資金計画

資金繰りに苦しむ飲食店経営者が黒字倒産を防ぐキャッシュフローとは

開店ポータル編集部
2020/02/06
この記事の目次 [表示する]
 新規参入の多い外食業界ですが、「開業から3年以内には7割が閉店する」という厳しい現実があります。赤字倒産で閉店をむかえるケースが多いイメージですが、ある程度繁盛していながらも、資金繰りに行き詰まって廃業となる黒字倒産のケースもあります。

 本記事では、長くお店を続けるために押さえておきたい、資金繰りに困る飲食店経営者が知るべき「黒字倒産を防ぐキャッシュフロー」について、ご説明します。

飲食店経営者が知っておくべき「キャッシュフロー」とは?


 キャッシュフローとは、名前のとおり、お金の流れのこと。入ってくるお金(収益)と出ていくお金(費用)を対照表示した「損益計算書」と似ていますが、キャッシュフローは「収益から費用を差し引いて手元に残る現金を示す」という点で異なります。

 お店の利益には、カード決済などによる後日入金分(売掛金)が含まれている場合もあります。そのため、現在手元にある現金と、利益の総額は一致しません。これを理解することが、キャッシュフローについて考える第一歩となります。

飲食店経営者が「キャッシュフロー」を把握していないと…


 「うちは繁盛しているから、大丈夫。」この安心が、経営の落とし穴です。

 お店が順調に利益を上げていても、現金が手元にいくらあるのかを把握していないと、ランニングコストや仕入れ先への代金、従業員の賃金などのお金が支払日に確保できず、運転資金を回せなくなる可能性があります。
 こうなると、公共料金や賃料の滞納、賃金の未払いといったさまざまな問題が起こり、営業どころではなくなってしまいます。そのため、お金の動きをしっかりと把握しておくことが、安定した経営を続けていくために重要となるのです。

飲食店経営者がキャッシュフローを自力で可視化させる4つの方法

 なかなか一目で把握するのが難しいキャッシュフローですが、どのようにすれば可視化することができるでしょうか。自力で可視化する場合には、以下の方法を実践してみましょう。

①支払いのスケジュールを管理する
②週や月ごとの収支を把握する
③売掛金を減らし、買掛金の支払期日を伸ばす
④棚卸をおこなって在庫を削減する


 以下で詳しく見ていきましょう。

①支払いのスケジュールを管理する

 飲食店を経営するには、さまざまな場面でお金がかかります。食材の仕入れ代、賃料、水道光熱費、消耗品費、人件費、各種税金…と、きりがありません。
 それらの支払期日をしっかりと把握して、支払いのスケジュールを管理しておくことが大切です。その時々で現金をいくら用意しておくべきなのかが分かれば、滞りなく済ませることができます。

②週や月ごとの収支を把握する

 カード決済などの場合、その代金は売掛金となり、現金として手元に入るのは後日になります。さらに、仕入れ先への買掛金の内容を把握していないと、手元にあるはずの現金が不足するという事態も起こります。こういったことを防ぐために、週間、または月間単位で、以下のことを整理しておきましょう。

売掛金
何の料金が、いくら、いつ入金される予定なのか
買掛金
何の料金を、いつ、いくら支払わなければならないのか
 
 売掛金と買掛金の収支を把握することで、余裕を持った額の現金を用意しておくことができます。

③売掛金を減らし、買掛金の支払期日を伸ばす


 スムーズに資金繰りをおこなうためには、手元に置いて自由に使える現金をいかに確保するかが重要となります。売掛金が入金される前に買掛金の支払いが入ると、現金不足による苦しい状況を招きかねません。

 お客さまにはなるべく現金で支払っていただき、その場で売上を回収できるようにするのも有効です。キャッシュレス化により、クレジットカードやQRコード、電子マネーなど決済方法は多様化しています。キャッシュレス決済を導入する場合には「翌日入金」などはやめの入金対応をしているサービスを選びましょう。また、仕入れ先と交渉し、締日から支払いまでの期間を長くすることで、お金が出ていく頻度を減らすのが効果的です。

④棚卸をおこなって在庫を削減する


 過剰な在庫を抱えることは、食材のロス、そして現金のロスに繋がります。冷蔵庫や棚にしまわれたままの食材は、姿は変われど、使えない状態で眠っている現金と同じです。

 このロスをなくすために、毎日棚卸をして在庫を見ながら、何が余っているのかを確認しましょう。容器ごとに日付を書いて管理したり、先に仕込みをしたものから使うなど、食材の廃棄によるロスを防ぐ工夫も必要です。

【飲食店経営】キャッシュフローの把握、資金繰りはプロに任せるのが最良の策


 収支の状況や、運転資金に回すための現金をあらわすキャッシュフロー。キャッシュフローを把握することは、お店の経営状態を把握することに繋がります。

 とはいえ、飲食店を経営するうえで、オーナーがもっとも力をいれたいのはこういった「キャッシュフローの可視化」ではありませんよね。おいしい料理をつくること、そしてお客さまに喜ばれるサービスや空間を提供することに力をいれて、お店を成長させていきたいはずです。

 キャッシュフローの可視化、資金繰りといったお金まわりのことは、自力でどうにかしようとせずに、公認会計士や税理士の力を借りるのが最良の策です。

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 「売り上げが厳しいぶん、コストを見直そう」、「この売上が入るのは来週だから、支払いのために余分にお金を用意しておこう」。繁盛していることに安心せず、キャッシュフローを把握しながら経営の改善点を見出していきましょう。
 ベストは公認会計士や税理士の力を借りること。それが、黒字倒産をふせぐ最良な手立てとなります。

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