調理機器・器具

カフェ開業に必要な設備と備品 チェックシートを活用しよう【ご相談無料】

開店ポータル編集部
2019/12/04
 カフェの営業に必要な設備や備品のなかには、設置が義務づけられているものがあります。開業にあたって何を準備すべきなのかをしっかり把握しておかなければなりません。

 本記事では、カフェの開業ステップや営業に必要な設備や備品、選び方についてご説明します。買い忘れ防止に役立つチェックリストもご用意!ぜひ参考にしてみてください。

カフェの開業ステップ


 カフェをオープンするまでのおおまかな流れは以下の通りです。

Step①:コンセプトやスタイル、主なメニューを決める
Step②:物件を探す、決める
Step③:必要な設備・備品の確認をする
Step④:工事に取り掛かる
Step⑤:設備・備品を手配する
Step⑥:資格取得や営業許可申請をする
Step⑦:仕入れ業者を決定する
Step⑧:スタッフの募集や研修をする
Step⑧:告知する


 設備・備品を手配するのは工事後になりますが、「どの設備を購入すべきか」「備品はどれくらいそろえるか」については、工事前に決めておく必要があります。

 スケルトン物件などでは、一から自分でレイアウトを決めなければなりません。あらかじめイメージが固まっていればよいのですが、そうでなければなかなか難しいもの。「この場所にはこれが必要」というのがある程度決まっていれば、より具体的にイメージできるようになります。必要な設備や備品の確認は、工事に着手する前に済ませておきましょう。

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重要ポイント「サイズの把握」


 レイアウトがしっかり決まれば、その後の工事もスムーズにすすみ、よりイメージに近い内装に仕上げられます。

 サイズが合わず、レイアウトを変更するはめになった…ということのないように、各設備や備品の「高さ」や「幅」、「奥行」をしっかりと把握しておきましょう。

 部分的に工事をやり直す、設備や備品を買い直すといった選択肢もありますが、どちらにせよコストがかかりますし、オープン日が迫っていればそれも難しいです。そうならないためにも、サイズの把握はとても重要となります。お店のレイアウトに沿った設備選びに悩んだときには、プロの手を借りるのもひとつの方法です。
★キッチンのレイアウトに関する記事はこちら★

 設備や備品のなかには、保健所によって設置が義務づけられているものもあります。
 なにが必要かわからない方や、どのように選んだら良いかお悩みの方は参考にしてみてください。

【設備】
①扉
②シンク
③給湯器
④手洗い場
⑤作業台
⑥冷蔵庫、冷凍庫
⑦製氷機
⑧ガスレンジ、ガステーブル
⑨コーヒーメーカー
⑩食器棚
⑪換気扇
⑫カウンター
⑬ショーケース
⑭トイレ
⑮照明
⑯冷暖房設備
⑰防犯設備
⑱音響設備

【備品】
①調理道具
②食器
③テーブル、イス
④会計機器
⑤電話機
⑥パソコン

 一つずつ見ていきましょう。

必要な設備

①扉

 保健所の規定により、安全性を考慮してキッチンとホールを明確に分けなければなりません。そのため、境目となる場所には、スイング扉など仕切りの設置が必要です。

②シンク

 例外もありますが、保健所の規定によると、シンクは槽の数が2つ以上であること、1つの槽のサイズが、幅45cm×奥行き36cm×深さ18cm以上であることが条件です。これを満たしているかどうかに注意して選びましょう。

③給湯器

 水とあわせてお湯が出ることも保健所の規定にあるため、給湯器も必要です。給湯器は号数が決まっており、これは一定の時間で出るお湯の量を表しています。5号から50号までありますが、カフェなら28号や32号といった大きめのものが良いでしょう。

④手洗い場

 シンクとは別に、スタッフ用の手洗い設備も必須です。サイズは、幅36cm、奥行28cm以上と定められています。あわせて、殺菌消毒できるような消毒剤を固定して設置しておかなければなりません。

⑤作業台

 仕込みや調理をしたり、料理や食器、調理器具を置くスペースとして作業台は欠かせません。台の下が収納スペースや冷蔵庫になっているものもあります。作業がしやすい高さのものを選びましょう。

⑥冷蔵庫、冷凍庫

 食材を保管する冷蔵庫や冷凍庫を使用する場合は、保健所の規定により温度計の設置が義務づけられています。温度計自体の規定はないため、お持ちでなければあわせて準備してください。
 選び方のコツとしては、容量が大きくなればそれだけ消費電力がかかるため、使う食材の量にあわせた適当なサイズ選びが重要です。

★業務用冷蔵庫に関する記事はこちら★
飲食店の必需品「業務用冷蔵庫」のかしこい選び方

⑦製氷機

 ドリンクメインや席数が多いお店であれば、設置するのがおすすめです。アンダーカウンターやスタックオン、バーチカル、スライド扉などさまざまなタイプがあるので、キッチンの広さや氷の利用量を踏まえて選んでください。

⑧ガスレンジ、ガステーブル

 ガステーブルや、コンベクションオーブンが一体化したガスレンジは、メーカーや型によって火力やコンロの口数が違います。提供するメニューや品数を踏まえたうえで選びましょう。また、お店で使えるガスの種類を必ず事前に確認してから購入してください。

⑨コーヒーメーカー

 カフェであればコーヒーは必須メニューとなるでしょう。コーヒーメーカーは大きく分けると、ドリップ式のものとエスプレッソマシーン搭載のものの2種類です。用途とあわせて、操作がしやすいものや手入れ方法が簡単なものを選ぶのをおすすめします。

⑩食器棚

 食器を安全かつ衛生的に保管するため、食器棚は扉付きのものと決められています。食器棚のほか、調理器具などをしまう棚も同様です。設置基準を満たしていれば、「一時保管棚」として扉のない棚の設置も認められています。

⑪換気扇

 換気扇も設置が義務づけられています。外からゴミや虫が入ってこないよう、シャッター付きのものにしてください。換気扇フードも設置する場合は、取り付け方も定められています。

⑫カウンター

 おひとりさまにも利用してもらえるお店にするなら、カウンターもあると良いです。ハイタイプとロータイプがあるので、その高さにあわせた椅子も用意しましょう。

⑬ショーケース

 店内での提供にあわせて、ケーキや焼き菓子などをテイクアウトで販売する場合は、ショーケースも欠かせません。フレームや表面の材質によって雰囲気がかわるため、内装とあわせたものを選ぶのがおすすめです。

⑭トイレ

 テイクアウト店でない限り、トイレの設置も義務となります。衛生的に問題のない設置場所で、ネズミや虫が入らないような設備があれば、広さなどの規定は特にありません。あわせて、トイレ用の手洗い場の設置も必要です。

⑮照明

 全国共通の規定はありませんが、東京都の場合は、明るさが50ルクス以上と定められています。照明の明るさによって店内の雰囲気が大きく変わるため、規定を満たしつつ、コンセプトに合う明度のものを選びましょう。

⑯冷暖房設備

 お客さまが快適に過ごせる空間づくりをするためにも、冷暖房設備があると良いです。調理することやドアの開け閉めがあることを考えると、規模の小さいお店でも業務用を選ぶのがおすすめ。「埋め込みタイプ」と「露出しているタイプ」があるので、広さや性能とあわせてデザインがあうものを選びましょう。

⑰防犯設備

 防犯設備として飲食店で利用されることが多いのは、防犯カメラです。冷暖房設備と同様に、お店の広さや雰囲気にあわせて、性能やデザインを選んでみてください。犯罪の抑止が目的であれば、ダミー用のものがおすすめです。

⑱音響設備

 BGMを流すなら、スピーカーやアンプ、プレイヤ―などの音響設備が必要です。スピーカーは主に3種類あり、スピーカーを見せたくなければ「天井埋め込み型」、インテリアの一部とするなら「据え置き型」、おしゃれな雰囲気を出すなら「ペンダント型」がおすすめです。

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著作権料やJASRACを気にせずに使える店内BGMサービス5選!

必要な備品

①調理道具

 鍋やフライパン、包丁、まな板、ミキサーなど。必要な調理道具は、どのようなメニューを提供するかによって変わります。実際に作るときのことを想像して、最低限のものを揃えておきましょう。価格も重要ですが、長く使うものなので、耐久性に優れているものや使いやすいものなどに重きを置いて選ぶとよいでしょう。

包丁の種類に関する記事はこちら★
キッチン担当が知っておきたい包丁の種類と基礎知識

②食器

 提供する料理や、お店のコンセプトや雰囲気にあわせて大きさや形、デザインなどを選びましょう。落としてしまう可能性も考慮して、割れにくい素材のものやあまり高価ではないもののほうが良いかもしれません。食器の数は、席数の1.5~2倍くらいの量を用意しておくのがおすすめです。

③テーブル、イス

 たくさんの人に利用される回転の良いお店にするか、少人数でゆっくりできるお店にするか。コンセプトやスタイルにあわせて、サイズやデザインを選びましょう。

④会計機器

 レジスターを導入しているお店も多いですが、タブレットなどを利用したり手動で会計をおこなっているお店もあります。お店の規模や客層をもとに、なにを使うか検討してみてください。

⑤電話機

 お客さまから予約や問い合わせを受けたり、業者と連絡をとるのに欠かせません。書面でのやり取りが多い場合には、FAX機能もついたものを選びましょう。一人で営業するなら、どこでも対応できるように子機がついたものがおすすめです。

⑥パソコン

 売上や在庫の確認や、勤怠や給与の管理、Web上での予約受付や販促などに役立ちます。利用したい機能や予算をもとに、選ぶと良いでしょう。ミニタイプのノートパソコンや、水や油が入らないように溝が少ないパソコンなど、飲食店向けのものもあります。

リストアップに役立つチェックシート

 前項でご説明したもの以外にも、カフェをオープンするにあたって必要となるものがあるでしょう。あまりの多さに、「なにか忘れているのでは…」と心配になりますよね。そこで役立つのが、以下のようなチェックシートです。


▲チェックシート(プリントしてお使いください)

 まずは必要な設備や備品をチェックシートにリストアップしてみましょう。品目やサイズ、数量、金額など、詳細をまとめておくことでいつでも確認でき、漏れなく必要なものを揃えられます。



お悩みの方はお気軽にご相談ください!


 理想のカフェをつくるためにも、必要な設備や備品をきちんと把握して揃えておくのはとても大切なこと。本記事の情報とチェックシートを活用して、開業準備を進めていってください。

 設備や備品も、お店の雰囲気を決める要素の一部です。性能とデザインどちらも重視して選び、スタッフにとってもお客さまにとっても快適に過ごせる素敵なお店を目指していきましょう。

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2019/12/04