げを考えるのではなく、あくまでも「補助」としての資金であることを肝に銘じておきましょう。

<例>補助率が2/3の場合
(補助率は補助金により異なります。)
 まず自分で、150万円の経費を支払う
 ↓
 事務局に事業実績の報告
 ↓
 補助金額の確定通知を受け、事務局へ補助金の請求をおこなう
 ↓
 補助金額100万円を受け取る


補助金に関するお悩みは、開店ポータルBizにご相談ください!


 返済の必要がない貴重な資金・補助金は、確実に申請し受け取りをおこないたいものです。ただし、応募期間も短く審査もあるため、思い付きですぐにできるものではありません。十分な情報収集と準備が必要になるので、開店計画の中にきちんと組み込んでおきましょう。
 定期的な情報収集の習慣を身に付け、申請したい補助金を見つけた時に、慌てることなく申請を進められるようにしておきましょう。

▼関連記事▼
2020年飲食店経営者が申請すべき助成金・補助金はこれ!【相談無料】

 資金調達、店舗経営にお悩みの方は、お気軽に開店ポータルBizまでご相談ください。開店ポータルBizには、店舗オーナーさまからのご相談5,000件から得た店舗経営ノウハウがあります!下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

開店ポータル編集部
2020/06/02